2000-08-03(Thu)

生春巻きナマハゲ巻き

最近彼女より頻繁に会っているヨウコさん。
休みの日も彼女と会ってるよりはこの人と会っている方が多い。

なにせ職場も一緒だしさ…あは、は、は。

昨晩またしてもヨウコさんから誘いのメールがあり、
しばらく迷ったんだけと2人で食事してきた。

今日はベトナム料理を食べに行ってきた。
こないだスペイン飯行ったばかりなのに。

ライスケーキに唐辛子のスープをかけて食べるのが美味かった。
あとレオナルド熊似のマスター(ベトナム人)が面白かった。

帰り道、

「あ、あっちにねー韓国料理屋があるんだよー、今度行こう!」

という話になった。また2人で行く破目になりそうだ。
イタリア→スペイン→ベトナム→韓国と食べ歩きはアジアに
突入したようだ。

しっかしこの人との関係はなんなんだろ。
単なるワールド食いしん坊紀行なのか?
よくわからん。

いづれにせよ彼女が知ったら泣いて喚くだろうなあ。
こんな頻繁に会ってたら。

今月あまり会えないようだし。
会えないと情緒不安定になってフォローが大変なんだよな。

ヨウコさんに走ってみるか(これ

2000-08-04(Fri)

QP三分ファッキング。

昨日ヨウコさんとの食事の時、彼女はお勧めの
インスタントラーメンがある、と言ってきた。

「おいしい韓国ラーメンを明日会社に持ってきてあげよう」

「えーそれって、カップメン?お湯入れるだけで食べられる奴じゃないとやだな」

「鍋に水入れて煮込むだけだよー、やってみなよー」

「うーん。産まれてこの方、鍋なんか使った事ないし」

「挑戦してみなさい!美味しいから」

「韓国ラーメンに朝鮮!!なんつって」

「…」

というわけで今日ヨウコさんが会社の帰り際

「冷蔵庫に例のモノが入ってるよ」というメモをさりげなく渡してきたので
見てみると白い袋が。

早速家に帰り、開けてみると韓国製辛口インスタントラーメンがひと袋と
レシピ一枚。わざわざ作り方を書いてくれている。

あと、な、なんだこの緑色の物体は????
驚いて出してみると親指大の、ま緑のキューピー人形だった。

一体なんでこんなものが…。よくレシピを見ると

「キューピー3分クッキング~コリアン編」

と書いてあった…。なるほど…芸が細かい…。

更に「野菜なんか切った事がない!」という僕のために短冊切りされた
キャベツとタマネギ。

よくもまあここまで料理オンチ(やる気無し夫)の僕に
付き合ってくれるものだ。

再びレシピに目を通す。

1.鍋にコップ3杯の水を入れる。キャベツもタマネギも入れる。
  野菜は炒めてもいいけど君の家の油は多分4年ぐらい前のもの
  だろうからやめよう。

2.沸騰したらラーメンを入れよう。

3.スープの素、薬味を入れて5~8分煮込むんだよ!

4.いただきまーす。

ウチの油は4年前、今のアパートへ引っ越してきた時に
親が置いていった記憶がある。
それ以降使った覚えも新しく買った覚えもない。

つまり、まあ、そういうことだ。
なるほど。簡単そうではないか。あ、まだ何か書いてある…



『※無事作れたら緑色キューピーに微笑んでみよー。
 この人、気持ち悪いでしょー?
 でも私、黄色と緑色のキューピーたくさん持ってるんだあー。』

…やっぱりこの人、手強い…。

マヤ…なんて子…。

まあいいや。さて、作ってみるか!!

ええと、鍋と菜箸はどこだっけ…。

2000-08-05(Sat)

隣人28号

アパート暮らしだが、他の住人は全く知らない。
両隣からも全然音が漏れてこない。

僕も朝仕事に出かけて、夜遅くに帰ってくるだけだから
隣近所の人に会う事も滅多に無い。

しかしある朝、いつものように出勤しようと玄関を出た。
すると左側の隣人のドアも偶然ほぼ同時に開いた。
隣人も出かけるのだろう。


隣の人って見た事ないからどんな人かなーと
思って見ていたら、出てきたのは、

「わん!」

でかい犬だった。

「ひいいいいいいい!!!」

ポインターとかドーベルマンとか狩猟系の強そうな犬!!

