2022-06-23(Thu)

水曜日のカンパネラライブレポート『水曜日のカンパネラ 対バンツアー2022 ~Neo poem~』2022.06.22 横浜F.A.D YOKOHAMA

水曜日のカンパネラ対バンツアー『Neo poem』

詩羽ちゃん体制になってから初のツアー。初日は横浜。

今回の対バンは詩羽ちゃんが大好きで愛して止まないという新しい学校のリーダーズ。

水曜日のカンパネラ
ライブハウスの前で開演待ちをしていたら、近くの中華街で撮影をしていたという詩羽ちゃんがニコニコ歩いて来てここでもちょっとした撮影会になり、颯爽とライブハウスの中に入って…と思ったら自動ドアのガラスに思いっきり頭をぶつけていた。大丈夫だろうか。


ライブは『ナポレオン』から。いつもどこから出て来るか分からない詩羽ちゃんはこの日はフロア後方から登場。客でぎっしりのフロアを練り歩きながらステージに上がって行った。

いつもより更にハイテンションでノリノリでひときわ楽しんでいるように見え、それが観客にも伝わり観客も高揚していく。曲間のMCではスマホを向ける観客に対し

「あ、写真撮る?いいよ、はい」

きりっとポーズを取ったり

「でもお願いだから二重アゴの写真だけは絶対載せないでね!可愛く撮ってね」

としっかり釘を刺したり、ライブでは恒例の水を「あ“―!」と豪快に飲みつつ


「水、美味しく飲むの上手いよ。CM来ないかな。ライブで飲む水が一番おいしいので、みなさんも是非ライブしてね」

と観客を煽ってみたり。また、『ディアブロ』というお風呂のことを歌う曲の中では湯気を表すように手を上げてユラユラ揺らす振付があり、それを観客にもやってもらうよう説明している時に客がみんなスマホを持って撮影してるのものだから

「ほらスマホばっか持ってないで!右手でスマホ!左手で湯気!」

などとテンポ良く名言がポンポンと飛んで来る。なんというか、威勢がいい。江戸っ子の町娘みたいな感じ。


ライブもチャキチャキ進み『モヤイ』ではふたたびフロアの客の中に割って入り「来たぜMOAIモアイ」のところを「来たぜYOKOHAMAヨコハマ!」と替えて歌う。アルファベットを一文字ずつソラで読むのは結構難しい。

『モヤイ』の後はまたいそいそとステージに戻る。

「カワイイ!」

と観客から声が上がると

「ありがとうございます!知ってまぁす♡」

と返すさまがますますカワイイ。かわいいと一言言われるたびにそれ以上の可愛さを返すカワイイモンスター。

ステージに戻った詩羽ちゃんは前髪をパラリと上げ、自動ドアに激突して出来たタンコブを見せた。急いでて早く行かなきゃと思っていたら自動ドアのガラスが全然見えてなくてぶつかってしまったらしい。そんな急いでいたのに止まらせて写真撮らせてしまって申し訳ない。

「歌詞飛んでたらこれのせいにするので」


と笑ってたら次の『エジソン』でリズムを取りそこなったのか本当に一部飛ばしてしまい、曲の後

「さっきの間違い動画、家宝にしな!」

と言っていたのでその通りにすることにする。先代のコムアイさんも時々飛ばしていたので大丈夫である。


『桃太郎』ではウォーターボールが登場しその中に入る詩羽ちゃん。コムアイさん時代は「コムボール」と呼ばれていてこれでクラウドサーフをしたものだが今日は天井が低すぎたので

「床に降ろしてください!ゆっくり降ろして!」

ということでフロアにゆっくり着地してから三たび客の中を突き進んで行った。

さて、いつもライブでは最後の曲になる『招き猫』だが今回はそうではなく対バンの新しい学校のリーダーズを呼んで彼女等の曲である『CANDY』と水カンの曲『一寸法師』をコラボしてパフォーマンス。5人見事に息が合ったダンスで相当練習したものだろう。


『CANDY』を歌う詩羽ちゃん。水カン以外の曲を歌うのは新鮮な感じ。

水曜日のカンパネラ
そして『一寸法師』。曲の中では「一寸暴威」という5人組アイドルグループという設定の歌詞なので新しい学校のリーダーズと合せてちょうど5人なのである。まるでこのコラボのために作られた曲、と思える程ピッタリの演出だった。個人的にEPの中でこの曲が一番エモいと思っていることもあり尚更感動してしまった。

最後は5人で新しい学校のリーダーズのライブでのお約束に従い「起立!」「気を付け!」「礼!」と挨拶して

「下校!」

と叫んで全員がダッシュで捌けて行った。この子達面白過ぎる!

