2003-04-01(Tue)

愛~♪あなたと~ぐったり。

休日。

僕はお気に入りの美少女友達、
Rちゃんが勤める喫茶店に

会いに行くつもりだったが
あいにく休みだとのことで
愛のない休日となった。

個人的に誘うと嫁に殺されそうだし。
ていうか来てくれる保障もなし。

僕はそれならば、と別な計画を思いついた。
嫁と「ラブライス」を食べに行こう、と。

「ラブライス」とは駅前にある喫茶店の料理である。
単にオムライスなのだが、

ケチャップで「LOVE」と書かれている
大変愛のある料理なのだ。

嫁は元々こういうラブラブなネタが大好きなので
教えてやったら案の定速攻で「行きたい」と乗り気だったのだ。

しかし、嫁が仕事から帰ってきたのが午後9時近く。
その店はもう閉まっているだろう、とこれも断念せざるを
得なかった。

ああ、愛のない休日。

僕はそれならば、と別な計画を思いついた。

「嫁、契ろう」(こればっか)

しかし身も心も疲れ果てて帰ってきた嫁は

「疲れてるから勘弁して」

ラブライスにも
ラブジュースにもありつけないなんて。

愛のある休日を過ごしたかったのに。

あいすでも食って寝るか。

2003-04-02(Wed)

ドメスティックでオカルティックなバイオレンス。

寝るのはいつも嫁が先である。
それから1時間後ぐらいに僕がモソモソと布団の中に入る。

しかしその夜は珍しく僕と嫁、同時に床に就くことになった。
僕が先に布団の左側に潜り込もうとしたら

「そっちはアタシー!」

ズゴーンと嫁がタックルしてきた。

そういえば寝る時は必ず僕が右側で嫁は左側だった。
結婚する前からずっとだ。

何でだろう。

今更考えてみたがこれといって思い浮かばなかったので

「たまには逆でもいいじゃないか」

僕は右側にそのまま横になった。
嫁も「それもそうね」と言って寝た。

が、しばらくして嫁がモゾモゾし始め、

「Rちゃん(おなかの子供の仮名)が、いつもより左に寄ってるー!」

腹の違和感を訴えだした。嫁はそれから

「もう、アナタったら昨日の晩、激しく突くもんだから
 Rちゃんの位置がずれちゃったのよーいやあん」

などとわざとらしくウブなフリをしてイヤイヤしだした。

カマトトぶってんじゃねえボケ、と黙殺。

違う。そうではない。

Rちゃんは左側に寝たいのではないだろうか?

僕は一瞬そう思ったが、おなかの中でそんなことまで
分かるはずがないよなあ、と
のの字を書く嫁をほっといてとっとと眠りに落ちた。

ZZZ…。

ぐわああああああああああああああ。

金縛りダヨーーーー!!

まさか、これはRちゃんの訴えなのか?怒っているのか?

うちの子、エスパーかなんかか?

金属バットで子供が親を殴る家庭内暴力はよく聞くけど
金縛りとは…。非常に恐ろしくなった。

魔太郎みたいな子供だったらやだなあ。

2003-04-03(Thu)

4月エロバカ。

離婚した。















嘘。

なんてことを書こうと思ったが日付とっくに変わってるし。
残業残業残尿残飯でトイレ行くヒマもメシ食うヒマもなく

「な~ぎさのハイカラ残業~♪」

ヤケクソ気味に歌いつつ仕事をしていたのである。

「帰りが0時過ぎるならメールか電話すること」

という嫁との約束があったのだがそんなこともする余裕もなく。

そのせいか嫁は僕が帰ってからひと言も喋らずに
とっとと寝てしまった。なんかまたイヤな予感が…。
明日にはさっきの嘘が嘘じゃなくなってたりして。

…。

疲労すればするほど、体のごく一部だけ元気になる法則により
(バテマラの法則)

嘘は別についてもつかなくてもどうでも良いのだが、実は
嫁をちょっとアレで突っつきたかったのである。

それこそ嘘800の調子いいことをぶっこいて
嫁をその気にさせてウフーン、

という風にすべきだったのだろうか。

嘘から出た睦言とも言うしな。

嘘だけど。

2003-04-04(Fri)

接吻イレブンいい気分。

口づけは一体どのくらいの時間するものだろうか。
適正な時間があるとすればどのくらいなのだろうか。

がむしゃらにフガフガやってりゃいい、ってものでもない気がする。
そんな疑問がふと浮かんだ。

実はNKK(日本口づけ協会)という団体があって
日本人の平均口づけ時間を毎年調べていて
そのデータがひょっとして出ているんじゃ…?

そう思ってネットを調べたが案の定なかった(普通ねーよ)

ふと隣の部屋を見ると、嫁が布団の中に入っており、
眠そうな顔をしてTVを見ていたので

唇を奪ってみた。

「どりぇだけくちふけれきるかひゃれんい」
(どれだけ口づけできるかチャレンジ)

ぶちゅーーーーーーーーーーーーー。

嫁は別に抵抗をすることもなく、逆に腕を回して
僕の身体に絡ませてきた。
僕も両腕を伸ばして…

嫁の鼻をつまんだ。

「ぶえっほげえっほげっほぶえっほ」

嫁が最初に唇を離した。
僕の勝ちである。おっしゃあ。

…いや、勝ち負けの話じゃなかったハズだが。
まあ、長けりゃいいってもんでもないということは分かった。

「…寝る」

嫁はアホらしくなったのか、そのまま布団に潜り込んだ。
僕もネットにいそしもうと思ったが、嫁に呼び返された。

「おやすみのちゅーは?」

え?さっきしたのに…。

まだ時間が足りなかったようである。

2003-04-05(Sat)

自転車と嫁の上手な乗り方?

嫁はつわりと花粉症と風邪で機嫌がよろしくない。
会話もなく、このごろ何だか疎遠な感じの僕と嫁。

朝、久しぶりに聞いた嫁の台詞が

「アナタの自転車ないよ?」

だった。

家の自転車置き場に僕のチャリがないことに
気付いたのだった。

僕は時々チャリで駅まで行くことがある。
しかし、帰りはそのことをすっかり忘れていて
歩いて帰ってきてしまう。
そんなことがもう何十回か…。

今回もそうなのだろうが困ったことに、いつどこに置いてきたか
全く覚えてないのだった。

とりあえず会社帰りに駅前を探してみた。
駅前に停められた自転車は数え切れないほどある。
更に僕のチャリは西友で8900円で買った何の変哲もないチャリなので
似たようなのがゴロゴロある。おまけに暗い。
だんだん泣きたくなってきた。

「チャリ…僕のチャリー」

ごめんくさい……。(まちがい)


「チャリー…チャリー…」


あら、よっちゃんチャリーちゃーん♪(まちがい)

最後はヤケ気味になってブツブツ歌いながら探していた。
ポリスが通りかかったら職務質問間違いなし。

結局、見つけることは出来なかった。

家に帰ると

「え~?ないの~?どこに置いたかも全然覚えてないの~?」

相変わらず機嫌の悪そうな嫁は呆れ顔だった。

考えてみれば、この夫婦生活も相当危なっかしい
自転車操業だよな…。

教訓:自転車と嫁の放置はやめましょう。

2003-04-06(Sun)

花より花のような美少女。

花見ー!
ラブミー!
キスミー!

