2006-09-01(Fri)

ザ・レイヴ

年1回開催される、日本最大のレイヴパーティー「WIRE」

チケットは買っていたもののすっかり忘れており、明日だったことに気付いて大いに慌てた。

嫁に言っておかなければならないのである。

嫁とは結婚前から、時々クラブで夜通しフィーバーしていたのだが、子持ちとなってしまった今は当然そんなことは出来ない。子供が生まれた時点で

「もう行けないよなー」

とお互いクラブ活動引退したを決意したものであった。ただこの時、

「わがままですまんが、年に1回、WIREだけは頼むから行かせてくれ」

と嫁に願い出て許しを得た。そんなわけでもう5年ぐらい行き続けている。しかし許可を得ているとはいえ、自分だけ楽しむのは後ろめたく、

「今年も行っていいかナ…?」

と切り出すのは勇気がいるものである。出来るだけ早めに、それも嫁の機嫌が良い時を見計らって言っておく必要があったのである。チケットを買った時もそう思った筈だ。しかし怖くて先延ばしにしてしまい、忘れてしまっていた…。

もう言わなければならない、と決意したWIRE前日の朝。すなわち今朝。もう明日の話だ。嫁の機嫌を窺っている余裕はない。一応顔色を覗いてみたが、更年期障害の市原悦子のような、微妙な表情であった。

うわー。タイミング悪そう~。チョミラスパベリバ。(超ミラクルスーパーベリーバッド:今更無駄に覚えたコギャル語)こんな悩むくらいならいっそ行くのをやめようかとも思った。しかしチケット代いちまんごひゃくえんが惜しい。そのためにチョベリビ(コギャル語)なのである。

「あのね、土曜日、WIREなんだ」

嫁の横に立ち、遂に言った。ただし顔を直視できず、前を向いたまま…。

「…いってらっしゃーい」

永遠のような一瞬の間があった後、嫁が棒読みで返事した。フツフツと湧き上る不快感を堪えてる様子が手に取るように分かる。超ツンドラ状態(コギャル語)

「子供たちをお風呂に入れてから行くからさ…」

言い訳がましく取って付けたような一言を添えて、逃げるように出勤した。ひとまず言うことが出来たことに胸を撫で下ろした。

嫁、許可してくれてアリゴザ(コギャル語)

WIREでは決してコギャルとかナンパしません。

ていうかまだいるのか、コギャルって。

2006-09-02(Sat)

泣き寝入りトーク

寝る前に布団に転がって娘・R(3才)と話をするのが好きである。

「(テレビで)おでんくん、みたのよ」

「くちゅーた(靴下)、きいろだったのよ」

「ぐらぐらーって、こわかったの」(地震のことだと思われる)

話は全然脈絡がなく様々な方面に飛びまくり、

「あしょぺれめできぬねめー」

興奮すると解読不能な言葉になってくるが、

「あーそうだねー」

適当な相槌を打とうものなら

「ちがうじゃない?ぱぱ、ちがうじゃない?」

話聞いてないだろ、とツッコミを入れてくるから侮れない。お前は話が長い嫌な上司か。

「ばなーな。とめーと」

今度はRの英語が始まった。語彙は2、3個で、発音もニセ外人程度だが、NHKの「えいごであそぼ」を観た影響らしい。

「じゃあ英会話教室始まり。マイネームイズR~。さあ言ってみよう」

「えっ。わかんないの」

「私の名前はRです、っていう意味だよ」

「わかんないの」

「私はRですって意味」

「わかんないのっ」

Rの語気はだんだん荒くなってきて

「Rですっていう意味なんだよ」

「わかんないのよー。うわあああああん」

「わー!なんでそこで泣き出すんだ!」

「もうこの子は眠いんだよ…」

既に誰よりも眠そうだった嫁がめんどくさそうに言った。Rは結局グスグス泣きながら寝てしまった。どこに着地するか分からないRとの会話だけれども、まさか号泣で終わるとは。

なーかしたーなーかしたー。せーんせいに言ってやろー。

という歌声が頭の中で鳴り響く。これを英訳すると…

ドントクライR。プリーズテルミーティーチャー。

…英会話はNOVAに任せることにした。


2006-09-03(Sun)

WIRE'06 日本最大レイヴ

WIRE06WIRE06

「WIRE」(ワイヤー)という年1回行われる日本最大のレイヴパーティーに行って踊って帰ってきた。 レイプパーティーではない。

6年連続の参加で、6年連続同じ書き出しの日記である。

今年はテクノ友達のYさんと、あとmixi繋がりの人と合流したりした。

テクノという音楽は、よく「ナニそれ?」とか「オタク臭い」とよく言われたものである。確かにマイナーではあるが、「オタク臭」くはない。「オタク臭い」と呼ばれるためには、マイナーなジャンルかつそれを好む者のヴィジュアルが気持ち悪くなければならない。昔は僕自身がそうだと思っていたが、実際WIRE会場のみならず、クラブに足を運べばすんごい可愛いギャルが沢山いるので、最早その言葉は当てはまらないのである。

そしてテクノはただひたすら踊るためだけの音楽である。ただひたすらビートがループする。歌はいらない。ヒップホップは自意識過剰な歌詞だし、歌謡曲(JPOPとは敢えて書かない)はとにかくラブラブ何でもポジポジな歌詞だし、邪魔である。歌詞に感動した、という感覚が僕は分からない。

野暮ったいオケに乗せて歌われるから読み取ろうとすら思わないのかもしれない。踊りたくなる、という概念だけでものを測れば、ただそれだけのために先鋭化したテクノの曲の作りに比べると、ロックだろうと歌謡曲だろうと野暮ったいことこの上ないのだ。

つまりWIREとは血湧き肉踊るイベントである。ところが血が湧き過ぎて頭に虫が湧いたのか、僕のすぐ後ろの男はあろうことか全裸で踊っておった。大迷惑。こっち来んな。変なものがくっつく。こいつの頭にミラーボールが落ちればいいのに。
WIRE06WIRE06
ちなみにこれは「千秋+デブ踊る」である。


2006-09-04(Mon)

後のRAVE

WIRE(昨日の日記参照)で踊ってきた帰り、僕は残してきた家族用にお土産を買った。

自分だけ楽しんでおいた手前、とても手ぶらでは帰れぬ。買ったのはWIREのロゴが入ったタオル。これは嫁と息子・タク(11ヶ月)用。ふたり兼用でいいや…。それとやはりロゴ入りの白い小さなバッグ。これを娘・R(3才)用に買った。

Rはいつもバッグを肩に掛けて家の中を歩き回っているので

「かわいいねー」

とか言って喜んでくれるだろう。

などと夜通しの踊りに疲れ、魂の抜け殻のような重い肉体を引き摺って朝帰りすると嫁は既に起きていた。新聞を読む後姿が怖い。

「あのこれ…お土産でございます」

「はあ。ありがとう」

あああ朝帰りした後はいつも緊張する。やがてむっくり起きたRに

「はいRちゃん、これお土産」

と件の白いバッグを差し出したところ

「Rちゃん、青がいいの」

「え」

「Rちゃん、青のばっぐがすきなの!」

なんと色にケチをつけるではないか。

「えー。じゃあコレいらないの?」

「いらないー」

恐ろしいことだ。これまでは与えるもの何でも喜んで手に取ってくれたのに。いつのまにかデザインにうるさくなるまで成長していたとは。嫁だったら取り敢えずゴミと病気以外は受け取ってくれるのに、随分と強敵になってしまったものである。

それではこのバッグはどうしたらいいか…。

ショルダーベルトで自分の首を括るしかないようである。


2006-09-05(Tue)

手をあげて 長い人生 渡りましょう

息子・タクが生まれて11ヶ月になった。あとひと月で1才。

子犬のようにニコニコじゃれついて、寝たくなったらコロンと眠る良い子である。なので日記のネタにはなりづらく、ここでは影が薄いのだけれども、最近芸というかリアクションが増えた。

「むすんでひらいて」というおなじみの歌。「むーすーんで、ひーらーいーて」と女の子の足を開閉しながら歌うことは、男のロマンである!「股開いて~」と、みだらな行為に及んだことがある御仁も少なくなかろう。