3才の頃、コリー犬に追いかけまわされた挙句
怒涛のぶちかましを食らって以来、
オバQ並みに犬嫌いになった僕は凍った。

「あ、おはようございまーす♪」

あとから隣人らしき人が出てきた…。

あいさつなんかどうでもいいんだよ!!
そのケモノ、なんとかしてくれえ!

2000-08-06(Sun)

花火から火種への飛び火。

彼女と花火を見に行った。

待ち合わせの場所に些か早く到着して待つ。
約束の時間を5分過ぎただけで不安になる。

そんな大袈裟な…と思うがやはり不安。

そういえばここ数年彼女との待ち合わせでは
必ず僕が遅れていた。いつも待たせていた。
今それに気付いてなんだか怖い考えが浮かんできそうになったので
頭をボリボリ掻く。

彼女と合流し、花火を見るのに最適だ、という運動公園へ。
ゴザひいて見た。

ローカルちっくでそんな大規模な花火大会ではなかったが
そのぶん見てる場所と花火の打ち上げ場所が近い近い。

見上げてるとすぐ首が疲れてきて、
2人で寝ながら、ときどきイチャツキながら(ばーか)見ていた。

彼女がお気に入りのアニメ「おじゃる丸」のウチワを得意げに
ぱたぱたしていたので僕も一回り小さいおじゃる丸ウチワを出す。

ちゃんと持ってきたのだ。
彼女に以前もらった物だと記憶していたのだが、
彼女は言う。

「あれ…そのウチワどうしたの?買ったの?」

「え…お前が僕にくれたじゃん?」

「私、あげてないよ」

彼女の目元にすっ…と冷たい何かが走った。

「えええ?…てっきりお前からもらった物だと…
 じゃあ、誰にもらったんだろ?」

「フン。だいたい予想がつくよ。
 Rちゃん、か
 またはRちゃん、か
 もしくはRちゃん、でしょ!!」

Rちゃんとは僕が可愛がって止まない近所の超美少女である。
ウチワを仰がないのにめっきり背筋が涼しくなってしまった。

でもホントに覚えが無いんだよなあ。

これがホントの「うちわもめ」…。

そんなダジャレがぱっと浮かんですぐ消えた。
あたかも今見ている花火のように。

花火が終わって電車に乗って帰った。

中野駅に降りたら雨ざあざあで立ち往生。

天は僕の浮っついた心を許してはくれなかったらしい。

2000-08-07(Mon)

結婚してもソロ活動

友達の新婚さん、T(男)。
何故かパソコンでエロエロなCD-ROMをよく見たがる。

「なあ、何か持っていないか?」

あいにく僕はそんなものは一切持っていない。

「そんなモノよりもビデオ屋でAV借りてきた方が
 いいじゃないか?」

僕は首を傾げる。

「そりゃそうなんだけどな…借りられないんだよ!」

「なんでよ?」

「会員になってる近所のビデオ屋はな…会員カード
 が女房と共有なんだよ!万が一貸出履歴がばれたら…」

「ぎゃっはっは。大体新婚のくせになんでAV見たがる訳え?
 カミサンがいつもいるんだからさー」

「うるさいっ!お前も結婚すれば分かる!」

そうなのか??あんま分かりたくないぞ。
Tはもう顔が真っ赤になっている。

「それに俺ら、ビデオ屋の店員と知り合いなんだよ。
 知り合いの店員からAV借りるのも恥ずかしいし、
 借りたとしてもその店員が女房に話してしまいそうだし…」

「別な店でこっそり会員になればいいでしょう?」

「しかしエロ専用会員、てもの我ながら情けないなああ」

男には結婚した後でも自分だけの時間と空間が必要らしい。
(ものは言い様)

「結婚は人生の墓場だ」という
はかばかしくない話でした。

馬鹿ばかしいこと書くなって?