というわけで週末の休日、花見をしようと思ったら雨だった。
雨で花は落ちてしまうだろうし、
そうでなくても次の週末には散ってしまっているであろう。
無念。

花の色は 移りにけりないたづらに…
とは小野小町の歌だったか。

花見ができないとあれば、美少女見である。

僕の友達で、僕がたいそう気に入り、目に入れても痛くない
美少女Rちゃんがバイトしている喫茶店に行こうと思った。

その喫茶店の可愛い制服を着て働く可憐な姿は
桜の花よりも美しい。

花よりRじゃー!

そんなわけでRちゃんの喫茶店に行ってみた。
但し、さすがに嫁を放っていくわけにもいかず、
嫁同伴で…。

店に着くと、ウェイトレスは多くいるのだが
肝心のRちゃんが見当たらない。

しばらく探したのだが嫁がしびれを切らせて
店員をとっ捕まえ

「今日Rちゃんはいますか?」

と、聞いた。

「あ、今日はお休みなんですよ」

ズコー!!!

な、なんということだ…。

「アナタ、何でRちゃんが休みじゃないかどうか
 事前に確認しておかなかったのよ!」

嫁が僕を責めた。僕は言いたくなかったが答えた。

「実は、事前にメール入れたんだよ。
 でも返事なかったし…
 電話もかけたんだよ。
 でも不在メッセージばっかりだし…。

「あらら、随分冷たい扱いなのね…ぷぷ」


花の色は 移りにけりないたづらに
死して屍 拾うものなし


(現代語訳:花のように可憐な美少女はいつも気まぐれで
 捕まらない。残された僕はただ一人朽ち果てていくのだなあ。
 それにしても嫁のあざ笑うような視線が痛いことよ)

喫茶店を早々に後にした僕らは腹が減っていた。
そのまま近くのオデン屋に入った。

そこで僕は日本酒をかっくらい、更に空になったオチョコを
涙で満たすことになったのであった…。

花の色は 移りにけりないたづらに
ワカメ 波平 永瀬正敏

(現代語訳:ただの酔っ払い)

2003-04-07(Mon)

花見リベンジ。美少女見リベンジ。

昨日出来なかったこと。

1.花見

雨で中止。

2.美少女見

友達の美少女Rちゃんが勤める喫茶店に行ったが
生憎休みだった。

まず、今日こそは晴れていたので嫁と近所の桜並木を満喫。

「キャアアア、団子美味しすぎ~」

花より団子を地で行く嫁。

「アナタ、食べないの?」

「いや、僕はミタラシ団子は嫌いだから」

「…好き嫌いの多い人ね」

うるさい。自分は風邪で鼻タラシの癖に。
ともかく、嫁は大いに満足していた。
これで昨日出来なかったこと1つ目クリア。
しかし、僕にはまだ次がある。
花より美少女。

Rちゃんに会いに、再び喫茶店に行くのだ。

「…行くかい?」

嫁にそう目配せすると

「…行くんかい」

嫁は腹をくくったようである。

2人で店に行くと…

「いらっしゃい…あっ」

果たしてRちゃんは、いた。
久しぶりに見る顔にドギマギしていたが
Rちゃんはそんなことにおかまいなく

「灰皿…どうする?いる?」

と、聞いてきた。僕はいつもタバコ吸ってるので当然

「え、いるに決まってるじゃん」

そう答えたら

「ひどいっ!嫁ちゃん妊婦なのにっ!」

怒られてしまった。
まるで僕が妊婦の腹を裂いて喜ぶ暴君皇帝のような勢い。
どうせ僕はダメ亭主。

そんなRちゃんに席を案内され、ひと段落していると
嫁がニヤリと笑って言った。

「Rちゃん健気に働いてて可愛いねー」

「ああ、そうだね…」

「どう?アナタの座ってるところからRちゃん見える?」

「いや、実は照れてしまってまともに見れないんだ…」

「はあ?ばっかじゃないの?」

嫁にも怒られた。
まるで僕が女の子とまともに喋れないイカくさ童貞のような勢い。
どうせ僕はダメダメ亭主。

勇気を出してRちゃんの方に視線を移してみる。
やっぱり可愛い可愛い可愛い可愛い…

「アナタ、まるで父親が娘の成長に感動しているみたいな
 顔してるよ…」

嫁の横槍が入った。
…しまった、そうだったのか。
慌てて嫁に視線を戻す。

ふと、嫁のおなかが目に付いた。
服の上からでも段々と膨らみが目立つようになってきた。
こちらも成長しているようだ。

おなかの中の子供の名前は、
RちゃんにちなんでそのまんまRと名付けた。

どちらのRも幸せになって欲しい…と
なんだか本当に目頭が熱くなってきてしまった。

「でもRちゃん、ちょっと太ったかな」

嫁!水を差すなあああ!

2003-04-08(Tue)

エロ前寿司(本文とはあまり関係ありません)

嫁と近所の寿司屋に行った。すっしっ食いねえ~。

板さんに案内されたカウンターに座ろうとしたが、
隣にスリーピースをかっちり着込んだ
おやくざさんのようオジサマがドーンと胡坐をかいて陣取っていた。
彼は僕らが近づくとギロリと睨み

「おう…」

席を空けてくれた。既に酔っ払っているようである。
…やだなあ。

そういえば、前この店に来た時は奥の座敷で
客同士がケンカをしていたのだった。

「この野郎、殺すぞ!」
「おもしれえこのクソガキ!」

がたたたたっ。がちゃーん。ぱりーん。

野太い怒号とやかましい騒音を聞きながら食べる寿司は
ワサビ以上に辛いものがあったのを覚えている。

で、今回はこのオジサマ。
サバとかじゃなくて本当の「光り物」を持っていそうで恐い。

ここってガラが悪いのかなあ。
バイオレンス寿司屋…寿司屋番外地…そんなフレーズが
頭の中を飛び交う。

オヤジの隣は僕が座ることにして
嫁をバイオレンスの恐怖から守る。

嫁は安心したのか「おいしーおいしー」とガンガン食っていた。
こいつは寿司になると呪われたように食う。

店内が段々混んで来ると、なんと例のオヤジが店員に指図を始めた。

「ほい、5番テーブルさんお呼びだよ」

「ほれ、アレ片付けちゃって」

…ひょっとしてこの人、おやくざじゃなくて店の関係者?
それもわりと偉い人かなんか?