タクはまだ無垢な男の子なので、純粋に「むすんでひらいて」を歌ってやる。すると「その手を上に~!」のところで、ちゃんと手を上げるようになったのである。これは嫁と娘・R(3才)が教え込んだ賜物らしい。それとRがリトミック教室でやっている

「かわいいRちゃんは~おりこうさん~かわいいRちゃんはお手々をあげて~」

という歌がある。この後に「Rちゃーん」と呼んでRが「はーい」と答える流れになっているのだが、これもRをタクに置き換えて歌うとタクは手を上げるようになった。

段々と人間対人間のコミュニケーションが出来てきて、喜ばしいことである。ただ贅沢をひとつ言うと、タクの手を上げるポーズが…。

片手をピッと上げるのではなく、両手を上げるのである。しかもまっすぐではなく、

浜~
ヒップホップ術のような感じなのである。どこでそんな手振りを覚えたのか。親父である僕はテクノ好きなのに、将来タクがヒップホップに染まってしまったらどうしよう。語尾に「YO」とか付けたり

「東京生まれヒップホップ育ち。ダメそうな親父はちんちん朝立ち」

などとラップを歌い始めたらどうしよう。「音楽性の違い」でバンドは解散できるが、親子は解散出来ぬ。そんな将来の危惧を憂いた初秋の夜。先を思うと不安になるから、今日のところは寝るしかないね。隣には嫁がいる。

股開いて、手を打って、その手を胸に…。


2006-09-06(Wed)

補助輪オブジョイトイ

娘・R(3才)が自転車で遊びたいというので、公園に連れて行った。

ミッフィーの絵が描いてある、Rの黄色い小さな自転車。イエローミッフィー号である。僕が勝手に名付けた。

「ぱぱ、みててねー?」

久しぶりにRの自転車に乗る姿を見た。いつの間にか随分と上手くなっていた。ペダルを一踏みするぐらいがせいぜいだったのに、もうぐるぐる公園内を自在に走り回っている。補助輪がガロガロと音を立てながら…なるほど、この姿を父に見せたかったのか。

「R、じょうずになったねー」

嬉しい反面、親父がいなくても子は育つもんだね…と少し寂しくなったが、何が可愛いって、平らなところだと進めるのだが、

「うーん、うーん」

少しでも上り坂になるとちっとも進めなくなるのだ。やはりまだまだ僕が手を貸してやらなければなるまい。あとどれだけ手を差し伸べればこの子は大人になって行くのだろう。いつまでも

「ぱぱ、だっこして~」

と甘えるままのRでいて欲しい気もするのだけれど…。


2006-09-07(Thu)

隠密同心娘。

あれは日曜日、娘・R(3才)と買い物に出て、交差点で信号待ちをしている時のことじゃった。

「どーなちゅ。かったの」

Rがしきりにどーなちゅどーなちゅ言うので、よく聞いてみたらドーナツのことであるらしい。

「ん?ドーナツを買ったの?」

「うん。ままと、あっちでかったの」

Rが左の道を指差した。

「ふうん…。あっちにあるお店で買った、ってことかな?」

「うん。いっぱいどーなちゅがあったのよー」

「あっそうか。ミスドか」

Rが指差す道の先にはミスタードーナッツがあることを思い出し、ようやく話の辻褄が合った。

おのれ嫁。また買い食いしていたな。別に咎めるわけではない。しかし昔、スーパーで焼きとうもろこしを衝動買いして食べながら歩いていたら、馴染みの居酒屋の店長に見つかった、ということがあり、そういう行動が油断ならないのである。お前は駄菓子屋の小学生か。よそで恥かかせるんじゃないよっ。

Rもメキメキと話し方が上手くなっており、このように嫁の昼間の行動を聞き出すことも可能になって来たのだな、と思った。

「これからもパパにいろいろ教えてね」

「うん」

娘を使ったスパイ作戦のつもりであった。

今朝のことである。Rが健気に覚えていてくれていたのであろうか、突然

「えっとねー、まま、きのう、うんちしてたの」

嫁の前で報告したのでひっくり返りそうになった。

「し、してないよ!…いや、したけどさ…Rの目に付くところではしてないっていうか…」

嫁は必死に弁明していたが、別に気にしないで良い。Rや息子・タク(11ヶ月)の出産時に見た光景と比べれば、排便などは極めてのどかなことである。

僕は純粋なRを操り、スパイ作戦を遂行したことを後悔した。世の中には知らなくても良いことがある。うんこ報告なんて、余りにも生々し過ぎて…。作戦は中止することにする。

これを、作戦身に付かず、といいます。


2006-09-08(Fri)

お留守番の長谷川~♪

「金曜と土曜、親と旅行して来るから」

と嫁が言った。それは娘・R(3才)と息子・タク(10ヶ月)を連れて旅行する、という意味であり、すなわち僕は留守番。出発日を僕が仕事している金曜日に持って来るあたり、その意図は明白である。

「ふーん。どこ行くの?」

「たぶん箱根」

「まあ楽しんでおいで」

僕はこう答えるしかなかった。これは僕が先週「WIRE」というレイヴパーティーでひとりだけ楽しんで来たことに対する代償であろう。ダメとは言えない立場であり、ギブアンドテイクなのである。和訳すると「やられたらやり返せ」ちょっと違うか。
実際嫁のそんな本音が聞こえて来る気がしないでもないが。

嫁の思惑がどうであれ、嫁には羽根を伸ばして欲しい。束の間だけでも家事からの呪縛から解かれて欲しい。僕が解けとか言うのは禁句。上げ膳据え膳の宿。広い露天風呂。ああ、僕も子供達と温泉入りたいなあ…。

しかしそれは叶わぬ願い。僕はもう先週フィーバーしてしまったのだ。

「あなた、金曜の晩御飯はどうする?作っていく?」

「別に…ココイチのカレーでも食べるからいいよう」

どうせひとりぼっちの金曜の夜である。久々に外食の味もいいだろう。それかどなたか僕とタマキン、じゃなかったハナキンの夜を共に過ごしてくれるギャルは今すぐメールを!って金曜は今日じゃないかギャアアア!

仕方ない。まじでひとりで過ごそう。地元駅前でナオンをパーナンしてもすぐ足が付きそうで怖い。ココイチでカレー食って、その後は魔太郎ばりの薔薇柄シャツが似合うオカマのバーテンがいる店で飲もう。

一家の長であるところの余が置き去りにされることを自ら辱め、「ウラミハラサデオクベキカ」と魔太郎バーテンと恨み酒を飲もうぞ。

まあ今回置き去りにされたとはいえ、嫁とは長い旅を共にする間柄である…。人生という長い旅をね!

それも置き去りにされたらどうしよう…。

旅は道連れ 余は情けねー。


2006-09-09(Sat)

ひとり日本印度化計画

僕を残してみんな旅に出てしまった。

嫁、娘・R(3才)、息子・タク(11ヶ月)と嫁両親との旅行…。既に我が家にいない。

出かける前に、Rの服を着替えさせていると

「Rちゃんとー、ぱぱとー、ままとー、たっくん(タクのこと)とー、じいちゃんとー、ばあちゃんと、行くの~」

とウキウキしていたが

「ん。パパは行けないんだ。お留守番してるから楽しんでおいで」

と僕が言うと、Rの顔が曇った。僕が行けない理由は昨日の日記にも書いたが、先週僕だけWIREというレイヴで夜通し遊んで来た。今回の旅行は嫁が楽しむ番なのだ。

「ぱぱも行くの!」

Rが怒った。どうして僕は行かないのか、と。

「いや、パパは行けないの」

「ぱぱもいっしょに行くの!」

「ごめん、行けないんだよ」

「だめ!ぱぱとあしょぶのー!うわあああああん」

とうとう泣き出してしまった。あああ、なんだか僕も悲しくなってしまった。嫁よ、見よ。美しき父を慕う娘の心を。嫁もRの涙を見て心を動かされたに違いない…と思ったが

「いいの!パパは先に遊んじゃったんだから」

なにそのゴルゴ13みたいな冷徹さ。

そんなわけで予定通りひとりぼっちの夜を過ごした僕。近所のココイチのカレー屋で食うか、インド人がやってるカレー屋で食うか迷っていたが、インドカレーの前でメニューを見ていたら