2000-08-08(Tue)

その女、凶暴につき

職場の問題児、受付嬢ジャイ子。
以前日記に書いてからもますます増長し、
同僚であるマイラブリーヨウコさんは
相当お怒りのようである。

遅刻するわ、電話でないわ…。

ヨウコさんが受付に入っていた時、ある来客があった。
この受付でその人の物を一時的に預かっていて
それを受け取りに来た、という用件だった。

預かったの時に応対した受付嬢はヨウコさんではなく、ジャイ子であった。
いきさつがわからないので連絡ノート

(複数人が交代で受付に入っているので引継ぎ事項があれば残しておく
必要があるのだ)

を見てみると、どうやら受けたのはジャイ子のようらしい。
保管してある引き出しの場所も書いてあるのだがどうも見付からない。

仕方なく休憩室でカップラーメンの昼食を取っていた
ジャイ子を呼び出したのだが、自分でしまった物なのに
自分で探そうともしない。それどころか探し続けるヨウコさんに

「早く見つけてよ。ラーメン伸びちゃうじゃない」

とブーたれる始末。さすがにヨウコさんもブチキレ。
ジャイ子という呼び名すら生ぬるくなってきた。

なんかもっと極悪な名前ないかなあ…。

2000-08-09(Wed)

おしゃれ0:30

ぬあんと朝5時ごろヨウコさんから電話が掛かってきて
今夜お食事でもいかが?と誘われた。うは。

会社近くのマック(関西人はマクド)で仕事あがりのヨウコさんを待ち、
お目当ての店に行く途中会社の入り口を通りすぎた。

誰かに見られないかと、少し慌てた。
オフィスラブの醍醐味をほんの少し垣間見た気がした。
(らぶじゃねーだろ)

そこの店は変な名前のメニューがいくつかあり

「サラリーマンのほほえみ」、「血まみれバルタン」
「闘魂猪木」、「貧乏学生の悲しみ」…

字面だけではどんな料理かサッパリ分からない。

(リーマンの微笑みなんて金払って見たくねーよ)

店員に聞いても

「頼んで頂かないとお教えできません」

とのこと。

「じゃあ『闘魂猪木』をお願いします!!」

ヨウコさんと二人で注文する事に決めた!しかしその店員さんは

「あの、あんまり期待しないでくださいね」

と言ってキッチンに消えた。おいこら引っ張っておいて
それはないだろ。

そして出てきたモノは…大根とえのきを煮たものだった。


「お待たせしました…

 大根と、えのき。

 だいこん、えのき、

 とうこん、いのき、

 闘魂猪木…

 ごめんなさい!」

爆竹のような勢いで去る店員。ちょっと苦しいダジャレか…。
まあ美味かったけど。

そんなこんなでかなり2人で盛りあがって飲んでる内に
「じゃ、そろそろ帰ろうか」と時計を見たらなんと0時!
終電はとっくに無くなってしまっていた…。
5時間も喋り続けていたことになる。
なんだか時間が経つのが超早かった。

彼女とのデートでもそんなことはないのにー。

あうー。

2000-08-10(Thu)

コトノハ。コトダマ。

近所の美少女Rちゃんが小説家を目指し始めたらしい。

「どんな小説を書きたいの?」

「ホモ小説に決まってるでしょ!」

ジャンルはともかく、とにかく頑張って欲しいところ。
ただ僕を登場人物にするのだけは止めてくれ。

Rちゃんと僕は文通というか手紙交換というか、
会う度に手紙の渡しあいをしていた。

多いペースで週3~4通、書く量もメモっ切れ一枚から
便箋5~6枚びっちりなものまで、まちまちだったが1年ぐらい続いたろう。

Rちゃんはおそらく頭が良い。文は面白くて良かった。
しかし漢字や英語の読み書きがかなりアヤしく、よく正しいかどうか
自信のない字の後に

(あってる?)