でもなあ。いくら偉い人でも焼酎瓶片手に指示を出すかなあ。
僕からは既にバイオレンスの恐怖は消えていたが
その代わりに訳の分からない不気味さを感じ始めていた。

「うーい。一本空けちゃったなあ~」

オヤジは、焼酎とお湯をドボドボとコップに注ぎ
呂律の回らない独り言をブツブツ呟きながら
コップの中のウメボシをザクザク潰している。
その反対では嫁が寿司をバクバク食っている。

…なんてイヤな挟まれ具合だ。

タバコでも吸って落ち着こう、と思ったが灰皿もなかった。
仕方なく隣の席から僕が灰皿を取ってきたら

「おおっ。すまんねえ。混んでて手が回らなくてさ」

オヤジが大げさな声で謝ってきた。
やっぱこの店の関係者なんだろうか。

やがて腹も満足し、「おあいそ」と席を立った時も
オヤジは「どうもありがとう」とお礼を言った。

「あの人、ココの偉い人?」

会計時、レジを打ってる兄ちゃんに聞いてみた。
兄ちゃんは答えた。

「いえ、ただの常連の酔っ払いです…」

あんのクソオヤジーーーー!

すっしっ食いねえ~。

あのオヤジは食えねえ!

2003-04-09(Wed)

嫁のサイトが掲示板荒らしに。

サイトを持っていて、掲示板を設置している人なら
1度はやられたことがあるであろう、

イヤな書き込み。

嫁のサイトの掲示板がやられてしまった。

嫁もサイトを持っているが、内容がドエロ日記なので
他の人に教えることは出来ないし
僕もこっ恥ずかしくてあまり行くことはない。

しかし、嫁の掲示板は僕が設置したこともあり
ある夜中ふと覗いてみたのである。

そうしたら嫁より先に僕が見つけてしまったのである。

たったひと言だけの書き込みで

「ま○こはチロルチョコの味~」

…たわけ者め。

あんなもんが僕の大好きなチロルチョコの味するわけないだろうが!
どっちかっていうとスルメとかウメボシの味に近いような気がするぞこの童貞!

いや、そういうことに怒ってるのではなく…。

とりあえずリモートホストを調べてみた。
こういうバカな書き込みをするやつはネットの知識も乏しいことが多い。
だからPROXYで偽装、なんてこともほとんどなくアクセス元がすぐ分かる。

結果。案の定某大手プロバイダー経由。アクセス元は…

栃木。

僕の故郷じゃないかよー!
だから栃木はいつまで経ってもバカにされるんだよ!
同郷の恥だ…。僕はよっぽど

「栃木は桜が咲いたか?こんなこと書かずにマスかいて寝やがれ
 このデレスケ!(※1)カラバカ!(※2)」

などと「お前のアクセス元は割れてるんだよ」ということを
匂わせつつ罵倒する返事を書こうかと思った。

また、僕はパスワードも知っているので消すことも出来る。

だが、いちおう嫁の掲示板であるので
ここは嫁に任せようと思った。

そもそも内容がエロなだけに、このような書き込みがされる危険は多いはずだ。
今までなかったのが不思議なくらいだ。

嫁には果敢に立ち向かって今後のための良い経験にさせようじゃないか。

次の日、嫁がどういう反応を示すか様子見していたら

「アナター!変な書き込みがあったよううううう!」

わめきながら泣きついてきた。

…弱。

反射的に即消ししたという。

…弱。

嫁は結構ショックを受けたようだった。
サイト運営者としてはまだまだのようである。

もし僕が

「旦那さんが恥ずかしがると思うので
 夫婦のH日記を書くのはよした方がいいと思いますぅ」

なんて匿名で書き込みしたら止めてくれるのかなあ…。


※1【デレスケ】

栃木弁で「馬鹿」の意。

※2【カラバカ】

栃木弁で「大馬鹿」の意。決して「空手バカ一代」の略ではない。

2003-04-10(Thu)

問1:ラブ+ライス=?

「ラブライス」

というとても愛のある名前の料理が近所の喫茶店にある。
言っておくがラブジュースではない。

僕は食べに行くことにした。
嫁も行くかどうか誘ってみたら

「行く!食べる!」

付いてきた。

自称「ラブラブモード奥様」なだけあって
この手のネーミングのモノには、嫁まっしぐら。

喫茶店の目の前に着いた。
何だか「純喫茶ボン」みたいな、昭和の時代から
変わってないような外観。大丈夫かおい。
僕は少し気合を入れて、店の扉を開けた。


♪ギンギラギンにさりげなくぅ~♪


BGMまで昭和かよおい!

「いらっしゃい…」

トドメとばかりに出て来た店員は、
明日あたり姥捨て山に捨てられてもおかしくないぐらいにやつれた、
強烈な哀愁感が漂うおばさん。

「ご注文が決まりましたら呼んでください…」

ボソボソと喋り、笑顔も無く目を合わせることも無く
水とメニューを置いた。

メニューを見た。確かに「ラブライス」はあった。
この単語をいざ口に出して注文するのは恥ずかしいものがある。
しかしここで臆しては来た意味が無い。

僕は意を決しておばさんを呼び

「ラブライスをひとつっ」

気合を入れてオーダーしたのだが

「はい、ラブ…」

おばさんは何の抑揚も無く伝票にメモって奥の厨房に消えていった…。
まあ、いいけど…。

やがて、運ばれてきた。
これが「ラブライス」である。

ラブライス

…オムライスなんだが。か、可愛いじゃないか。

ただ、この愛の文字は例の姥捨ておばさんが
ケチャップで綴ったはずであり、その姿を想像すると
寒気が襲ってくるので考えるのは止した。

邪念を振り払い実際食べてみると、非常にうまい。
やはり愛のあるオムライス。更に

「はい、あーん」

と、嫁に食わせてやる。ラブライスだからラブ米。
これで愛のあるイベント、パーフェクト。

帰り際、おばさんが

「ありがとうございました」

と、初めて笑顔を見せた。
最後にやっと、おばさんの中にも
愛を見つけることが出来たのであった。


【オマケ】嫁が作るとこうなる。

ショボーン

(´・ω・`)しょぼーん。

2003-04-11(Fri)

夜這う。

夜中、布団に入ると、嫁は既に先に寝ていた。

こちらに背を向けて眠っている。
なんだかつまらないので肩を叩いたりおなかを撫でてみたり
いろいろちょっかいを出してみたが全然気付く様子も無かった。
深い眠りに落ちている。

それとも僕が遅くまでネットをやっているのが気に入らなくて
不貞腐れているのか。

面白くないので僕もフテ寝した。

翌朝、嫁が言った。

「昨日ちゅーしたでしょう」

あっバレてる。

「胸揉んだでしょう」

いやあんバレてる。

「×××いじったでしょう!」

ヒイイもう言わないで。

「ワタシ、ちゃんと気付いてたのよ!」

「でも、気付いてて何で無視するんだよ!」

「眠くてボケボケしてたんだもん」

深夜の求愛行動は失敗だったようだ。

「頭の上にアレ乗っけて『ちょんまげー』ってやってたでしょう!」

いや、そこまでやってないから。
嫁は本当に単に寝ボケていたようだった。

しかし夜中一人でそんなことやっている夫って一体。

2003-04-12(Sat)