「イラサイマセ、ドゾ」

とインド人店員にインドーされたのでそこに入り、カレーとタンドリーチキンを頬張りながらマハラジャビールを飲んでおった。

一人マハラジャ気分。僕は一家の長であるので我が家のマハラジャとして君臨してもいいはずだ。しかし何故こんな孤独を味わうのか…。って自分が蒔いた種だよ。孤独も子供も。

…酒が回って眠くなったのでとっとと帰った。

マハラジャなので嫁のブラジャを漁った。


2006-09-10(Sun)

旅とフナムシと女とヒデキ

嫁と娘・R(3才)と息子・タク(10ヶ月)が旅行から帰って来た。

「面白かったかい」

「うん。まあ」

「どこ行って来たの」

「箱根の旅館に泊まって、温泉入って、帰りは真鶴の海で遊んで来た」

よかったですね、嫁。こちとら土曜出勤でしたのよ。

「Rちゃんは何が一番楽しかったのかな?」

「うみ。もうこわくないの!」

先月連れて行ったときは波を怖がって「うみ、きらい!」とまで言っていたのに。

「私は海はちょっと…だったなあ。フナムシがわんさかいて」

「岩場の海だったのか?」

逆に嫁の方が嫌だったようだ。嫁はフナムシを親の敵のように嫌う。確かにあの陰毛に足が生えたような風貌は僕も苦手である。

「それでさー、考えてたんだけど」

「何だ」

「紀子さまのお子さんの誕生日ってRちゃんと一緒じゃない?9月6日」

「あっ!そういえば…」

ここで嫁が言っているRちゃんとは、娘のRのことではない。かつて近所のゲーセンでバイトしていた、美少女Rちゃんのことである。当時「beatmania」というゲームにはまっていた僕はそのゲーセンでRちゃんと知り合い、beatmania以上にRちゃんにはまってしまった。

彼女とは毎日のように会っていたのだが、ゲーセンを辞め、一時期メイド喫茶で働いていたりしたがそこも辞め、また違うゲーセンでバイトして…そこも辞めてからは音信普通になってしまった。

僕でさえ忘れていたRちゃんの誕生日を何故嫁は覚えていたのだろう。そして僕は何故忘れていたのだろう。おそらく…Rちゃんのことを思い出すたびに、何故連絡をくれないのか…所詮その程度の付き合いだったのか…結局そこに苦悩することになるので、最近は心の奥に記憶を眠らせていたのではないか…と思われる。

「でもお前、よく覚えてたね」

「私も誕生日プレゼントあげたことがあったから」

ああ、そんなこともあったなあ。嫁に惚れた女の誕生日にプレゼントをさせるとは、なんて僕は最低の男だったのだろう。そうだ。僕はフナムシだ。時々嫁は僕をフナムシを見るような目で睨む。今回の僕置き去り旅行もそのような気持ちがあったはずだ。

「ていうか何でそんなことを旅行中考えてたんだよ!」

「いやー。旅館の夜って長くってさあ。なんかつらつらと色んなことが浮かんでは消えて…」

暗闇は過ぎた過去を振り向かせる。昔の歌に

「若さってなんだ。振り向かないことさ」

という歌詞があったが、それに沿えば僕らは若くないのかもしれない。若いということは素晴らしい。フナムシ的行為も平気で出来る。行為自体の是非はあるが、その命知らずのマインドが僕には眩しい。今の若い人も僕には眩しい。ヤングマン。さあ立ち上がれよ。ヤングマン。今翔びだそうぜ。ヤングマン。もう悩むことはないんだから。

素晴らしい。フーナムシーエー。


2006-09-11(Mon)

七五三 DE 父誤算

娘・R(3才)は今年七五三をやる年に当たる。

近所の美容院兼スタジオみたいなところで記念写真の衣装合わせをして来た。Rは赤い着物を着ることになった。レンタルである。着物を買おうかと嫁に言ったところ却下されたのである。その分セーラー服とかコスプレ服とか、本当に僕が着せたい服に費やそうと思う。

「Rちゃん、今度あの赤い着物を着て撮影するんだよ」

家に帰ってからRに説明すると

「じゃ、ぱぱもままもたっくん(11ヶ月の息子)もきるの!」

家族全員で撮影するのだ、と言う。

「ははは、みんなで着物を着るのかー?」

「うん。たっくんは青のきもの!」

赤ん坊用の着物なんてあるんだろうか…。しかし色は妥当なところである。

「じゃあママは何色がいいかな?」

「ままは、ぴんく」

あの年でピンクか~。それはちょっとキツイかもな~。林家ペーパーになりそう。

「じゃあパパは何色?」

「えっとねー。ぱぱは、白!」

「死に装束かよ!」

Rよ、頼むからまだ父を亡き者にしないでくれ。まだ僕は死にたくない。せめてお前が「パパのおよめさんになるの」って言ってくれないと死んでも死に切れぬ。

七五三によって死を意識させられるとは、誤算であった。Rカワイイ、Rめでたい、とかそんな浮かれ気分でロックンロールな頭に、強烈なカウンターパンチを食らった気分だ。

確かにもう僕も若くないし、子を持った親としての死に様、というのは考えたことがなかった。僕は子供らに看取られて死ねるのだろうか。嫁は平気で夜Rやタクの爪を切っているけど…。

「人間五十年。下天の内をくらぶれば…」の幸若舞どおりに解釈すれば、僕に残された年数はもう半分切っているし。

さてここで問題です。僕は何才でしょう。

答え:しちごさんじゅうご。


2006-09-12(Tue)

お星様ムラムラ

休日の夕方、娘・R(3才)の手を引いて、コンビニに買い物に行った。

既に空は暗く星が瞬いており、たかがコンビニに行くだけなのに、本当に嬉しそうに僕になついてニコニコ歩くRの笑顔は、僕にとってかけがえのないシャイニングスターであることよ。

「きらっきらっきらっきらっスタースター!」

繋いだ手を回しながら歌い始めたところ

「だめ!」

とRに窘められてしまった。外で恥ずかしいことをするな、と言わんばかりに。21世紀生まれのRにオタスケマンは古かったか…。

コンビニで買いたい物を物色していると、何時の間にか繋いでいた手が離れてしまっていた。ああっ親子の絆が…と振り返るとRはレジの前でぼーっと突っ立っていたので

「Rちゃん!」

と呼び寄せたところ、レジで待っていた女子高生が急に振り向いた。が、Rが僕にトテテ…と走り寄り添ったのを見て、バツが悪そうにボッと顔を赤らめていた。

ああ、この女の子もRちゃんというんだな、と思った。「R」という名は特別である。昔近所に住んでいて、今は消息が掴めなくなった美少女Rちゃんという女の子がいて、僕は彼女が大好きだった余り、彼女の名前をそのまま付けた娘がRなのだ。

またここに近所のRちゃんがいるということは、「R」という名に思い入れのある僕にとって喜ばしいことである。もうひとりのRちゃんよ、何も恥ずかしがることはない。

シャイな君の笑顔が、今日一番のシャイニングスターだネ…

なんて気持ち悪いことを考えてるから元祖Rちゃんにも愛想を尽かされたのではないか。ニヤニヤと眺めていたら見よ、そそくさと女子高生Rちゃんは出て行ってしまったではないか。

「ぱぱー。おうちかえゆよー」

おっと、ここで我が家の一番星に手を引かれ我に返った。あやうく追いかけて行くところであった。このままでは僕自身も星になってしまっていた。星は星でも邪悪な人工の星に。

これを淫行衛星といいます。


2006-09-13(Wed)

立て、立つんだ息子!