と付け足してあって可愛かった。

ほとんどの場合間違っていたが。

ついこのあいだも

「きそりあい…」

と言っていたので何の事ことか分からなかったので聞き返したら

「競り合い」

という字を間違えて読んでいた。

ひょっとしたら彼女の小説家への道は険しいのかもしれない。

2000-08-18(Fri)

美少女の野望~覇王伝

近所の超美少女Rちゃん。
小説家になる野望を最近持ち始めた。

読書の量も結構多いようだが質の方がちょっと問題があるんではないかと
老婆心ながらに思う。

ほぼホモ小説だし。

「ねえねえ、kajilin。面白い小説があるんだけど、読む?」

「…もうホモ小説は勘弁だよ」

ちょっと前Rちゃんのお勧めでホモ小説をどっちゃり借りたのは
以前日記に書いた通りだ。

「違うよ。ホラー小説だよ。超面白かったんだよ!!読む?読む?」

「ふうん。どんな話?」

「あのね、死姦じゃないと勃起しない主人公が女を殺しまくって
 死体とやりまくって、やったあと乳を切ったりする話」

…またそんなんかい。

「kajilin…こういう話、だいじょうぶ?」

女の子にそんな心配されるとは…普通逆だろ。

「………貸して」

君が好きという物なら何でも読もう、と腹をくくった。

「じゃあ明日持ってくるね~スゴイよ~♪…あ、柴田恭兵!」

Rちゃんは僕が寄りかかっていた建物の壁に貼ってあるポスターを指差した。
つられて僕も見てみると、確かに似てなくもないが、それは寺山修司だった。

「全然違うだろ!!」

「テラヤマシュウジってだあれ?」

「作家」

「う…」

「小説家目指すならそれぐらい知らないと…」

「うん」

小生意気な普段とは違い、妙に素直だったりして。
しかし小説家への道のりはまだまだ長いようである。

2000-08-19(Sat)

逢瀬 東京WEST

彼女と休日が全く合わない。
今日は僕だけが休日、彼女は仕事だったが
僕が彼女の仕事場の近くまで行って会うことにした。

しかし、遠かった。同じ東京都だから、とタカをくくっていたら
大間違いだった。

中央線で立川で乗り換えて枝毛みたいな青梅線に。
拝島でそのまた枝毛みたいな五日市線(単線…)に乗り換え。
立川駅で青梅線のホームに降りた瞬間、明らかに空気が違った。

超イナカ臭い。

電車の中に入ってもあかぬけないジャージの男子中学生の軍団などが
陣取っていて思いきり北関東テイスト。

んで目的の駅に降りたら真っ暗だわ、東京の癖に虫の声はうるさいし、
土の匂いもする。

「車で迎えに来るから駅前で待ってろ」

という彼女の指示でしばし待つ事にする。

ぎょおざー、ぎょおざあああああああ。

さおやー、さおだけー、の調子で軽トラがのろのろと通り過ぎる。
なんだ??この地方は流しの餃子売りがいるのか??

恐るべし東京WEST…。

…。

…。

遅い…。迎えが来ない…。不安になってきた。

ぎょおざー、ぎょおざあああああああ。

餃子屋がUターンして来やがった。うるせえんだよっ!!

20分ほど待たされて彼女がやって来た。
ほんの1時間ぐらい会っておしまい。

まあ、僕は顔が見れただけでいいんだけど。
会えないブランクが続くと後が怖いし。

別れ際になるとすぐ泣き顔になる彼女。
しかしまた会えるのは2週間先。

ほぼ遠恋とかわらん…。

2000-08-20(Sun)

羊三本勝負~羊が一匹

会社の新人問題児、ジャイ子との仕事に辟易していたヨウコさん。

疲れた顔で辛い物が食べたいなあ…と呟いたので
インドカレー屋に連れて行った。

僕はもう百回は行っているのでマスターとは顔なじみだ。
話好きなマスターはこの日も人懐こく話しかけてきた。

(女性連れなので少しは気を使って欲しいものではある)

「そういえばさ、最近あんたんとこの会社に受付嬢が入っただろ?」

ん?まさか…ヨウコさんと顔を見合わせる。まさか…ジャイ子?