今日限りの素晴らしいコラボ、5人の女の子達の「一寸暴威」ならぬいわば「一寸ガールズ」。彼女達との対バンを観れて本当に良かった。水カンと彼女達の出会い。それはもうロマンスである。ロマンスの神様どうもありがとう。

暴威ミーツガール。なんちて。

【セットリスト】

01.ナポレオン
02.アリス
03.ディアブロ
04.バッキンガム
05.卑弥呼
06.モヤイ
07.織姫
08.エジソン
09.桃太郎
10.招き猫

※新しい学校のリーダーズとコラボ

11.CANDY
12.一寸法師

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2022-06-21(Tue)

水曜日のカンパネラライブレポート『やついフェス2022』2022.06.19渋谷 clubasia

渋谷円山町に点在するライブハウスを舞台に行われたサーキットイベント「やついフェス」での水曜日のカンパネラ。

水曜日のカンパネラの出番はclub asiaで20:00より。asiaでは最後の出演者であり、いわゆるトリ。

水曜日のカンパネラ
出番前に詩羽ちゃんにバッタリ遭遇したので撮らせてもらった。この神対応。私服からしてめちゃめちゃお洒落さんである。

さて、開演時間になると詩羽ちゃんはステージではなく脇にある2階への階段から登場。

薄暗い照明の中ミステリアスな雰囲気で『ナポレオン』を歌いながらゆっくりステージに移動する。

続く『アリス』になると一転して可愛さ全開で笑顔が素敵な女の子に変わる。ステージはバンドセットなどがないのでちょっとガラーンとした感じだったが詩羽ちゃんが縦横無尽のパフォーマンスを見せるとその物寂しさを感じさせない程めちゃくちゃアクティブだった。

MCでは水をグイグイ飲んで「あ“―っ!」をビールのCMにでも使えそうな良い飲みっぷりを見せ、イベントではいつもはトップバッターになることが多いんですけど今日はトリなので慣れてなくて緊張しますね、などと喋る。

また、ちょうど来週から対バン全国ツアーが始まり、8月にはワンマンライブがあることも知らせていた。自分からも衣装や演出、色々アイディアを出し、絶対忘れられないライブにするので

「まだチケット買ってない人、小さく手え挙げて、見えてるよー、はい、今手を挙げた人は必ず買ってね」

としっかり告知をしていた。

ファーストEP『ネオン』からの最新曲はどれもイマ時な感じの作風で、水カンにかかると


『卑弥呼』はお天気キャスター、


『織姫』はギャルになってしまう。この曲はギャルの織姫パートと文学青年っぽい古風な言い回しの彦星パートを詩羽ちゃんがうまく二役こなしているのが面白い。歌詞の「機織しすぎて手痛えーし」のところは手をブラブラさせてしかめっ面する変顔の瞬間があり詩羽ちゃんもお気に入りらしくその顔をSNSにUPしていたが、僕は「彦ちゃん今すぐ会いに来て」とギャルが一途に思いを馳せるところもかわいくて好きである。


そして『エジソン』はミュージシャン。歌詞に「インスタ映え狙った投稿」とあるこの曲、見事TikTokでバズっている。


『一寸法師』は何故か「一寸暴威」というどこかで聞いたことがあるような名前のアイドルグループになっている。一寸のボディに五分のソウル、というケンモチヒデフミ節がイカす。詩羽ちゃんは打出の小槌を振って歌うという細かい演出。


ラストは『招き猫』。この曲でも招き猫は敏腕経営コンサルという予想外の設定になってしまう。いつもライブでは巨大な招き猫が出て来て詩羽ちゃんがそれにじゃれつく形で歌うのだが今回は出口に引っ掛かってかなかなか出てこれなかった。

今日見た時の招き猫は、前に見た時より何か顔の表情や耳の形が違うような気がしてちょっと違和感を覚えていた。もしかしたら初代の招き猫はライブで破損し、代替わりしたのではないだろうか。