最近息子・タク(11ヶ月)がひょっこり自分で立つようになった。

タク
まだ歩くことは出来ず、5秒ぐらい自力で立ってペタンと尻餅を付いてしまう程度なのだけれども。

タク自身も立てるようになったことが嬉しいのか、立った時の表情はいつも得意気で

「ほれほれ、凄いオレを見ろ~」

と言っているようである。いや、

「ヘイ彼女~オレとティーでもドリンクしない?」

という自信満々なナンパ男の表情にも似ているような気がする。いやいや、どうも違う気がする…などと思っている内に、この得意気な顔に似合う台詞をいくつか考えてみた。

タク

タク

タク

タク

タク

タク

うーむ。どれもしっくりこない。いずれにせよ近い将来自分で歩くようになるし、娘・R(3才)のように、うるさいほど話しかけて来るようになるだろう。Rとの話も楽しいが、やはり男同士の会話をしてみたいものである。

一緒に酒を酌み交わし、乳輪のでかそうなアイドルベスト10とか話し合いたい…。
勿論立ち呑みで(いろんな意味で)


2006-09-14(Thu)

奥様はオナラーデ


娘・R(3才)が歌って踊っている姿を動画撮影していた。

Rが撮れ撮れうるさいのである。彼女は自分が映っている動画や写真を見るのが大好きなのだ。

こうして撮影するたびに思うことがある。今撮っている動画が、将来Rが結婚することになった時、披露宴で流すことになるかもしれぬ…このことである。デタラメに歌って踊って叫ぶ幼き日の姿を、花嫁となったRは顔を赤らめて見ているだろう。

その時僕はどうしているだろうか。そんなRの姿を見てただただ泣いているか、感極まって花婿を日本刀で袈裟懸けに斬って捨てているか。僕は自分の結婚披露宴ではケーキ入刀の際に嫁を斬り付けたらしい(酔っ払ってて記憶にない)ので、やってやれないことはない。憎き花婿という名の娘泥棒を…刺し違えてでも…

ぷうううっ。

突然間抜けなサウンド・オブ・オナラーデが響き、僕の物騒な妄想を中断させた。ははは、こんな撮影中のアクシデントも披露宴に笑いを提供するだろう。花嫁Rはますます顔を赤らめるかもしれない。

「あれー。今オナラしたのは誰かなー?」

動画に声が拾われることを意識してわざとRに言ってみた。すると

「ごめん、それ私」

「嫁、お前かー!」

なんと犯人はRではなく隣にいた嫁であった。我が家ではたとえ夫婦の間柄でも、お互いの前で放屁することは厳禁である。おのれ…。

当然この会話もバッチリ録画されてしまった。もう決めた。Rの結婚披露宴では絶対この動画を流す。Rどころか嫁まで顔を赤くして、

「あなたなに流してるのよー!」

「ははは、いいじゃん。放屁禁止令を破った罰じゃ」

「あなたがアナルセックス強要するから緩くなったんでしょー!」

なんて事を言われ僕こそ日本刀で袈裟懸けに斬って捨てられるかもしれないがまあよい。嫁の手にかかって死ぬるのなら本望である。

君のためオナラ死ねる。


2006-09-15(Fri)

募集「面白い子供の言い間違い」


子供の言い間違いというのは面白いものである。
なので皆様から子供の面白い言い間違いを募集します。

娘・R(3才)に今日はどこで遊んだのかと聞いてみたら

「おじいかん」

という訳の分からない答えが返ってきた。

「おじいかんって何かな?」

何度聞き直しても

「おじいかん!」

としか言わないので困ってしまってわんわんわわん。おじいかん…漢字に直すと「汚自慰漢」。果てしなくみだらである。英訳するとダーティ・オナニスト。途方もなく猥褻である。

「児童館のことよ」

「全然違うじゃないか…」

嫁が助け舟を出してくれたことでようやく理解出来たのであった。その前にも今日は何して遊んだのかと聞いてみたら

「おちんちゃんとあそんだの!」

というRから衝撃の告白が。実は「おじいちゃん」の言い間違いなのだが、これはギリギリの線である。「ゃ」が抜けたらえらいことだ。犯罪である。僕でさえ自分のおちんちゃん(「ゃ」抜き)なぞ指1本触らせたことないのに、一緒に遊んでたとなると、警察が始動し練馬区役所から防犯メールが飛びまくる。

幸いなことに最近はちゃんと「おじいちゃん」と言うようになって平和が訪れた、それはそれで些か寂しいものでもある。

そんな訳で自分のお子さんが言っていた、自分が小さい頃言っていた、誰かが言ってたのを聞いた、いずれでも構いませんので、子供の可愛い言い間違いを教えて下さい。そして可愛い子供の記憶を共有しましょうぞ。メールフォーム(↓日記下段)より投稿をお願いします。締め切りは9/30です。




2006-09-16(Sat)

点取りーヘップバーン


我が娘・R(3才)と息子・タク(11ヶ月)の将来を見据えるために、ひとつ占いをしてみることにした。

点取り占い
「点取占い」というものがある。この封を切ると

点取り占い
このように、占いになってるようななってないような、神のお告げのようだけれどもただの寝言にも思えるような文言と、根拠の分からないポイントが示されるものである。

ブログをお持ちの方は「点取り占いステッカー」というブログツールがあるので設置してみるのも良いであろう。

「さあRちゃん、どれがいいかな?」

10個ぐらいの封の中からひとつを選ばせてみた。

「えっとねー、これ」

Rが手に取ったものを広げてみると

点取り占い
ふーむ。嫁の方針でRにはまだチョコレートを食べさせてない。僕は幼少時代てチョコベビーを食い過ぎて乳歯が壊滅状態になった。このことを考えると、これは嫁の先見の明があったと言わざるを得ない。

「はいじゃあ次はタク」

「んふー!」

今度はタクに占いを選ばせると、3つぐらい鷲掴みにしてしまったのでその中のひとつをチョイスした。

点取り占い
えー。僕が買ってやることになるのか?エレキギターを手にしたことによりロックに目覚めたタク。しかし親から受け継いだ平々凡々なビジュアルと音楽的凡才によりなかなか日の目を見ず、仕事はレンタルビデオ屋のバイトで時給700円。練馬駅前で路上ライブをしていると

「でもアタイだけはあんたの音楽、分かるよ…」

という気持ち悪い思い込みをした、ナゴムギャルの残党みたいなグルーピー(谷亮子似)が寄って来たので、家に転がり込んでヒモ同然の生活を送る…そんなデカダンスな人生を予兆しているのかもしれない。そして僕はロックが嫌いなので、音楽性の違いから家族分裂。

なんだかお先真っ暗な予感。やらなきゃよかった。

そして最後に僕の運命は如何に。ひとつ封を切った。

点取り占い
…なんか微妙にリアルな感じがしてものすごい嫌だ。実は駅から家までの道のりの途中に墓地がある。普段は塀で囲まれているので意識していなかったのだが、現在その塀が取り壊されていて、墓地が剥き出し状態なのである。夜に会社から帰る時に通るとモロに見えて怖いのだ。新しい塀にするらしいのだが、早く着工して欲しいものである。

「どうです?工事は順調ですか?」

「まあ、墓地墓地でんな」


2006-09-17(Sun)

娘のパンツの中が…


今日の日記は子供のう○ちの話なので、苦手な人はごめんなさい。

娘・R(3才)はオムツ卒業してからしばらく経つ。嫁のトイレトレーニングの結果、尿をトイレで出来るようになったためである。但し全てが全て自分で出来るわけではなく、

「ぱぱ、おしっこー」

という排尿申請により僕や嫁がトイレに連れて行き、パンツを下ろして便器に跨らせて…といったことをしなければならない。とはいえ別に苦になることでもなく、Rのお股から迸る尿の放物線を眺めていると

「ああ、ちゃんとトイレで出来るようになったんだね…」

この上ない幸せを感じるのである。とある風俗サイトで調べたところ、放尿プレイ、いわゆる「聖水プレイ」は基本料金プラス3,000円程度のオプション料金を取られるようである。だから何だ。