「××(ジャイ子の本名)ていうんだけどさ」

「ええええ!!マスター、何で知ってるのお??」

「近所なんだよ。小さい頃から知ってるよ」

ジャイ子の愚痴言い合ってなくて良かったね…と
ヨウコさんとヒソヒソ…。

世間は狭い。ジャイ子おそるべし。

気を取り直してメニューを見る。ヨウコさんはよりによって
「ラム肉(子羊)カレー」に目を光らせた。

ヨウコさんは羊毛を使う織物職人でもあり、羊とはお友達のはずである、と
僕は思っていたからだ。

「ラム、食べたい!!」

「織物職人のくせに羊食べるの?」

「うん。なんで?」

「織物の糸って、羊毛でしょ?」

「うん。マイ羊も持ってたんだよ。かわいいよ」

「なのに!なんで食べるんだよ! 僕の知ってる競馬好きな人達は
 全員馬刺し食べないよ」

「だって。美味しいんだもん。毛は刈れるし、かわいいし、
 おいしいし、羊大好き」

「…分かったよ。じゃあ僕もラムにしよう」

その飼っていたマイ羊というのも食べてしまったに違いない。

いや、考えるのはよそう。きっと食べちゃいたいぐらいかわいくて、
食べてしまったのだ。

彼女にとってはそれだけのことなんだろう。

やがてラムがどっちゃり入ったカレーが出てきた。
牛よりほんの少し固くて肉厚感があって美味かった。

ジャイ子ネタを封印されたヨウコさんは
「もうちょっとどこか寄っていかない?」と次に行った飲み屋で
グチを言いまくりだった。

一見仲良さげに見える我々であるが実はお別れの時が迫っているのであった…。

<続>なんちて。

2000-08-21(Mon)

羊三本勝負~羊が二匹

会社同僚のヨウコさん。
実は8/26を最後に会社を辞めデンマークに翔び立つ。
織物の達人である彼女は海外でも個展を開いたり
展覧会に作品を出展したりしている。

その腕を買われてデンマークのある大学に
織物の非常勤講師として招かれたのだ。

大変素晴らしいことに違いないので
僕は祝福して見送るしかないんだが、寂しいねえ。

会えるのがもう限られているので近頃あんなに
いろんな所にしょっちゅう出掛けた。
そしてこうして机を並べて仕事することも
残りわずかとなってきた。

今日僕の机に隣からポンとメモが飛んできた。
無論投げてきたのはヨウコさんだ。

向こう住所が書いてあった。

デンマークでの住まいが決まったようだ。
お別れが近いという実感が湧いてきてしまった。

好きになった人に限ってすぐ遠くに行ってしまう。
ひどい奴なんか天国まで行ってしまった。

人と出会うと、そのぶん悲しみが増えますもの、
と言ってたのは誰だったろう?

それにしても彼女とはよく食べ歩いた。

お別れの時もエスニック飯か甘い物を食べながら
見送ってあげたい。

2000-08-22(Tue)

羊三本勝負~羊が三匹

以前にも書いた会社の極悪新人受付嬢ジャイ子。

受付嬢の上司に当たる我々男性陣からも散々注意しているにもかかわらず
他の受付嬢達の話では一向に勤務態度はよくないようだ。

タメ口を聞く、先輩を顎で使おうとする、
とにかく非常識な行動がてんこ盛りで、
一日一回、誰かが腹を立てている有り様だ。

やはり同じ受付嬢のヨウコさんも散々とばっちりを食い
イライラが溜まってたので憂さ晴しに飲みに行った。

結構悪酔いした勢いで、何故か道端にいた占い師に
今後の運勢を占ってもらうことになった。

ヨウコさんは名前と生年月日を聞かれてその後手相をじっくり見られた。
そして占い師がヨウコさんに言うには…

「アナタ、今人間関係で一人、トラブルの元になってる人がいるね」

それって…ジャイ子だー!!!

「それと、もし北の方角で仕事するとしたら、あまり長く続けない方が
 いいね。ずるずる続けないで、戻ってきた方がいいよ」

それって…デンマークだああ!!(昨日の日記参照)

まさかここまでズバズバと当てられるとはこれっぽっちも
思っていなかっただけに大いに驚いた。

それにしても、デンマーク行きがあまり良くないなんて
嬉しいような、悲しいような。

「もし今の仕事続けるとしたら、アナタお祓いしてもらった方がいいよ」

最後に占い師にそう言われ、何か悪いもの憑いているのかしら、と
考えながら帰ったヨウコさんだった。

確かにジャイ子も悪霊っぽいな…何時の間にか酔いも吹っ飛んでいた。

それにしても占い師、あなどれん。
なんで分かるの?