ということは招き猫も二代目、詩羽ちゃんも水カン二代目。

二代目同志仲良くライブをしてもらいたいものである。

二代目 水‣カンパネラブラザーズ。

なんちて。

【セットリスト】
01.ナポレオン
02.アリス
03.ディアブロ
04.バッキンガム
05.卑弥呼
06.織姫
07.エジソン
08.桃太郎
09.一寸法師
10.招き猫

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2022-06-12(Sun)

水曜日のカンパネラライブレポート『P青木生誕祭「ポンコツの日!2022」』2022.06.03 渋谷O-East

ライブエージェント「ATフィールド」代表・青木さんの誕生日イベント。

水曜日のカンパネラのライブもよく手掛けられておられるので、会場で青木さんのお姿をよく見かける。ニックネームはP青木さん。PはポンコツのPなんだそうだ。

水曜日のカンパネラ
対バンは東京初期衝動、I's、femme fatale、眉村ちあき、というすべて女性ボーカルのグループやアーティスト。

水曜日のカンパネラは3番目に登場。会場が暗くなると詩羽ちゃんはステージではなくフロア後方から登場。


彼女にしては低くドスを利かせた声で『ナポレオン』を歌い、客をかき分けてゆっくりとステージを目指す。


ステージに上がってからはガラッとイメージが変わり明るい曲調の『アリス』へ。

一息ついてMCでは青木さんのことなどを。水曜日のカンパネラは先代のコムアイさん時代から青木さんにお世話になっていて、現在の水カンの自主企画イベント「Let's Party」でもお世話になっているとのこと。しかし打ち上げの挨拶ではイベント名が「Let's Party」なのに

「楽しみましょう、レッツダンス」

などと間違えて言ってしまったりで

「(ヒソヒソ声で)ちょっとポンコツなのかな」

とか暴露話をしながらも、とにかく優しいし何才になっても全力で楽しめる大人ってすごいかっこいいと思います、とリスペクトの意を示していた。

今回のライブはここ最近のものよりだいぶ時間と曲名が少な目ではあったが(それでも8曲!)、観客のスマホライトで天の川を表現する『織姫』、

「邪馬台国に大雨警報!」

という歌詞のせいか最近の水カンライブの前後は雨が多くなった気がする『卑弥呼』、最近Tiktokでバズっている『エジソン』等を次々披露した。

最後は巨大な招き猫がステージに登場する曲『招き猫』では猫耳を付けた青木さんも登場、一緒に

「招き招き招き招き入れるのだー」

と手をニャンニャンさせながら歌うという、本当に招き猫のご利益がありそうなありがたい絵面でライブを締めくくった。

水カンのライブの後はfemme fatale、そしてトリは眉村ちあきだったのだけれども、このイベントの締め括りとして青木さんがステージに上がりミスチルの『シーソーゲーム』を歌った。

その時に眉村ちあきさんと共に詩羽ちゃんもステージに駆け込みふたりが青木さんの両脇で踊るわケチャするわで青木さんの両手に華を持たせ、最後はバースデーケーキが登場し出演者でハッピーバースデーを合唱しイベントは終了した。ポンコツ青木さんがいかに愛されているか、微笑ましいイベントであった。

水曜日のカンパネラ
ライブ後詩羽ちゃんがいたので写真を撮らせてもらいつつ

「今日の衣装のテーマは?」

と聞いてみたらズバリ

「アイドルです!」

とのこと。女の子の出演者が多かったから意識したのであろう。

「偽femme fataleです!」

と謙遜していたがいやいや詩羽ちゃんもばっちり可愛かった。

僕も結構なポンコツであるが青木さんのように愛されるポンコツになりたいものである。

ラーメンのように。

それはトンコツである。なんちて。

【セットリスト】
01.ナポレオン
02.アリス
03.バッキンガム
04.織姫
05.卑弥呼
06.エジソン
07.桃太郎
08.招き猫

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2022-05-09(Mon)