嫁を襲う激痛の正体。

嫁はよくモノを書いている。
ちゃぶ台に突っ伏して家計簿だの何かのメモだの
あと、秘密の日記を書いたりしている。

ウェブでも日記を書いている癖に、
これ以上何を書くというのだろうか。
さすがにコレは怖すぎて覗いたことが無い。

その日も何かを書いているのだろうと思った。
しかし、よく見たら違った。

「おなかが痛い…」

腹を押さえたまま身動きが取れず、声も上げられず
うずくまっていたのだった。

血の気が引いた。
まさか、おなかの子、Rちゃん(仮名)に異変が…。

しかし僕は下手に動かすことも出来ず、様子を見るしかない。
やがて嫁は布団に横になったが、しかめっ面のまま、
痛みをこらえている。

これはとっとと救急車を呼ぶしかない!

そう思った矢先、嫁はノソーと起き上がってトイレに入った。

ばたん、と扉が閉まる音と
がちゃ、と鍵が掛かる音。

もし嫁が出血でもしており、更にトイレの中で倒れていたら
どうやって救出したらいいのだろうか。

僕はすぐ最悪のことを考えてしまう。
おそらく去年の流産の苦い思い出が
僕を一層悲観的な考えにさせている。

何故僕らは子供が出来てもすぐ失敗してしまうんだろうか…。
せっかくここまで育ったのに、またダメなのか…。
もう少しでRちゃんに出会えると思ったのに…。

じゃばばばばばばー。

トイレの水が流れる音がして、はっとなった。
がちゃ…と、扉が開いて嫁が出て来た。

「どうした?大丈夫か?」

「あの…実は…どうやら…」

妙にモジモジしながら答える嫁によると…

ただのフン詰まりかよ!

ち、力が抜けた…。

とはいえ、妊娠中に便秘はつきもの…らしい。
これも大変なことの一つであることは確かなんだよな。

女体の神秘。
母体は便秘。
夫だけが呑気。

…もちょっと、家事でも手伝おうかなあ。

2003-04-13(Sun)

お腹の子がケルナグール。

先日、嫁の腹痛騒ぎで「すわ。腹の子に異常が」とヒヤヒヤしたものの、
原因は単なる便秘でほっと胸を撫でおろした。
そんな心配を知ってか知らずかは分からないけれども
子供自身はわりと逞しいらしく、どうやら動き出すようになったらしい。

「ポコポコ中から叩いてくるの」

と、嫁はにへへと笑う。悔しい。

僕も胎動を確かめてみタイドウー!

…。

先程ぼけーっとTVを見ていたら

「あっ、アナタ、ほらほら、今、動いてる」

嫁が急かした。僕は嫁に駆け寄って、腹に手をササッと当てて様子を窺う。
なかなか嫁の呼吸による腹筋の動きがあって判断しづらい。

「あのさ、紛らわしいから呼吸と心臓ちょっと止めて」

「あたしゃ忍者か何かかい」

仕方なく手を離した。

「あっまた動いた」

腹に手をササッ。胎動ー!動けハイドウー!
しかし、また確認できず。

「まあ、焦らなくてもそのうち確かめられるさ、ははは…」

僕はタバコを咥え、ライターに手を掛け…るフリをして、

「フェイントー!」

手をササッ。

ぽこん。

嫁の腹の中から突き上げるような力を感じた。

「今の、そうだよ」

嫁が言った。

「う○この動きじゃないのか。お前便秘だろ」

「ち、違うもん!」

…これが胎動なのか。嫁がそう言うのだからそうなのだろう。
ただ僕としてはイマイチ分かりやすいものではなかったので

「今、蹴ったー!パパでちゅよー!あはははは!」

などというドラマのようなバカ正直なリアクションを取れなかったのが
口惜しいといえば口惜しいような…

現実はこんなもんか。

もう少し成長を待てばもっと活発になり力も出て来て
ハッキリした胎動を確認できるのかもしれない。

だがそうなってくると嫁の身体が心配になってくる。
何故ならば、赤ちゃんがおなかで暴れると、ものすごーく

いタイドウ。

(またダジャレオチかよ)

2003-04-14(Mon)

真夜中のメール。

真夜中、ケータイにメールが来た。
誰からだ…と訝しげに見てみると、

僕のお気に入りの美少女Rちゃんからだった。

いつもメール送ってもなしのつぶてなのに…。

「kajilinのケータイは画像つきのメール受信できる?」

と書かれていた。

Rちゃんはコスプレ好きである。
あと、今Rちゃんが働いている喫茶店の制服も可愛いし、これは、Rちゃんが写真を送ってくれる、ということだろうか。
僕は早速返事をした。

「受信できるよ。コスプレ写真送ってくれるの?ウヒョヒョヒョ」


返事は、なかった。(田口トモロヲ)

我ながらオヤジ臭いメールだと反省。

2003-04-15(Tue)

(イヤな)思い出の九十九里浜。

海に行きたい、と嫁が言った。

お腹の子、Rちゃん(仮名)には今のうちから
海や山の自然に触れさせたいのだ、という。
良いことだと思った。

これから生まれて来ようとしている新しい命と、
すべての生命の源である青い海との対面。
この子の種の大元である白い膿状のザ○メンばっかり
流し込んでるからそれよりは100倍マシだと思った。

「でも近場のお台場とか湘南とかは海が青くないからイヤ!」

嫁はそんなことをほざく。しかしいきなり沖縄とか行く訳にもいかないので

「九十九里なら少しは綺麗なんじゃないか?」

と、地図で調べることにした。僕らは車を持っていないので
駅と海岸が出来るだけ近いところ…よっしゃあ、ここだ!
と目星を付け、勇んで到着した外房のある駅。
雲がどんより。予報では晴れだったのに。
しかし、更なるとんでもない誤算があるとはこの時点では知る由もなく…
それに気付くのは、もう少し後になる。

駅を出て海までの道を確認し、張り切って歩き出したはいいが、
いつまでたっても一面、田んぼ。

シーサイドな雰囲気は全く感じられず、
カモメの鳴き声の代わりにカエルがゲロゲーロ、
そよ風が運んで来るのは潮の香りではなく牛糞の臭い。

天候と共に僕らの表情もあやしくなる。

地図では近く見えたが結局徒歩40分もかかってしまった。
そして、ようやく辿り着いた海は、

どどーん。大荒れ。

ひねもすのたりのたりかな、みたいな
ちゃぷちゃぷとしたほがらかな青い海を期待していたのに
待ち受けていた現実の光景は、
白い波頭、怒涛のド演歌日本海(九十九里だけど)

そんな海にもけっこう人がいたが、ほとんどがサーファー。
黒いスーツを来た彼らが波にへばりついる様は、
まるでテトラポットのフナムシのようだった。

しかし彼らからすれば
歩き疲れて程よくやつれた僕らが
荒い波打ち際に佇む様は

どう見ても心中夫婦。

海は広いな~大きいなあ~行って見たいな黄泉の国~♪

既にヤケクソになっていた僕は
歌でも歌おうとしたが
どう考えても胎教に悪そうなので自粛。

そう。胎教である。
この海、この大自然をRちゃん(仮名)に感じ取って貰わないといけない。

Rちゃんよ。まだ生まれ出ぬ我が子よ。
よく見るがいい!