しかし「大」の方はまだダメである。Rが便意マックスの時は大抵テーブルの端や椅子を両手で掴み、プルプル震えているので分かるのだが、

「お、うんちか。早くトイレ行こう」

とトイレへの誘いをしても

「だめっ!」

頑なに拒否されてしまう。幼児にとってトイレの「小」と「大」の難易度の差は大きいようである。体位四十八手で言えば正常位と立ち松葉ぐらいの差であろうか。

それではどうやっているのかというと、パンツの中にそのままである。幸か不幸かRは便秘気味で、いつもかちかちうんち君なのでそれほど汚れることはないが、これが柔らかうんち君だったらどうすんだろ…と思うことも暫し。

今日もRがプルプル震えた後、芳しき香りを漂わせていたので、とっとと捕まえようとしたのだが

「だめっ。うんちしてない」

したことすら否定し、逃げ回ってパンツを下ろさせてくれない。Rよ、そのままだとお尻が痒くなるぞ。大麻をパンツに忍ばせた芸能人は昔いたけれど、うんちをパンツに入れたままの女の子は、パパちょっとやだなー。スカトロ趣味ないし…。ちなみに排便プレイ、いわゆる「黄金プレイ」は基本料金プラス1万円程度のオプション料金を取られるようである。だから何だっての。

さて…、としばし考えて

「R、パンツ取り替えたらパパとお外に遊びに行こうか」

交換条件を提示してみたところ

「は~い」

猫まっしぐらに僕の胸に飛び込んできた。ふふふ、3才児なんてちょろいものよ。

「パパ、Rちゃん、でんしゃにのっておそとにいきたいの」

「はいはい、いいよー」

出発ウンコー!

2006-09-17(Sun)

スヴァラしいYMCA

スヴァラ歯科


素晴らしか!

もうここで治してもらうしか!

2006-09-18(Mon)

としまえんコスプレ天国。


近場の遊園地、としまえんの入場料がタダ同然なっている、と嫁が言うので行くことにした。

「あなた、コスプレイベントもやってるらしいよ」

「ふーん、じゃあRもピノコのコスプレさせて行こう」

「Rちゃんもいたりして!」

「はうう…」

急に嫁の口から僕のお気に入りの美少女・Rちゃんの名前が出たので心の臓が止まりそうになった。RちゃんとRは名前が同じである。ていうかRちゃんの名前をそのままRに付けたのである。

毎度毎度の説明で気が引けるけれども、僕はRちゃんにゾッコン(死語)であった。しかし結果的には嫁にズッコンすることになったのだが、Rちゃんは近所のゲーセンに勤めた後、メイド喫茶でメイドをやっていたりした。そして現在、見捨てられたのか音信不通である。

わりと不細工な女の子が多いメイド喫茶の中にあって一際美少女っぷりを発揮していた彼女は、多くのメイドの例に漏れずコスプレイヤーでもあった。

「近場のイベントだからいるかもしれないねー」

「うん、まあ、可能性はゼロじゃないけど…」

そんなマンガみたいに感動的再会があるわけないじゃないか…と出掛けると、駅で近所の家族にバッタリ会ったので、どこに行くのか尋ねてみると。

「としまえんです」

「わあ、同じですね」

「フリマやってるんで」

「あ、そういえば今日フリマもやってるんですよね」

ウチはコスプレ目当てだなんて言えない…と嫁とヒソヒソ話しながら電車に乗った。としまえんの入り口には

「本日コスプレイベントが開催されております」

という貼り紙がされており、まるで「変なカッコの人がうろついてるけどヨロシクネ」とでも言いたげであった。実際中に入ると、肌も露わなコスプレギャルをキャイーンの天野を数倍キモくしたカメラ小僧が追いかけ、やたらと愛想の良いショッカーの戦闘員がそこらのオヤジに挨拶し、喫煙所では伊達政宗の鎧を着た女の子がクレープを頬張っている、という東京ディズニーランド等の普通の遊園地ごときではとても演出出来ない、終末的カオスを漂わせていた。

「あっ!へんなひとー!」

Rなどは露骨に指差してるし。ゴーカートの前で並んでいた時は、小学生くらいの女の子に

「ねえ、あの人達なにー?」

と聞かれたおばあちゃんが

「あれは…ああいうのが好きな人達なの…」

と答えた後

「…としか言えないわよね~。私には分からないわ」

僕らに苦笑いを見せていた。

「Rちゃんいないわね」

「そりゃいないだろ普通…」

「ブラックジャックもいないね…いたらRと写真撮ろうと思ってたのに…」

「あ、雨降ってきた」

「そろそろ帰ろうか」

「うん」

遊園地もコスプレも全て幻なのさ…とコーヒーを啜りながら、「あ、こち亀の両さんがいる」などと眺めていた僕であった。

もちろんコーヒーはコスプレッソである。


2006-09-19(Tue)

あなたにツユダク吉野家復活


吉野家の牛丼が1日限り、2年半ぶりの復活ということで。

僕は悩んでいた。牛肉の安全性への疑問が残る中、

「うーん、君は食べるかい?」

と嫁に聞いたところ

「私は食べない。もちろんR(3歳の娘)とタク(11ヶ月の息子)にも食べさせない。食べたかったらあなたひとりでどうぞ」

キッパリと返事された後、自分がいかに安全な食材を選んでいるかを延々説明し始めたので

「じゃあ僕も食べないよう…」

と一応決意したたものの、前日からテレビで特集を組んだり、当日の新聞には全面広告が出ていたり、煽りまくっているので心が揺れた。テレビ欄を見ても、夕方のニュース番組ではこぞって「牛丼復活」を取り上げる予定が書かれてある。このまま食べないでいたら悔しさ全開のままテレビを睨むんだろうなあ…と悶々としてしまった。

「口では嫌がってるけど、体は正直じゃねえか、ほれ、こんなに…」

とエロスビデオでありがちなシーンのようだ。まさか自分が悶えさせられる立場になろうとは思わなかった。ええその通りよ!あなたのせいで私の体はツユダクよ!

「嫁、やっぱ僕は食べに行くよ」

「あっそ」

「Rちゃんもいくー」

「いや、お前まで死なせるわけにはいかぬ。許せ」

というわけで寄りすがるRを振り切って食べに行ってしまった。

11時から開始のところ、10分前に吉野家に到着。50人は並んでいたように見えた。しかし意外にスムースに行列は捌け、10分ぐらいで牛丼にありつけることができた。

吉野家吉野家

お土産に手拭いまでもらってるし。

「ぱぱ、どこいってきたのー?」

と帰って来た僕を迎えたR。

「パパはね、危ない橋を渡ってきたんだよ…」

早くて安くて美味い上に、危ないかもしれないという危険な隠し味が加わった二年半ぶりの牛丼。どうせ牛丼で発病するよりタバコの肺がんで死ぬる確立の方が高いだろ。

早い、安い、危ない。


2006-09-20(Wed)

USJ(ウルウルスタジオジャパン)


娘・R(3才)の七五三撮影に行って来た。

「Rのことだからうまく撮影出来るかどうか…」

おそらく途中で泣いてしまうだろうと僕と嫁は予想していた。前回衣装合わせをした時も半ベソだったのである。

「じゃあお化粧から始めますね~」

女性スタッフふたり掛かりでメイクアップ開始。

七五三メイク中
既にRは泣きそう。というか開始2分で泣いた。あやすために中断したり嫁の膝の上に乗せて再開したりで早速暗雲が立ち込めた。

七五三メイク中
ひと泣きした後のR。お化粧も涙と鼻水で流れまくり。いくら嫁と「可愛いね」とおだててもまるで効果なし。

タク
「姉ちゃん何やってんだろ…」

姉の悲劇をよそに息子・タク(11ヶ月)はとっととベビーカーの中で寝た。

続いて着物に着替える時には

着付け中着付け中
泣きこそはしなかったが、練馬のスケバンの如く物凄いメンチを切ってピクリとも笑わず、緊張しまくっている様子。

「では撮影始めますんで」

着付け完了を待ち構えていた男性カメラマンが、Rをスタジオの真ん中に立たせ、撮影開始。するとやはりというか予想通りというか

「うわあああああん!」

また号泣。

「ほらほら、うさちゃんが来ましたよ~」

メイクさんがウサギのぬいぐるみを出してくれたがダメ。僕がぬいぐるみを借りてRを抱っこして

「はい、うさちゃんがいろいろしますよ~。ウサパンチ!ウサキック!背中を反らせてウサバウアー!」

と必死に笑わそうとしても

「あははっ。お父さん面白いですね」

メイクさん、あんたにウケても意味ないんじゃ!

