2007-03-20(Tue)

心許して体許さず娘

娘・R(3才)と一緒の布団に入って、寝る前の心休まる語らいのひと時。

「Rちゃんねえ、おおきくなったらママになるの」

こないだまではお姫様になると言っていたのに乙女の夢は変わりやすい。

「誰のママになるんだい?」

「たっくん(=タク:1才の息子。Rの弟)のママ」

Rは成長するのにタクがいつまでも子供のままとは。あまり深く考えても仕方ないのでその辺はスルーすることにする。

「ママになるんなら、パパもいるんだよね?Rちゃんの相手は誰になるんだろうな」

「かじりん!」

Rがいきなり僕の名前を呼び捨てにするのでびっくりした。

「ぼ、僕でいいのかい?」

「うん、かじりん、だいすきだから」

もうこの瞬間死んでもいいと思った。最愛の娘からの愛の告白。「パパだいすき」と言われるより名前で言われた方がより一層実感がある。

「パパママ同士になるには僕とRちゃんの結婚式をしなきゃね。結婚式ではちゅーをするんだよ!」

「えー、いやだよ」

何故、何故嫌なのだ。大好きなのにちゅーしないとはこれいかに。僕は慌てふためく。

「僕のこと大好きなんでしょう?なのになんでちゅーしないの?」

「だって、きみがわるいじゃない…」

頭に佐野厄除け大師の釣り鐘を落とされたようなショック。「気味が悪い」なんて言葉、いつ覚えた。普段Rが発する言葉達と比べると明らかに浮きまくっている、この毒がある言葉。何かが乗り移って話しているのでは、とさえ思えた。大好きだから、と持ち上げられるだけ持ち上げられて奈落の底まで叩き落されたことであるよ。

「じゃ、じゃあ大好きな人とはどんなことをするのかな…」

もうパンチドランカーのような状態であったが、断末魔を上げて最後の質問をしたところ

「えっとね、お手々つなぐの」

心が洗われるようであった。ピュアなRに穢れた欲望丸出しの質問をぶつけた僕が愚かであった。

「パパと手を繋いでねんねしようか」

「うん」

Rは僕の手を握ったまま眠りに落ちていった。これでいいのだ。これだけで親子の絆を充分過ぎる程実感出来る。

嫁はこの間風呂に入っていたのでこの話を聞いていない。翌朝伝えてみると

「私やタクはちゅーなんて別に頼んでないけど、Rはしてくれるよ。あなたにだけしないってことはやっぱりどっか臭いんだね」

加齢臭…口臭…嫌な単語がぐるぐる頭の中を駆け巡る。ガン宣告にも等しい嫁の冷たく重い言葉。

「嫁、僕は臭いと思う?」

「さあ、最近あなたに近寄ってないしね」

近寄ってないから今夜ちゅーしてみよう、まぐわってみよう、とは思わないわけね…。ひとまず思いついたことは口臭防止。

お口クチュクチュモンダミンをしている今日この頃である。そしていつの日か、
お乳グチュグチュ揉んだみんしてやる。

問題:僕の一番の結婚式の思い出は何でしょう?
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