これが世間の荒波じゃー!

ざっぷーん。

(海、苦手になったりして)

2003-04-16(Wed)

セコムより正確な夜中の胎動。

嫁が寝た後でもしばらく起きてネットをやっている訳だが

「何のために結婚したの!一緒に寝るためでしょう!」

そう言い放ったこともある嫁であるからは当然このことを
良く思ってはいない。

昨夜もつい夜更かしし過ぎたてしまい、
嫁を起こさないようソーっと布団の中に潜り込んだのだが、
次の日

「…昨日も遅くまでやってたね…」

と嫁が恨めしそうに言った。

「な、何をおっしゃいますか。お前が寝た後に僕もすぐ寝たよ」

僕はとっさに嘘で防御しようとしたが

「嘘!4時ごろまでやっていたでしょう!」

「ヒイイ!」

嫁は正確に言い当てた。
思いっきり眠りに落ちていると思ってたのに…

「最近アナタが寝る直前になるとね、
 必ずお腹の中のRちゃんが起き出すの!
 ポコポコお腹の中を蹴るの!
 それでワタシも目が覚めるの!」

どうやらお腹の子は僕が寝ることを正確に察知するようである。
何故分かるのか不明だが、そういう能力があるようである。
不思議だ。

「この子もアナタと一緒に寝たいんだよ…」

そう嫁が言う通り僕が布団に入ってくるのを
待ちわびているのだろうか。
それとも単に

「なんか変なおっちゃんが布団に入ってきたぞ?」

と、警戒してるだけだったりして…?

「アナタ、この子のことを忘れないでね。
 この子もアナタのことを忘れちゃうよ」

嫁が急にしんみりした表情で言った。ぎく。

寝た子を起こす僕と
寝た子が起きて寝た嫁を起こす

…て、ややこしい。

2003-04-17(Thu)

大事な胎児と対峙。

今日も寝るのが遅くなった。
嫁は僕に背を向けて眠っていた。

肩を抱いてみたけど反応無し。
頭を撫でてみたけど反応無し。
胸は揉んでみたいけど乳が無し。

「アナタが寝る時はお腹の中のRちゃん(仮名)が
 動いて知らせてくれるから分かる!」

なんて言っていたくせに。

僕はお腹に手を当ててみた。

ドン。

はっ。Rちゃん(仮名)が中から蹴った!
嫁は爆睡してるのに答えてくれるとは偉い。

胎児に話しかけてやることは大切なことである。
だから僕は嫁が起きないようにそっと囁いた。

「Rちゃん、お母さんに内緒でいいことしようかへっへっへ」

ドン。

お、返事あり。見込みがあるなあコイツ。

「じゃあ、黄桜といえば?」

ドン。

お、正解。

「テポ?」

ドン。

おおー正解。

「ドレミファ?」

ドン。

凄いっ。さすが我が子っ。

「58473-58472=?」

ドン。

なんと!5桁の計算まで!

「ほら吹き?」

ドン、ドン。

おおー。2発蹴った!つーか古いネタ知り過ぎ!
この子天才!

…。

人はこうやって親バカになっていくのだろうか。

ともかく、面白いようにドンドン鳴る嫁の腹。

さながら寝たまま狸囃子状態。

しかし、ここまでやっておいて
本当に気付いてないんだろうか。
普通起き出すもんじゃないだろうか。

「…眠くてめんどいからほっといた」

次の日、嫁はそう答えていた。
狸囃子状態の上に狸寝入りだったようだ。

えーと、えーと、

この狸の嫁寝入りめ!(苦しい)


2003-04-18(Fri)

ドンブリ恋愛感情。

日曜日のことになるが嫁と一緒に
陶芸家うたちゃん
そーげんちゃん
が営む陶芸教室に行った。
兼ねてから頼んであったドンブリが完成した、とのことだったので
それを受け取った。

僕と嫁、おそろいの夫婦ドンブリだった。
その後彼らと飲んだのだが、
僕は思いっきり酔っ払ってしまい
彼らと別れたあたりから記憶がなくなり
気付いたらいつの間にか翌朝。

…。

後になって嫁から聞き込みをしてみた。

「帰りの電車の中でずーっと『Rちゃん、Rちゃん』って
 ブツブツ呟いてたよ!」

全然覚えてない。

『Rちゃん』とは現在嫁のお腹の中にいる子供の名前である。
だから普通だったら

「もうっ。私なんかよりすっかり
 子供ラブラブなんだからっ!ぷんすか」

「アハハ、参ったなあ」

てな感じで、子煩悩な親バカぶりを発揮してしまっていやん恥ずかしい、
と微笑ましい(?)エピソードで終わるところであるが
我が家ではそうはいかなかった。

Rちゃんの名前の由来は、僕のお気に入りの美少女友達、Rちゃんである。
名前、そのまんまイタダキ。

これは例えば僕が寝言でうっかり「Rちゃーん」などとほざいても
子供の夢を見ているのだな、と解釈されて便利なのである。

まあ、嫁に思いっきりバレているので
全く意味がないけど。

「どっちのRちゃんを呼んでたのか知らないけどさ…」

案の定嫁の嫌味がちくりと入った。

実際お腹の子供のRちゃんを呼んでいたのか
それとも美少女のRちゃんだったのか

それは僕自身も既に記憶にないので分からない。
しかし、自分の性格からすると

…絶対、後者っぽい。

近頃、お腹のRちゃんは、
僕が嫁のお腹に手を当てると
やたらと蹴っ飛ばしてくる。

夫婦ドンブリを手に入れただけでなく
嫉妬の親子ドンブリも買ってたりして。

2003-04-19(Sat)

夫婦どつき&つつき漫才LIVE。

夜、嫁がいつの間にか家からいなくなった。
まさか、妊娠中のお腹に何かがあって
どこかで倒れてるのではないか、と青くなった。

トイレか!と思ったがいない。
風呂場か!と思ったがいない。
DVDドライブの中か!と思ったがいるわけない。

では一体どこに…。
玄関を見ると、朝は置いてあった大量の古雑誌がなかった。
僕が捨てるつもりであったものだ。

もしかしたら、嫁はそれを自分で捨てる途中で…。
かなりの重さだから、何かあってもおかしくない。
僕が捨てると言ったのにあのバカ…、

夜中ゴミ捨てちゃだめだろー!…じゃなくて
妊婦が無茶すんなー!

