2007-02-03(Sat)

メメント・ヌクモリ

「おとうさん、おとうさん」

眠っている僕の頭の中に娘・R(3才)の声が響き、それまで展開されていた夢の世界がするすると逃げていく。

目が覚めると、Rが布団の中に入って僕に抱きついており

「えへへ…おとうさんのふとんのなかであそんでるの」

悪戯っぽい笑顔で僕を見上げたのでズキューンと胸を撃たれた。Rの上目遣いと肌越しに伝わってくるぬくもりと。もう可愛いったらありゃしない。何この父親殺しのシチュエイション。
パネエくらいに娘LOVE。(パネエ=半端ねえ:念のため)

これは僕が好きなシチュエイションの1つで、例えば僕が大会社の社長で、激務の余り社長室の深々としたソファでウトウトしていた時、ふと気付くとデスクの下で美人秘書が跪いて僕の股間を一心不乱にむしゃぶりついており

「どお?」

と上目遣いで聞いてくる、というものに似ている。いや全然違うか。

「ぱぱ、ぱぱ、ぱっぱぁー」

僕が目覚めたので息子・タク(1才)も絶叫しながらヨチヨチと寄って来て、布団の上でこけた。よしよしお前も可愛いなあ。ふたりとも抱きしめ、思う存分ぬくもりを肌で感じ取った。

ぬくもりは大切である。南斗鳳凰拳伝承者・聖帝サウザーも、厳しい鍛錬の中にも、必ず優しく体を拭いてくれる師匠のぬくもりを心の糧に修行に励んだ。やがて北斗神兼伝承者・ケンシロウと闘い敗れていくのだが、最期の時もこのぬくもりを思い出しながら死ぬるのである。

「…おとうさん、Rちゃんねえ、あんぱんまん見たいの」

Rの真の目的はそれか!僕が会社に行くまでの間、アンパンマンのDVDを見せろというのである。

「まんまん!まんまん!まんまん!」

まだアンパンマンのことを「まんまん」としか言えないタクも、姉のひとことを聞きつけて興奮する。

「ふふふお前も見たいか。じゃあまんまん見ましょうかねー。ちんちん賃貸まんまんマンション」

そんなわけでアンパンマンDVDを回す僕。子供達、特にRのおねだりの仕方も手が込んできたものだ。断れないではないか。特に女の子は父親のツボを突いてくるのがそれこそ北斗神拳ばりにうまい、ということをよく聞く。Rだけが特別ではないのだろう。これぐらいで舌を巻いていてはキリがないのかもしれない。

そんな特別じゃない、どこにもいる幼女Rと幼児タクのぬくもりを僕は愛するのである。

ぬくもり明菜です。

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