2006-06-15(Thu)

デルソルヒゲ剃る



朝、ヒゲを剃っていると、息子・タク(8ヶ月)がちょこちょことハイハイで追い掛けて来た。

このちょこちょこと僕の後を付いてくる息子は、まるで仔犬かウサギのような小動物の趣があり、思わず抱き締めたい感に襲われる。

片手でタクを抱いて、もう片方でヒゲソリを動かしていると、タクの手がそれを掴もうとするので

「こら、危ないからよしなさい。パパに謝りなさい。アイアムソーリーヒゲソーリー!」

慌ててタクを降ろしてやると、ニコニコ笑っている。

「お前もヒゲソリしたいのか?でも、もっと大きくなってからだなー」

すると横にいた嫁が「ええええ」と悲しみの叫びを上げた。

「この可愛いタクに…今はちゅるちゅるの肌のタクに…ヒゲなんてイヤアア!!」

なんだか美少女の写真を眺めつつ、大人になって欲しくないよう…と嘆くロリコンおじさんのようなキモさを感じさせた。

「でもしょうがないでしょうよ…いずれそうなるんだから」

今はウサギのような小動物のタクでも、やがてはヒゲのみならずありとあらゆる剛毛が生え、夜な夜な人妻を襲う野獣に成長するかもしれないではないか。しかしそれも宿命なのだ。

そして乳毛の1本がが異様に長くて気持ち悪くなったり、足が臭くなったり親父臭いダジャレばかり言うようになったり加齢臭も漂ってきて…あ、それは僕か。いや、加齢臭はない。僕の体臭はプロヴァンスの南風の香りである。

「そりゃそうなんだけどさあ」

と諸行無常を悲しむ表情の嫁であったが

「それに声変わりもするしさ」

「それは別にいいのよ」

「オカアサン、夢精シチャッター、とか。野太い声で」

「タクはそんなこと言わない!」

嫁がイヤなのは体毛だけなのだろうか。僕の夜の誘いを徹底的に拒むのも、乳毛が原因のひとつなのだろうか。しかし毛が薄かろうが濃かろうが、愛して欲しい。

僕だってタクがどんなに毛むくじゃらになろうが愛しいことに変わりはないのである。さあみんなで歌おう。

悔しいけれど、お前に夢中、ギャランドゥ。


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