僕は玄関を飛び出した。
どどどど…とゴミ捨て場まで走ろうとしたら

ベランダに突っ立って外を眺めている嫁を発見。

何でそんなとこにいるんじゃー!
ずどどどどど、とものすごい勢いでUターンし

「…何やってんのよ、君」

と、嫁の後ろに立つ。

「月光浴してるの」

「…はあ」

「月の光はお腹の子供にいい影響を与えるんだって
 雑誌に書いてあった」

育児雑誌って何で胡散臭い情報が満載なのだろう。
こちらは振り回されていい迷惑なのに…。

「今夜は満月なのよ」

あっそう、と僕は嫁の腰に手を当てた。

「月が本当にキレイ…ってアナタ、
 何でワタシのパンツ脱がそうとしてるのよー!」

「空、満月。お前、半ケツ」

「外から見えるでしょー!」

ダメかね、と僕は嫁の腰に自分を密着させた。

「お月様がこの子に力をくれるように
 お腹に月の光をいっぱい浴びさせるの!
 …ってアナタ、何で立ちバックで突っつき出すのよー!」
 
「突きに願いを」

「アナタ、単にヤリたいだけでしょう!」

「『月光』の作者は、どぴゅっしー!」

パタン!

ふと、窓を閉める小さな音が聞こえた。
近所の誰かが見ていたのだろうか。

えーかげんにせんかい、と言われたような気がした。

2003-04-20(Sun)

愛する女ふたり。

TOP絵を変えた。
モデルは当然のごとく僕のお気に入りの美少女Rちゃんである。

ちょっと前から始めた喫茶店でのバイト姿を
友達ななこに描いてもらったのである。
デザインは相変わらず女子高生サイトみたいなのだが
そのへんは突っ込まないでもらいたい。

さて昨日、そのRちゃんの勤める喫茶店の近くで
嫁が嫁母と会う、ということを言っていたので

「じゃあ帰りにRちゃんトコにも寄っていくか」

ということになった。その前に一応Rちゃんに

「今日、いるー?」

確認のメールを打った。程なくして返事が来た。

「ごめん、やめちゃったの。イロイロあって…」

どどーん。

「た、大変だー!Rちゃん、もう辞めちゃったってー!
 イロイロって何だー!僕がエロエロだったからかー!」

僕は半狂乱になって嫁にがなりたてる。
嫁は慰める一方だった。

「もうあの可愛い制服姿も見られないし、
 またこれでしばらく会えなくなるよ…」

「てか、そんなに会いたいなら『遊ぼう』って誘えばいいだけの話でしょ!」

嫁、おっしゃるとおりでございます!
大変ごもっともでございます!
しかし

「いやだ、恥ずかしい」

シャイでダメな僕。
もう何をする気も起きなくなり突っ伏していたら

「あのー、そろそろ出かける時間なんだけど…」

嫁が急かした。

「…ごめん。留守番してる」

嫁は一人で出かけていった。

嫁、実は怒ってるだろうなあ…と思ったら
5分後にメールが来た。

「ひとりにしてあげるから
 思い切り泣いて元気出してね」

君、優しすぎ。

2003-04-21(Mon)

上を向いて歩こう。ゲロがこぼれないように。

嫁と近所の居酒屋に行った。

妊婦を居酒屋に連れてくなボケー!

いや、酒が目的だったのではない。
ゴハンを食べに行ったのである。
料理がおいしくて行きたかった店が
たまたま居酒屋だっただけのこと…。

などと自己弁護しつつもやはり僕は飲みたかったのである。

前日の日記の通り、近所の美少女Rちゃんが喫茶店を辞めてしまい、
これからまたしばらく会えないことを考えると
一杯かっ食らいたい気分に。

「いらっしゃい、あ、おめでたですか。
 じゃあ今日はお酒は飲めませんネ」

店に入ると僕らの顔を覚えてくれている店長が声を掛けてくれた。

僕は飲む気満々なんだけど…。
苦笑いするしかなかった。

「ウチの奥さんも去年出産したんだけどね。
 僕は部屋では禁煙してるんですよ」

僕、バカスカ吸ってるんだけど…。
苦笑いのし過ぎで顔がひきつりそうになった。

「イス、苦しくないですか?」

店長をはじめ、みんな妊婦には暖かい気遣いをくれる。
子宮にやさしい。

それにひきかえ

「Rちゃああああん」

肝心の夫が滂沱し酒をかっ食らっており妊婦に全然優しくない。

「よしよし、これ食べなさいね」

更に妊婦に慰められる始末。

しばらくモサモサ食って、ふとメニューを見ると

「江古田の恋」

なるオリジナルカクテルがあった。
Rちゃんと知り合ったのも、この街、江古田。
今夜にふさわしい名前の酒ではないか。
我が意を得たり、とばかりに

「江古田の恋、ひとつ」

と注文したら

「その恋、終わったね」

今まで優しかった嫁が一転、
冷水をぶっ掛けるような鋭い突っ込みが!

…終わった言うなあああああ!

やさしくも冷静な嫁は妊婦。
おかしくも泥酔の夫は陳腐。

パンプル妊婦ルパムポップン。
ち陳腐いぷい。

開け、ゴマ。

じゃなかった

許せ、妻。

2003-04-22(Tue)

グリム痴話。

嫁が嫁母からショートケーキをもらって来た。

イチゴショートと、なんだかよく分からないけど
チョコっぽい茶色いのの中にバナナが入ってる奴。

嫁と半分ずつ食べることにする。

「イチゴが大きい!」

と感動する嫁。

「バナナも太いよ…僕より」

「嘘!アナタの方が太い!」

そう言われて嬉しいような嬉しくないような。
しかし、いくら何でもバナナの方がでかいだろう!

嫁は僕のを過大評価している節がある。
過大も何も大きくなったり小さくなったり
するんだけど。

しかし、僕は自分の太さぐらいは
長年の付き合いなので自分の感覚で分かる。
それと輪切りになったバナナを改めて見、径を目測し比較してみる。
僕のと、バナナの輪切り。
僕の、輪切り…。

痛痛痛たたたたっ。考えるの中止。

一方嫁はウットリと幸せそうな顔をしてケーキを賞味する。
久しぶりの甘味に恍惚としているのかと思ったら

「バナナ食べてたら変な気分になってきちゃったウフフフフ…」

何でそうなるんだよ!

