2006-07-12(Wed)

拍手取り揃えております


タク
息子・タク(9ヶ月)が、新たなアビリティーを習得した。「拍手」である。

「みてみて〜。たっくん、ぱちぱちしてる〜」

娘・R(2才)もその姿が目新しいらしく、注目している。実はこれをタクに教えたのはRではないかと思われる。Rはよく歌を歌ったり踊りを踊ったりするのだが、

「ぱぱ、すわって〜」

僕を強制的に観客にさせるのである。Rの正面で正座して見ていないとRは怒る。そして歌や踊りが終わると

「ぱちぱち?」

拍手を強制させるのである。ジャイアンリサイタル状態。タクはその僕の姿を見て覚えたのではないだろうか。幸か不幸か拍手を覚えてしまったばかりに、今は僕の隣にタクも座らされるようになった。

姉を見てポムポムと手を打つタクの姿を見て、僕は「はて…」と思い、やがて閃いたことを嫁に言った。

「タクの拍手する姿って誰かに似てると思ってたんだよね。やっと分かった」

「誰よ」

金正日
「北の将軍様」

「ひどい!」

私の可愛いタクちゃんをそんな風に言うなんて、と非難された。だって、最近短くした髪だとか、垂れそうなほっぺとか、のっそり手を打つ仕草とかが似ていて、つい…。

その夜、今度は嫁がタクをまじまじと見つめて言った。

「タクの胸元ってすごいよね。谷間が出来てる」

「お前よりはある。確実に」

「なんかこう、肉厚感があるというか、色気があるというか、まるで…」

「まるで?」

「瀬川暎子みたい」

「ひどい!」

お前のほうが情け容赦ないじゃないかよ!かわいそうな息子。

「そんなこと言って、実はタクの胸の大きさが羨ましいんだろう?」

ちょっと意地悪なことを嫁に言ってみたら

「そんなことないよ。公園に行くとね、砂場でRが『ままのおっぱい』って言って何個も山を作ってくれるのよ!胸があるって認識されてる証拠なのよ!」

「何個も…?お前の乳は2つじゃないのか」

「どうもRはたくさんあると思ってるみたい」

アルテミス
エフェソスのアルテミス像かお前は。そんな牛みたいな乳を模られて嬉しいのだろうか。

ともかく少し前まではタクは、我が家の仔パンダちゃんであるとか小動物系よね、などと愛でられていたが、角刈りに近い頭にされ肉付きもよくなり、ラブリーな可愛さを脱皮し、ある時は偉大なる首領、ある時は瀬川暎子、と人智を越えた逞しい生物になりつつある。

何も分からないタクはまた笑顔でポムポムと拍手をしている。

以後、拍手ぉん大魔王と呼ぶことにする。


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