「このスタジオの空間自体が嫌になっちゃってるんですよねー」

もう面倒臭がり始めている表情を隠せないカメラマンが、既に他人事のような口を聞く。お前は撮るのだけが仕事か!被写体がいい表情を出せるような、良い雰囲気作りもお前の仕事じゃないんか!村西徹ばりに

「ナイスですね。ナイス過ぎます」

ってもっと被写体を盛り上げんかい!撮るだけだったら僕がやってやる!その一眼レフのデジカメよこせ!いっぺん触ってみたかったんだ!……という強気なことは言えずに

「じゃ、ちょっと気分転換させてきますんで…」

Rを一旦店の外に出して小休止。

笑うR
いろいろ笑わせてようやくニッコリしたRであったが、再びスタジオに戻すと

「うわあああん!うわあああん!ぱぱー!ままー!」

離れないでくれ、と必死に手を差し伸べる。もはやここまでか…と観念した矢先

「じゃ、お父さんとお母さんと一緒に撮りましょうか」

「え、まじですか」

カメラマンがそう提案するので面食らってしまった。何せ僕は寝起きのままのボサボサ頭と、「シャア専用衣笠」と書いてあるTシャツにロンパン+ビーサン、という油断しまくりの格好だったからである。撮影するのはRだけだと思ってたので…。

しかし僕と嫁が寄り添ってやっとRは泣き止んだ。これで撮ってもらうしかないとカメラマンに身を任せパシャパシャと数ショットを撮らせた。

「はい、おつかれさまでしたー」

ようやく撮影終了し、Rを着替えさせたりした後、撮影画像をパソコンで出力し、どれを印刷するかを選んだ。やはり僕や嫁のような不純物が写っているよりは、泣き顔でもRひとりの画像がいいと思われた。笑っているのは1枚もなかった。

「まあこれも、大変な中で撮ったねっていう思い出ってことで…」

所詮親の自己満足の押し付けかもしれぬ。泣いてしまうRの気持ちも分かるのである。僕が七五三の時も、よってたかって知らない人に化粧やら着物の着付けやらされて、自分が何か違う生き物にされてしまうのではないか…と物凄く不安になったのを覚えている。それに着物なんてダサくて着たくない、なんて思ってたし。

そんなわけで僕の七五三の写真もぶすくれた顔で写っている。

「Rちゃん、がんばったね。可愛かったよ」

そう励ましてスタジオを後にした僕と嫁であった。

七五三は「五九六三」に名前を変えた方がいいと思う。

問題:こんな早い時期に七五三の撮影をしたのは何故でしょう。


2006-09-21(Thu)

発熱発汗ボーイ


夕方、仕事中の僕に嫁からメールが届いた。

息子・タク(11ヶ月)の真っ赤な顔が写っていた。

「タクが風邪引いた。38度5分あるー!」

なんということだ。おお可愛そうに苦しそうに。どうりで今朝やけに愚図り儀箕だと思ってたんだよなあ…。残業時間帯に突入した頃、嫁に電話をしてみた。

「医者に連れてって薬もらって…今寝てるところよ」

と言った後で

「ぱぱ~」

娘・R(3才)が変わって話してきた。

「はい、パパですよー」

「きょう、びょういんいったの」

「うん。そうなのね」

「たっくん(タクのこと)、おねつでたの」

「ほう。電話でもちゃんと説明できるようになったねー」

「ぱぱ、はやくかえってきてね」

ズキューン。耳元で囁かれるとこれは効く。これを断ることはセーラー服姿の美少女が服を脱ぎながら「抱いて」と言うのを断るに等しい。つまり不可能。

「ギャアアアアン!」

やがてタクの泣き声が聞こえてきた。どうやら起きたようだ。

「タク~大丈夫かい~」

「ギャアアアン!じゃあそんなわけで(嫁の声)ギャアアアン!うわああああん!」

ぶつっ。ツーツーツー。

…以上、現場からお送りしました、ってな感じの台風情報のような慌しさで電話は切れた。

息子よ、娘よ、父は今行くぞー!万難を廃し、万障繰り合わせの上、家に帰るしかないではないか。それでも家に着いたのは夜8時過ぎぐらいになってしまったが…。

家では嫁とRが風呂から上がったばかりで、Rの着替えで手が回らずひとり寝かされていたタクがワンワン泣いていた。

「タクよー。おおかわいそうに」

抱き上げると湯たんぽのように熱い。僕も汗が出てきた。タクは抱かれると安心したらしく、トロトロと瞼が重くなってきて、そっと布団に寝かせると大人しくなった。

「とにかく寝てもらわないと…」

子供の熱って余裕で40度あたりまで行ったりするしなあ…。タクに添い寝をしているうちに、僕も寝てしまった。タクは時々愚図っていたが…。

今朝もまだ熱が下がっていない…。

問題:タクが医者から診断された結果はなんでしょう。


2006-09-22(Fri)

愛の解熱剤


熱を出して2日目の息子・タク(11ヶ月)が気掛かりだったので、夕方会社の喫煙室でタバコを吸いながら嫁にメールしてみた。

「午前中38度あったので解熱剤を飲ませたら、夕方には平熱に戻った」

とのこと。そしてハッスルしたタクはちゃぶ台によじ登り、登ったはいいが降りられなくなって泣いていたそうだ。お前は犬か猫か!熱が上がったついでに自分自身も高みに上がってしまったようである。

ちゃぶ台タク
その時の写真(嫁写す)

すぐには助けられず、少なくとも嫁がカメラを用意して写真を撮るまでの時間はそのままにされていたであろう息子が不憫でならない。僕も大笑いしてしまったが…。

いずれにせよ、多少は良くなったのかな…と少し安心したのも束の間、家に帰って来て玄関のドアに手を掛けようとしたら、ノブに鍵が刺さったままではないか。嫁よ…なんという不用意な。

しかし嫁もタクの病気でテンパリ気味なのだろう、と責める気にもなれず鍵を抜いて家に入った。

「また熱が出てね…」

嫁はグズグズ泣くタクを抱いていたところであった。ああ、やはり解熱剤が切れて熱が上がってしまったか…。昨日医者に診せて急性中耳炎であると聞いてネットで少し調べたのだけれども、「長引くと…なんたらかんたら」等、怖いことが書いてあったので心底心配になってきた。実は嫁に

「僕のもうひとりの『息子』も熱っぽいんだけど。えへ」

という誰でも2秒で思い付きそうなお下劣ギャグをかまそうと思っていたのだが、そんな気分は消えてなくなった。敢えてやったところで嫁に引っ叩かれるのがオチであろう。

「タク、苦しそうだな」

「あまり飲ませたくないんだけど、また解熱剤あげようかしら…」

「あ、お前、ドアノブに鍵差しっぱだったぞ」

「えええ!多分家に帰って来た夕方からそのまんまだ。ヤバイヤバイ!」

「うん。お前も大変だろうけど」

何者かがコッソリ鍵を抜き取れば、楽々と浸入出来ることになる。もし嫁や子供達に危害が降りかかったら…あと、我が家には財産はないが、その腹いせに僕の書庫などを荒らし、隠してあるエロスライブラリを暴かれてしまったら目も当てられない。

警察を呼ぶまではそのままの現場状態を保たなければいけないし、そうすると鑑識に

「このエロスライブラリから判断すると、あなたはロリ巨乳好きですね?」

などといらぬ分析をされてしまうではないか。

タクは解熱剤と乳を与えた後、静かに眠りに落ちていった。少し安堵した後、ライブラリの隠し方を徳川埋蔵金並みの難易度にせねばなるまい、と考えつつ

「僕のもうひとりの『息子』も熱っぽいんだけど。えへ」

と、嫁の乳房に触ろうとしたら引っ叩かれた。

「息子」の海綿体の腫れに必要なのは解熱剤ではなく止血剤なのかもしれない。

あ、腐って落ちるか。

問題:タクが寝る時に必ず必要な物は何でしょう?