スウィートなデザートタイムのはずが
ハザードなハラスメントタイムに。

所詮僕らはこんなもんである。

それとも嫁母、ケーキに何か仕込んだか。
そういえば嫁母は昔絵本で見たお菓子の家の魔女に似ているような。
そうすると僕らは

ヘンデルとグレーテルか。
変デスヨ狂ッテル。

でもお義母さま、孫、既に腹の中にいるんですけど。

2003-04-23(Wed)

愛のズンドコ。

「おやすみ」

嫁が先に布団の中に入った。
僕はまだネットを続けていた。

ふと、しばらくして

「Rちゃーん、おやすみ」

お腹の子の名前(仮名)を呼んだところ、
何故か呼んでもいない嫁がガバアと起き出した。

「アナタの声でRちゃんが目覚めたのよ!
 お腹の中ガンガン蹴ってくるのよ!」

えー。まじでー。

「きっと、この子はアナタのことが好きなのよ
 それなのにアナタはワタシとこの子をないがしろにして
 明け方までネット三昧…ひどいよね、Rちゃん。」

「あーわかった、わかった」

風向きが怪しくなってきたので僕も布団に入って
嫁も腹に手を当ててみた。
本当に中からボコボコ蹴っ飛ばしてくる。

「アナタが来ると、本当に活発になるのよ。
 お父さん子なのよ」

それから嫁は子供にも話しかけた。

「Rちゃん、質問です。お父さんのことは好きドゴン!

…即答。その後もズンドコ蹴り続ける。

嫁は急にウワーン、と、のたうち回り出し、

「Rちゃんはお父さんのほうが好きなのー?
 お母さんはいつも一緒にいるのにー!
 お父さんはいつもほったらかしなのにー!
 今日もお母さんと一緒に寝るのー!
 アナタはまだネットでしょ!おやすみ!」

どうん、と僕は布団からはじき出されてしまった。

「Rちゃん、もう暴れないでー!
 お母さん寝られないでしょー!」

嫁はどんどんやかましくなった。
僕も眠れなくなった。

嫁の疳の虫がひどくて眠れない、なんて話は聞いたことない!

寝た子を起こしたら嫁も起きてしまった、という話。。
ヤゴゲルゲの子守唄でも歌うか。

2003-04-24(Thu)

朝から乳の品定め。

朝の通勤で電車に乗る時、ホームで待っている位置は
いつも決めてある。
ある朝もそこに立っていると、心臓が止まりそうになった。
僕の横に立っている女の子。…。

Rちゃんじゃないか?

僕が愛して止まない近所の美少女そっくりの姿がそこにいた。

しかし顔がよく見えない。かといってじいいっと覗きこんだりすると
変質者扱いされホームから落とされ電車に牽かれてズギャアア、
そして利用者50万人の足に影響、ということになりかねない。

夫が変質者呼ばわりされた挙げ句鉄道会社から
営業保障を請求されるとあっては遺された嫁がかわいそうだ。

だからチラチラと見るにとどめて判断することにする。

背の高さ…Rちゃんとほぼ同じ。
髪型…Rちゃんとほぼ同じ。
服装…Rちゃんが着そうな路線。

しかし

胸…Rちゃんの2割程度。

Rちゃんの胸だったらもっと挑発的で攻撃的で素敵である。
(この時点で既に変質者)

やがて電車が来た。乗り込んだ時に、顔が見えた。

やはり別人だった。

それからこの女の子とは毎朝会う。
この子がRちゃんだったら…

毎朝一緒に通勤ができるのにー!

今日も僕の隣りに立って電車を待っている。
そしてこの文も何食わぬ顔で彼女の横で書いていたりする。

我ながら、やっぱり変質者。

別人とは分かっていてもどうしてもドキドキしてしまうし
気になって仕方がないのは
何故なんだろう。

トレイン、トレイン、はまってゆく~♪

2003-04-25(Fri)

嫁が風呂場でしてること。

ウチはアパートである。

家に帰ってくると、隣の部屋の奥さんが立っていた。
ちょうど彼女も家に帰ってきたところだったようだ。

「こんばんは」

なんとなく、オリエンタル美人の奥さんがにこりと笑って
隣の部屋の扉を開けるやいなや

「イエー!アヤ!オカエリー!」

中からダンナが飛び出して
「HAHAHA!」と奥さんを抱き締めて
再び部屋の中に消えていった。

そう、隣のダンナは金髪アメリカ人。

いかにもガイジンさんらしいオーバーアクション熱烈光景を
横目で見ていた僕は、ここがニューヨーク・マンハッタンの
高級マンションかなんかに思えた。

玄関の鍵、ふたつついてるしね!
それぐらいしか高級マンションのイメージがないけど。
しかも、いっこダミーだけど。

僕も鍵を開け、部屋に入った。が…
暗い。熱烈お出迎えも無し。嫁はどこに行った。

ここかっ。がらっと風呂場の扉を開けた。

「イヤー!あ…お帰り…」

嫁は雑誌を読みながら湯舟につかっていた。
嫁はいつも本を読みながら風呂に入るが
その姿は僕の暗い過去を思い出させるのだ。

子供の頃、トイレの扉を開けたら父親が新聞を読みつつ
まさに産む瞬間(もちろん子供ではない)だった修羅場を。

あれから親父の痔が悪くなったような気がする。

それはともかく。

マンハッタン、ニューヨークの幻想は
帰っとったん、入浴中、ということで
再び練馬の安アパートの現実に戻されたのであった。

2003-04-26(Sat)

愛憎コンプレックス。

僕が嫁に近づくと、お腹の中のRちゃん(仮名)の動きが
活発になるのは相変わらずのようである。

今日も嫁が寝ようとしている時に
僕が嫁の腹をさすったら、
また腹の中からドンドン。

ドンドン!ドンドン!

…今日は特に凄い。胎動どころか暴動な勢い。
眠るどころじゃなくなってしまった嫁が
ギャーギャー騒ぎだした。

「Rちゃんはそんなにお父さんが好きなのー?
 ダメー!お父さんはお母さんのなのー!
 暴れちゃだめなのー!大人しく寝なさい!
 