2000-08-23(Wed)

マイナー運命な娘っ子

会社の昼飯時、隣の机の同僚にして織物アーティスト、
ヨウコさんからメモ爆弾が飛んできた。内容は

「この辺でネット繋げるところない?」

何でも昼休みの間にどうしてもメールを送りたいらしい。
ちなみにウチの会社はへぼいのでネットなんか繋がってない。
僕もヨウコさんもメールが飛ばせるケータイを持っていない。

それで僕がよく行っている職場の近くのネットカフェを
教えたのだが何故か一人では恥ずかしくて行けない、
と言うので僕も昼飯がてら一緒に行くことにする。

考えてみればヨウコさんと昼ご飯を一緒に食べたことはなかったので
浮かれぽんちになってきた。

「あ、ヨウコさん、そこのパソコンは全部ウィンドウズだけど大丈夫?」

ヨウコさんの顔がひきつった。彼女はアーティストのご多分に漏れず(?)
Mac使いである。

「世間はMac使いに冷たいわ~。ふん。ウィンドウズだって
 使いこなしてやるっ!」

「ちなみにそのネットカフェのパソコン、ブラウザはIE(インターネット
 エクスプローラー)しか入ってないよ。」

「えええ!?ネスケ(ネットスケープ)じゃないのおお?」

更に落込んだヨウコさん。

「…私の選ぶものって、いつもマイナーの道を歩んでしまうのよ…」

「成る程。WinよりMac、VHSよりβ、アカレンジャーよりアオレンジャー、
 郷ひろみより若人あきら…」

「何よっ。そこまで言うと怒るよっ。それに最後のは絶対変!」

怒ったのでとっとと行くことにする。

慣れないウィンドウズとブラウザのせいか、メールを送るのに手間取ってしまい
昼休みの時間が残り少なくなってしまったので、
昼食はファーストフードで済ますことにした。

すぐ近くにマクドナルドがあったが、ちょっと遠くだけどモスバーガーがよい、
とヨウコさんが言った。

「ヨウコさん、やっぱりハンバーガー屋選びもマイナー?」

「モスはマイナーじゃないでしょ?失礼よ~。それに…」

「それに?」

「私、本当はドムドムバーガーが好きなの」

ちなみに彼女のケータイはツーカーである。
マイナー万歳。

2000-08-24(Thu)

でたらめカウントダウン

「頑張れあと10日!」

「頑張れあと9日!」

きのう、おとといと彼女が僕のケータイに飛ばしてきた
メールである。

これは次に僕と会える日、9/2までのカウントダウンなのだ。

こないだちょろっと顔を見せたきり、
今月はまともに会ってない。
ので無理矢理にでもテンションを高めておきたいのだろう。
頑張れ、というのは僕あてでもあり彼女自身へのはげましである。

こんなこと連日でやってくるなんて誠ににかったりい、
いや、いじらしい。

しかしとうとう我慢できなくなったのか28日会いたいと言って来た。
彼女は休みなので僕の会社の近くまでやってきて、
僕が会社を上がった後ちょっと会う、というシナリオ。

無理があるかもしれないが僕は承諾した。
僕に「頑張れ」と書いたメールは
僕に「頑張れ」と言って欲しい事をあらわす。

今日もまたメールが来た。

「頑張れあと4日!うふ」

日数が一気に減った。

うふ、だけ余計じゃ。

2000-08-27(Sun)