2006-09-23(Sat)

家族剃毛歌合戦


娘・R(3才)が陽気な歌を歌っていた。

「かーもねかもね、ミラクルかもね♪」

むう!かもねかもね、といえば

「かもねかーもねそうかーもね。癖になっちゃうかもね♪」

というシブガキ隊の歌に他ならないのだが

「ちがうでしょ!みみかでしょ!」

Rに怒られた。

ミミカ
「味楽る!ミミカ」というアニメのテーマソングらしい。昭和生まれの僕の常識は、21世紀生まれのRには通用しなかったようだ。嫌な感じにネタが古いおやじでごめんね。

「あー。そういえばこないだ一緒に見たような」

「うん。みみかおじょうさま」

「お嬢様?」

「ミミカちゃんはスーパー料理人の娘でお嬢様って呼ばれてるのよ」

嫁の助け舟が入った。そうだっったっけか。どーでもいいですよー(嫌な感じに古いネタ)

「じゃあ君はRお嬢様。資産はないけどね!」

とRを呼んだところ、

「じゃあたっくん(11ヶ月の息子)は、たくおじょうさま」

てなことをRが言い返すので

「タクは男の子だから、タクお坊ちゃまだなー」

そう訂正してやったのだが、

「たくおぼうさま!」

どう勘違いしたのか、タクはRによってお坊様にされてしまった。

タク
タク大僧正。

確かにタクは嫁の母に「小林亜星みたい」と言わしめた程の坊主頭であり、それはそれでタクらしい呼ばれ方かもしれない。ていうか実の孫にそんなひどいこと言うな。

Rはその後

「パパおぼうさま!ママおぼうさま!みーんなおぼうさま!」

次々に家族全員を出家させてしまった。このままでは僕も含め、全員タクのような頭に剃毛しなければならないではないか。

「いや、おぼうさまじゃなくておぼっちゃま…」

「おぼうさまなの!」

しかしRはビタイチたりとも間違いを認めない。仕方ないのでみんなで歌った。

「かーもねかもね、みーらくるかもね♪作ってミミカ、ナンバーワン♪」

お坊さんといえば「合掌」だからである。


2006-09-24(Sun)

恐怖の無人店「ショップ77」


東京都練馬区の豊島園駅近辺にある奇妙な店を紹介する。

ショップ77ショップ77
まずこの店は無人である。そして狭く小汚い。八畳間ぐらいだろうか。あまり高価な商品はなく、中古の服や電気製品、UFOキャッチャーの景品みたいなものが多い。もっと言えば

「練馬区豊玉上の六畳一間アパートに住んでいる武蔵大学生(21・童貞)の部屋の中身をそのまま持って来ました」

といった感じの品揃えである。正直あまり商品に触れたくない…。実際店の奥にはさっきまで誰かが寝てたような布団敷きっ放しのベッドもあった。

ショップ77
商品の値段に必ず「77」が入っており、地元では「ショップ77」と呼ばれている。しょっぷなな、なな、ななななな…ああ歌いづらい。

ショップ77ショップ77
特筆すべきは会計ルールが独特であること。右側写真にある料金箱の上には監視カメラが設置されており

「カメラに写るように顔と商品とお金を見せて下さい。それからお金を入れて下さい」

という指示書きがなされているのである。もしその掟を破った場合は

ショップ77
このような恐るべき自己中ルールで裁かれるらしい。

…どうやって請求するのだろう。確かに監視カメラがいくつか取り付けられているが、いちいち録画記録を警察に届けるのだろうか。警察にも

「ていうか人置けよ」

とか言われそうだけど。田舎にある野菜の無人販売のシンプルさとは違い、「見てなけりゃ人は盗むもの」という前提の態度が鼻に付き、イタズラのひとつでもしてやりたい気分にもなる。見つけられるもんならやってみろ、とばかりに根こそぎ持っていくとか、犬のうんこを5、6個置いて「ひとつかみ77円」と値札を付けておくとか。

しかし実はこれは壮大な罠で、万引きをしようものなら突然壁がどんでん返しでぐるっと回り、そこから屈強そうなマッチョの店主が現れて

「うはははは盗んだな!お前今盗んだなアアアアア!」

と叫びつつブレイクダンスを踊り始めたらどうしよう…と考えてしまい、イタズラ心も引っ込んだ。店の中をこうしてカメラで撮影したが、いくつかの監視カメラに睨まれているような気がして、額に汗が滲んだものである。

無人島にひとつだけ持って行くとしたら?という問いかけがよくあるけれども、
無人店にひとつだけ持って行くとしたら、それは「お面」かもしれない。


2006-09-25(Mon)

「DROP ARMY」ライブ


DROP ARMY
関西を拠点にしている「DROP ARMY」というバンドの東京遠征LIVEを観て来た。

ヴォーカル兼ギターのわっこさんはこのサイトを見てくれている女の子なのだが、以前大阪でLIVEがある時に「無理は承知ですけど、LIVEがあるので来て下さい」とメールをもらったことがあり、

「どこでもドアがない限りそりゃ無理だー!」

東京でLIVEがあったら行きます、という返事を書いた覚えがあるので行くことにしたのである。

■DROP ARMYのサイト
■わっこさんのBLOG

普段テクノやハウスしか聞かない僕は、クラブならしょっちゅう行ってたのだけれどもライブハウスは初めてである。到着が少し遅れて、受付の兄ちゃんに

「もう終盤っすよー」

と言われながら勝手が分からないまま入っていくと…おー。やってました。僕が聞けたのは終盤のミドルテンポのメロディアスな2曲。ロックを久しぶりに聞いた…。長髪振り乱したアリスクーパーのようなオヤジが、河岸声みたいな唸り声で「ズギョオオオ」と歌っているようなロックは苦手なのだけれども、わっこさんの歌声と人懐こいメロディのオケは暖かかった。

ひたすら踊るためにアゲアゲに煽るテクノが快楽中枢に直接電気をぶち込むような刺激だとすれば、DROPARMYの曲は母におんぶされるような安らぎといえよう。

LIVEが終わって、壁にもたれかかってタバコを吸っていると、目の前にめんこい女の子が僕の前に現れた。

「あの…すいません…」

モジモジしながら僕に話しかけてくる。なんだろう。逆ナンだろうか。ライブハウスってのは凄いなあとドキドキしていると

「トイレ…なんですけど」

「え」

僕がもたれかかっていたのはトイレの扉であった。ごめん、と言って場所を空けた。思う存分魂の叫びを生み出すがいいさ。

ライブハウスの外に出ると、ビルの階段のところにわっこさんがいた。なんの連絡もせずいきなり行ったので驚いていたが

「Rちゃん(僕の3才の娘)かわいいですよね~」

などと、僕がライブを褒め称えたかったのに、逆にいろいろと褒められてしまった。関西弁の女の子と話すのは何故か緊張するのだ。

「遠征の連続ライブで疲れてるでしょう」

と言ってみたのだが

「別に。全然」

さすがプロだなあ。

「奥さんにもよろしく、ってもっこり美女が言ってたって伝えて下さい!」

という自称もっこり美女は、本当にうっとり美女であった。偏った音楽の聴き方をしないで、もっと広いジャンルを聞いたほうが面白いね、と感じながら新宿で途中下車してカレーを食って帰った。

次の日嫁に

「今日カレーだから」

と言われた。偏った食事になってしまった。

2006-09-26(Tue)

サイクリングサイクリングうっほーうっほー。


児童交通公園というところに行った。

子供用の自転車をレンタルすることができ、自動車教習所のように信号や踏み切などがちゃんと付いているコースがあり、遊びながら交通ルールを学べるのである。

息子・タク(11ヶ月)は当然何も乗れないので、僕が2人乗りの足で漕いで走るゴーカートに乗せてレッツラゴー。

「タク、楽しいかい?」

サイドカーに座るタクは、なんだか不機嫌に見えて鎌倉の大仏のようであった。大仏だから仏頂面。なんつって。そんな感じでご機嫌を伺いながら走っていたら、横で見ていた嫁に怒られた。