 …
 
 …キャー!怒って蹴り返してくるー!」

嫁、子供が産まれて来る前から既に親子ゲンカ。

「お前、エディコン(エディプスコンプレックス)みたいだな」

じたばたする嫁を制して僕が言った。
嫁はナニソレ?という顔をしていた。

「男の子は母親、女の子は父親、異性の親に好かれたいために
 同性の親を敵対視するこどだよ(ブラックジャックにそう書いてあった)」

嫁は、ふーんという顔をした。しかし…。

「でも、お前、子じゃないし。親だし。エディコンは普通逆だし」

「ムカー!そういうアナタはRコンの癖に!」

「あ、Rコン…」

お腹の中のRちゃんの名前の由来となった、
近所の美少女Rちゃん。僕は彼女が可愛くてたまらない。
最近、メールの返事がなくて寂しくて寂しくて寂しくて

「Rちゃーん、寂しいよううううう!」

「はいはい、可愛そうに。本当に筋金入りのRコンだわ」

崩れ落ちる僕を抱きかかえて嫁は慰めた。

「でも、おおもとはロリコンだよね」

嫁、ツウコンの一撃。


←おまけ。ギボアイコン。

2003-04-27(Sun)

妊娠中の性生活状況。

嫁が育児雑誌から仕入れてきたデータによると
妊娠中の夫婦が1ヵ月にする回数は

平均2.7回

なんだそうだ。

「アナタ…私たち、やっぱり多過ぎなんだよ」

嫁がこわばった顔をして言った。

「ウチもだいたいそれぐらいじゃないか」

「えっ。月2.7回だよ?」

「アナルセックスの1ヵ月平均でしょ?」

「んな訳ないでしょ!普通の!」

育児雑誌がそんなマニアックなデータを採る訳がなかった。

「ウチ、1週間でそれぐらいだよね」

「…うん」

急に自分達が猿のツガイのように思えて恥ずかしくなってきた。

穴があったら…入れたい。

というわけでまたアベレージが上がっていくのであった。

2003-04-28(Mon)

横浜中華人民タウン。

買いたいものと食いたいものがあったので
横浜中華街に行って来たレポート。
買いたくなったら買っチャイナ。
食いたくなったら食っチャイナ。


門

中華街の入り口には豪華な門が各通りにある。
ここをくぐると「ああここから中華街なんだなあ」と
実感できるわけである。

「中華街には門がいっぱいあるんだよ!
 僕、名前も知ってるよ!」

門の下で男の子がお父さんに説明していた。

「ははは、じゃあ言ってごらん」

知識をひけらかしたいお年頃の男の子は
待ってましたとばかりに言い始めた。

「東門、南門、北門、西門、ポケモン…」

ボク、最後だけは違うと思うんだナ。


食材

嫁がいろいろと中華の食材を買いたいと言うので
店をぶらついていた。

嫁が目的の物を探しているうちに
僕はこんなものを見つけてしまい、
脂汗が出て動けなくなった。

カメゼリー

いや、確かに「すっぽん」はよくあるけどさあ…。
さすが2本足は親、4本足は机以外全て食うといわれる
中華人民4千年帝国。

実はワカメゼリーだった、ってオチじゃないよな。


飯店

腹が減ってきたのでよく行く中華料理の店へ。
今日は「2階へどうぞ」と言われ、初めて座敷席に通された。
六畳ぐらいの広さの部屋、って本当に畳敷いてあるじゃん!
ご丁寧に床の間もあるし…。

中華の店に入ったのに、見た感じそのまんま寿司屋の座敷。
そこに強引に中華料理おなじみの回転テーブルが置かれている。

まるで外国人が作った勘違い日本映画のセットのようである。
さしずめ僕は謎の東洋人、ミスター・ヨシといったところか。

2人しかいないのに回転テーブルなぞほとんど無意味であったが
嫁は敢えて僕の対面に座った。

「アナタ、そのエビチリ欲しいから回して」

ズゴオオオオオオオオオオオ!

「取れるかい!」

というお約束も一応やりつつバクバク食う。

「実はここのコックが今日、中国修行の旅から帰ってきててさ、
 『なんか熱っぽいんだよねー』って言いながら調理してたらどうする?」

「嫌なこと言わないで」


衣服

チャイナドレスやアオザイといった
東洋が誇る色っぽい服がたくさん売っている店も
ひやかしで覗いてみた。

ちょうどもの凄いカワイイ女の子がアオザイを試着しており
ムフフ…と眺めていたら後ろから嫁が

「Rちゃん、あなたのお父さんはね、
 今ハアハアしてるよ…」

お腹を撫でながら腹の中の子供に恨み言を語りかけていた。

…最近この手の釘の刺され方をされて困る。

そんな東洋のお色気とは全く関係なく、
こんなパーカーを買って

かめはめ波

中華街探訪終了。

家に帰って、やりたくなったらやっチャイナで締めじゃあ!

とか思ってたら速攻で寝られてしまった。
…アベレージ下げなければな、うん。(↓の日記参照)

2003-04-29(Tue)

セクシー商店街。

某有名商店街。

歩行者天国となる週末などに、
通りを横切る車から歩行者を守るために
交通誘導員がいるという。

しかもその誘導員は皆若いギャルで
お色気むんむんだという。

「セクシー誘導員なんだよ」

会社の隣の席にいる赤木係長がそう言い張っていた。

「何がセクシーなんですか!」

僕はまずホラ話だと思った。

「嘘じゃねえよ。カワイイ制服着た美人がよう、
 こう、車が来ると歩行者止めて
 赤い棒クルクル回してピッピッ笛鳴らして
 車が通り過ぎたら歩行者に向かって
 
『ありがとうございましたー』

って礼しながらチラッと胸元広げたりするんだよ!」

「そんなアホな話、僕は信じませんよ!」
 
「本当だよ!はーいどうも、チラッ。
 はーいお待たせしました、うっふん。
 っていつもやってるからよ!」

「誘導じゃなくて誘惑してどうすんですか!」

「そこがミソなんだよ」

「どうミソなんですか!」

「まあ今度通ったら見てみなフフフ」

そんなわけで、ちょうど近くを通ることがあったので
半信半疑のまま見てきたのであるが…。

確かに、商店街と一般車道がぶつかる十字路に
黄色い制服に身を包んだ女性の誘導員がふたり。

ひとり目!南原清隆風美人!

ふたり目!天童よしみ風美人!

…。

だ、騙されたああああああああ!

はっ。ひょっとして、

僕がまんまと誘導された?

2003-04-30(Wed)

泣く嫁と嫉妬には勝てぬ。

午前2時イキナリ電話が鳴った。
草木も眠る丑三つ時、当然嫁も隣の部屋で牛のように寝ていたが、
フスマは開け放しなので会話はだだ漏れ。
起き出してこちらを睨み付けた。

女の子からの電話だということは
会話の内容から思いっきりバレバレな訳で。

だんだんこっちを見る嫁の顔が厳しくなり
バーンとフスマを締めてしまい、口をきいてくれることはなかった。

僕はこれを密かに「嫁のひとり天の岩戸」と呼んでいるが…。
何も電話一本で怒ることないじゃないか。
こんなこと滅多にあることじゃなし。

しかし翌日も嫁は機嫌が悪かった。

「そう怒るなよ~」

となだめてみたが

「ワタシ以上にね、Rちゃんが怒ってた!
 お腹の中で大暴れしてて、全然おさまってくれなくて
 眠れなかったの!」

おなかの中の子供、Rちゃん(仮名)がそんな状態だったとは。
嫁の嫉妬にはいつも手を焼いているが、まだ産まれてもないのに
既に嫁以上とは、恐ろしい。一体どんな子になるのだろう。

大五郎とでも名付けるか。嫉妬嫉妬ぴっちゃん。

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  • 名前:梶林
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  • 好物:テクノ/美少女
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