犬娘。

甘い物を求めてさまよう甘い物会。
現在僕と織物職人ヨウコさんで活動中なのだが

もう一人メンツがいる。

ハスキー犬に似ているのチョビ子。
一ヶ月ほど前にいきなり会社を辞めて沖縄に飛んで行った。

行動が直感的というか、行き当たりばったりというか、
まさに犬のような独自の嗅覚で何かを嗅ぎ取って動いているように見える。

ある日チョビ子から電話がかかってきた。

「おとといから沖縄の海でスキューバの免許取ってるんです~。
 カッコいいインストだったから告ったけどふられちゃったー」

「3日目で告るなっての。うまくいったところで沖縄の人だろう?
 どう付き合うっていうんだよ?遠すぎるじゃん」

「えー、でもかっこよかったんです…」

チョビ子はいつも気に入ったら即、告白。本能で動く女なのだ。
それから一週間後ぐらいして僕はチョビ子宛に

「免許は取れたか?」

という内容のメールを送った。すると

「祇園祭り、楽しかったです~」

全くとんちんかんな返事が来た。沖縄をとっとと後にして
京都にいるらしい。

ヨウコさんのデンマーク滞在が決まり、出発は27日、
その前に「甘い物会」の3人で
お別れ会をすることになっていた。

それまでは絶対戻って来るように、とチョビ子には言いつけてあるのだが
そんな調子でしばらく掴み所がなかった。

4日前くらいにやっと東京に戻ってきたので

「分かってるだろうな?3人でお別れ会、やるんだぞ?」

電話で念押しをしたのだが

「明日から今度は伊豆に行くんです~。25日戻ります~」

頼むからじっとしていてくれえええ!!

「きっと誰かが伊豆の方角に骨を『取ってこい』って投げたのよ」

と言ったのはヨウコさんである。さすがだ。

2000-08-28(Mon)

サヨナラの日

ヨウコさんとお別れの日。

仕事を終えて五反田のヨウコさんお勧めの東南アジア料理店に行く。
元同僚のチョビ子もなんとか捕まった。
久しぶりに会った彼女は日に焼けていた。

チョビ子はこの日、白いTシャツとバミューダ、
ビーサンというナメきった恰好。
おまけにばかでかいスーツケースを引きずっていた。

「これから11時の船で伊豆大島に行くんです~」

ちっともじっとしてない女。
しばしチョビ子の近況報告会となった。

彼女は会社を辞めてからスキューバに目覚め、沖縄、南紀、伊豆、
この夏だけであっちこっちで潜りまくっていたらしい。

おまけに8月中は父親のいる大阪に滞在し、ヨウコさん作成の
「美味い店リスト」に忠実に従って
パックマンのように食いまくっていたとのこと。

「で、いつのまにか大阪と沖縄に彼氏ができちゃって~。
 いやあん、フタマタ~」

「いやあん、じゃねえだろ」

「キミの好きなようにするがいいさ」

乾いた笑いをするヨウコさん。

船の出発が近づいたチョビを駅まで見送り、
ヨウコさんと2人で別な店へ行く。

「やっとできたのよ、これ…」

と、ヨウコさんが僕にくれたのは、トロ(どこでもいっしょ)の
タペストリー。もちろん手作り。

すごい物だ。超感激。

僕もヨウコさんに餞別を渡す。こないだの休みの日、
何を贈ろうかと新宿/原宿/渋谷をうろついて散々迷ったのだが
結局何も買えず、やはり僕のトロコレクションからプレゼント。

かなりオタッキーな贈り物だがヨウコさんは家で
3匹飼っているほどのネコ好き。

何しろデンマークにはトロは売ってない筈だ!!

・トロの歯磨き・タオルセット。

・ぶるぶる震える小トロぬいぐるみ。

・トロ扇子。

僕らしい贈り物ではある。喜んでくれた。
遅くまで一緒にいた。

「よぴ(ヨウコさんのこと)、デンマーク語で
『サヨナラ』ってなんて言うの?」

「へへ…まだわかんない…はは、私、授業も全部英語でやるからさ」

なんとなくほっとした。「サヨナラ」なんてあまり言いたくなかった。
最後握手して別れた。さすがに泣けてきたがばれないようにお別れ。

家に帰ると更に寂しくなってきた。

こんぴーたーを開くとチョビ子から能天気なメールが入っていた。
自分のサイトも覗いてみたがキーボードを叩く気力もなく
トロのタペストリーを壁にかけ、

寝た。

2000-08-29(Tue)