「あなた、信号!!」

どうやら僕は信号無視していたようだ。あああああ。すまんね。次の信号ではちゃんと止まった。自転車に乗った4才ぐらいの女の子が僕らの横に止まった。

「あかちゃん、かわいいね」

タクを見てニッコリ笑う。

「君も自転車上手だね」

「やっとできるようになったのよ」

「じゃあ僕らと一緒に走るかい?」

しかし女の子は信号が青に変わった途端ものすごいスピードダッシュで去って行った。ナンパ失敗しちゃった。

続いて娘・R(3才)の自転車の練習である。Rは補助輪付きの自転車なら乗れる。ただRの自転車は親が掴めるバーが付いている幼児向けのものであり、それに比べると公園にあったのはもう少し高学年向きの自転車であった。

「Rちゃん、乗れるかな?」

「うん。だいじょうぶ」

足もペダルに届き、なんとか大丈夫だろうと思い

「じゃあ行っておいで」

と見送ったところ、5秒でドカーン。縁石に乗り上げてしまった。

「…ブレーキの掛け方教えるの忘れた」

そんな感じで我が家はつくづく自転車操業であることを思い知らされた交通公園であった。


2006-09-27(Wed)

ぱんつー丸見え


仕事から帰る途中の駅で、女子高生のパンツィラを見た。

電車がやって来る風でたなびくスカートとその中から現れた白い光景は、主が下したもうた僕への恵み。主は我ら人類のため、また我らの救いのために天より下り、聖霊によりて処女マリアより御からだを受け、人となりたまえり。また、パンツィラを与えたまえり。主よ。うちは真言宗です。

舞い上がった瞬間、僕の目の前でも露骨に首を伸ばして覗いているオヤジもいた。おお同士よ。願わくばどけ。邪魔だ。

同じパンツィラを見るのにも、風のイタズラによるものは何の問題もないのに、手鏡を使って見ると有罪判決の上手鏡没収となる。世の中難しい。

しかし何といっても一番可愛いのは娘・R(3才)のパンツである。僕が自らこの手ではかせているパンツ姿が可愛くない筈がない。明日の朝はどのパンツをはかせよう…と考えながら家に着くと、Rはまだ起きていた。

Rに添い寝しようとすると、Rは

「ぱぱ、かっこいいぱんつだねえ」

スーツを脱いでTシャツとパンツだけになった僕を見て言った。

「ぷっ」

嫁が横で笑ったのを聞き逃さなかった。どういう意味だお前。

ただ自分はどんなパンツをはいたいたのだろうか…とRに言われて確認するまで全然記憶になかった。女子高生のパンツィラの色・柄・くいこみ等は重要だが、自分のはどうでもいいものである。

「そんな別に普通のパンツだよ…それに…」

「かっこいいぱんつよ、ぱぱ」

その後Rはもう何回も「ぱぱのぱんつ、かっこいい」と連呼するので僕は恥ずかしくなってしまった。そんなんじゃない。パパのパンツはかっこいいもんじゃない。

「ぱぱのぱんつー」

とうとうRが僕のパンツを脱がしにかかろうとしたので、ああダメよそこは禁猟区、開けてはならぬパンドラの箱、触れてはなりませぬ、と必死に抵抗してこれを退けた。

主よ。お許しください。娘の前では言えませんでした。僕のパンツは決してかっこいいパンツなどではないのです。

パンツ3日換えてませんでした。

女子高生のパンツィラを教訓に己のパンツを省みよ、という教えだったのですね。

人はパンツィラのみにて生きるにあらず。


2006-09-28(Thu)

トマス・秋茄子


え、昔から「秋茄子は嫁に食わすな」てなことを申しますが…。

だからって何故僕が食わされる羽目に陥ったのだろか。僕は茄子が嫌いなのである。娘・R(3才)には

「ほら、にんじんさんも食べなきゃダメよ~」

などと偉そうな口調で言い聞かせている癖に、茄子は食べられないのである。。

「女なんて茄子でも突っ込んどきゃヒーヒー言うんだよ!」

などとエロそうな口調でいきがっている癖に、ダメである。

当然嫁は結婚する前からそれを知っていて、いつしか僕に毎日飯を作る立場になっても茄子を使ったメニューなど出たことがなかったのに、ここ数日間のゴハンには必ず茄子が入っていた。一体どうしたというのか。

昔の僕だったら見向きもしないだろうが、現在の僕はRに好き嫌いなく食べるよう躾けるひとりの父親。立場上食べなければならないだろうと最初は無理して食べた。でもそれだけだった。あとはいくら出されようが残してしまった。

茄子を食べるのって、なんかこう、生ナメクジを食べるような感じがしてどうしても受け付けないのである。そもそも一体何故今になって嫁は茄子の封印を解いたのか。理由を聞き出さなければならないと思った次第であり、

「嫁、僕を殺す気か」

と問い詰めたところ

「父さんが鬼のように送ってきたの!」

とのことで、嫁父が庭で作った茄子を大量に我が家に運び込んでいたのであった。お義父さま、お心はありがたいのですが、あなたが手がけた作物は嫁だけで充分でございます…。

「すまん。やっぱ茄子食えない。ごめん」

嫁にぶち切れられるかもしれないと恐れたものの、キッパリと断ると

「ああそうですか」

嫁は仏頂面のまま引き下がった。ああよかった…。しかしいくら嫁が怒り狂おうと、それこそ茄子でも突っ込んどきゃヒーヒー言うんだよ!え、どこに突っ込むのかって?カマトトぶるんじゃないよ。昔から言うでしょうが。

「お○んこ茄子」って。けけけけ。

てな風に調子付いていたら、次の日よりサツマイモが大量投入されることになった。理由は茄子と同様である。嫁、すみませんでした。サツマイモはちょっと大き過ぎるよね…(そういう話ではない)


2006-09-29(Fri)

プレゼント多難


息子・タクの1才の誕生日が迫っている。

娘・R(3才)の時はプラチナネックレスをあげた。ついでに天使のコスプレ服を買って着させたりしていた。今思い返すに、何故そんなことをしたのか訳が分からん。頭おかしいんじゃないか。とにかく浮かれていたのだ。

「ではタクには何をプレゼントしようか」

Rと同様にネックレスにするか…とも思ったのだが、現在坊主頭なので下手に金のネックレスでも与えると、栃木のゾッキ(暴走族)の様な風貌になる恐れがある。普通のおもちゃを買っても、絶対Rに強奪されてしまうからかわいそうである。

そもそもネックレスは

「人生最初の誕生日プレゼントは、大人になってからも使える物を…」

という思いがあって選んだものだった。男の子の場合、大人になってからでも使える物、というと…エロスビデオしか思い浮かばぬ。

無い知恵を絞っても名案が出ない。

「うーん。どうしようかねえ」

無い乳を搾ってタクに与えている嫁もコレという物がないようだ。

「タクにも天使服着せてみようか!」

「似合わないに決まってるよう。坊主頭の天使なんて見たことないよう」

「うーん。どうしようか」

嫁と話しても堂々巡り。そこでRに聞いてみることにした。年代的に一番近い者に聞くのが一番だと思ったからである。それに三人寄れば文殊の知恵と言うではないか。

「Rちゃん、タクの誕生日プレゼントは何がいいかなあ」

「えーとねえ、さんたさん」

「あはは、Rちゃんはプレゼントといえばサンタさんなんだね」

…。

Rに知恵を借りるという行為はイクラちゃんに「ハーイ」「チャン」「バブー」以外の言葉を喋ってみろ、と強要するくらい無謀なことであることが分かった。何が文殊の知恵だ。

タクの顔を見ながらふさわしいプレゼントは何であるかを改めて考えてみた。

タク
…額の上の髪の毛が薄いのが気になるのだけれども。生まれながらに頭が志村けん。そんなこの子に、大人になっても使える物。それは

「カツラ、だったりして」

三人寄ればパンチョの知恵。


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