起こさないで下さい。

昨晩の話。

夜更かしが祟り21:00ごろから爆睡していたが
寝ている間に3本の電話に叩き起こされた。

最初は彼女から。
次の日に会う予定になっていたのが僕の仕事の都合で
駄目になった旨をメールしておいたのだが…。

「ごめん。会えなくなった」

「あっそ。わかった」

ガチャン。め、めちゃくちゃ怖いんだけど…。
どうしよう…またヘソ曲げてるよ…。明日電話入れるか…。
…僕がすべて悪い訳じゃないのに…やな予感がする…。

zzz…。

zzz…。

次の電話は、ぬあんとデンマークに旅立ったはずのヨウコさんから。
また叩き起こされた。

「あれ??今どこから?」

「日本」

「ええ?」

「前日まで仕事して、次の日フライトってのは無理があったわ。あははは…」

なんでも明日、僕の昼休みに会わせて
会社の方に顔を出してくれるという。嬉しい。

嬉しいけどもう一度お別れするのは辛い…。
…彼女との約束がダメになって…ヨウコさんと会う…

なんだかなあ…本末転倒だよ…あ…でも
プリクラ一緒に撮ってもらお…。

zzz…。

zzz…。(それでも寝る)

最後はショートメールの着信で起こされた。

「寝てるでしょ?おやすみ」

いや、起こされたんですけど…。

完全に目が覚めた。回り始めた頭で先ほどの電話の内容を
反芻しつつ、明日はどうなる事やらと

思い悩む夜であった。

2000-08-30(Wed)

2回めのサヨナラ

会社の昼休みに織物職人ヨウコさんに会った。
デンマークの大学の講師となりもうとっくに旅立ったかと思ったら
フライトを31日にあっさり延期していた。

なんでも今日はいろんな人に挨拶してまわってるんだとか。
とりあえず喫茶店に行く。

ヨウコさんぶつぶつ呟いてる。


「アイスコーヒー、牛たん定食、アイスカフェオレ、
 アイスコーヒー、ケーキ、コーヒー、アイス、アイスコーヒー、
 コーヒーゼリー…」

「なにそれ?」

「今日口にしたもの~沢山の人とそれぞれ茶店でに会ってるから」

一体何人に会ってるんだか。

「それでね…みんなに配ってるんだけど…一人二枚ずつ」

ヨウコさんはポストカード二枚取りだし、ハンコをばん、ばん、
とそれぞれに押した。

ポストカードに「AIR MAIL」と赤い字がついた。

「このハガキでね、デンマークの私宛てに送って欲しいの」

「…いいよ?」

良く話を飲み込めてない僕。

「あ!二枚同時に出しちゃだめだよ!私が向こうでへこんでる時期を
 見極めて、出してね」

「そーいうことか。それを2回やれということか。分かったよ」

昼休みの残り時間も少なくなり、記念にプリクラを撮った。
しかし、見事大失敗して二度と見たくないものになってしまった…。

駅でヨウコさんを見送ってお別れ。

彼女は何度も振り向いていた。

今度こそ、サヨナラ。元気で。

2000-08-31(Thu)

WWWが現実ににじみ出たとき。

ヨウコさんとお別れした夜、彼女と会った。

会う約束を仕事の都合で昨晩ドタキャンの電話を入れたのではあるが、
声色からすると思いっきりブルーになっているに違いない。

そう思って、仕事を強引に同僚にぶん投げ、彼女に職場から
「7時に来い!」と電話した。

それで強引に午後7時に駅で彼女と待ち合わせした。

やはり機嫌が悪そう。そのうち

「メールで『会う日まであとX日』とか毎日カウントダウンして
 かったるかったでしょう?」

「ヨウコさんて誰?」

ここの日記を見ていなければ分からないことを言ってきた。
彼女はここの日記を見ていたのである。

彼女には1回見られたことがあり、それでケンカになったのだが、
その後に「もう見ない」という約束はしていた。

しかし彼女がもう絶対見ないということは有り得ないと思っていた。
僕への不安が高まってくると必ずここを見たくなってくるはず。
だからまた見られた、と言われてもそれほどショックはなかった。

そこまで彼女を不安にさせたのは僕の責任である。
かなり何の連絡もしてなかったから。

この日、彼女は僕と別れるつもりで僕の日記を見たらしい。

しかし僕と会ってから勝手に怒って勝手に泣いて、
勝手に機嫌を直して勝手に笑って

「またね」と言って帰っていった。

僕はただ彼女のそんな様子を見て、話をただ聞いていただけだった。

電話、チャット、メール、会えなくても話す手段はいくらでもあるが
彼女は実際会わないと不安は取り除かれないらしい。

しかしそれでもこんな露悪癖ぷんぷんの日記を書き続ける、
僕は何なのだろうか?
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