水曜日のカンパネラライブレポート『結いのおと』茨城県結城市 つむぎの館2022.05.07

茨城県結城市で行われた音楽イベント「結いのおと」。

結城市は絹織物「結城紬(ゆうきつむぎ)」が有名な茨城県西部の都市。その街中にあり結城紬を紹介する「つむぎの館」や老舗酒蔵といった市の代表的な名所がライブ会場となり、結城市の歴史と伝統を味わいつつちょっと変わった趣のあるシチュエイションでのライブが楽しめた。

会場付近には地元の方々が屋台を出しており賑わっていた。しかし東京のサーキットイベントのようにライブハウスと客が密集した感じはなく、どこからかライブの音が聞こえてくる、街の情緒に溶け込んだのどかなイベントで心地良かった。

どうでもいいが高校時代の同じクラスで結城市長の息子君がいたことを思い出した。お元気だろうか。

水曜日のカンパネラ"
前置きが長くなったが水曜日のカンパネラは「つむぎの館」の中庭にて13:00からのライブ。

開場待ちで並んでいるとケンモチヒデフミさん(サウンドプロデューサー)がひょっこり出て来てこちらに気付いてくれたのでちょっと話したり。

開場後中庭に入ると結構なお客さんの入り。定刻になると『オードリー』からスタート。最近のライブでは照明を真っ暗にして『ナポレオン』から始めるパターンだが、野外なので変えたようだ。同じく野外でのライブだった「りんご音楽祭」でもこの曲を披露していた。

ただ今回はステージではなく正反対の後ろから現われた詩羽ちゃん。

「後ろにいまーす。水曜日のカンパネラの詩羽でーす」

と観客の意表を突いて登場。しばらく客に囲まれながら歌い、ニコニコ笑顔を振る舞いつつステージに登った。

水曜日のカンパネラ"
詩羽ちゃんは「森のお姉さん」的な衣装(あとで本人が言っていた)であっと言う間に3曲歌い、おもむろに水を飲む。この格好ではかなり暑いらしく

「あ”ー!」

ビール1杯目のような声を上げ観客にもちゃんと水分を採るように呼びかけた。昼間の街中でのライブということもあり親子連れのお客さんもチラホラいて

「ろうにゃくにゃんにょのお客さんがいて嬉しいです」

舌が回ってなかったりしていた。自分も言えないけど。

ライブではまだ音源化されていない曲も披露してくれる。そのうち『卑弥呼』という曲は、卑弥呼は実はお天気キャスターだったというわりとぶっ飛んだ設定で

「お知らせします、今日の邪馬台国情報~♪」

などと歌いながらドロップ前に

「邪馬台国に大雨警報!」

と叫ぶのだけれども、本当に雨が降って来て大自然まで操っておそろしい子!まじで前世卑弥呼なのではないだろうか。ライブハウスでのライブではVJで大雨や雷の映像が流れるけれども今日はリアル大雨。

続く『桃太郎』ではステージから飛び出して中庭の真ん中でキッビッダーンキビキビダーンのパフォーマンス。趣きのある庭園の風景とマッチして「森のお姉さん」みが増して美しい。

雨足はますます強くなり

「なんかごめんね」

と謝ったりする詩羽ちゃん。風邪ひかないでね、と特に会場にいるちびっ子達に声をかける優しい彼女はここで本日初公開の『一寸法師』を披露した。

あまり歌詞が聞き取れなかったので間違っているかもしれないが、一寸法師が5人組アイドルグル―プという設定の曲。歌詞にスクナヒコナを採り入れたり

「一寸のBODYに五分のSOUL!」

というサビには「爺ちゃんマウンテン芝をカット、婆ちゃんリバーでウォッシュ」から連なる水曜日のカンパネラのSOULを感じた。さすがケンモチヒデフミ氏。

一寸法師ならではの小道具も登場。おもむろにステージに隠していた金色の「打ち出の小槌」を手に取り振り振りしながら歌い、前で観ていた小学校中学年くらいの女の子に渡していて和やかな雰囲気に。

最後は『招き猫』で締めくくり。巨大な招き猫が登場し、据わりが悪くてユラユラしている招き猫と戯れる詩羽ちゃんが可愛い。雨足はガンガン強くなり「やばー」みたいな笑顔で歌っていたがそれも野外ライブの醍醐味。大盛り上がりでライブは終わった。

水曜日のカンパネラ"

水曜日のカンパネラ"
ライブ後はファンとの撮影にニコニコで応えてくれていた。

水曜日のカンパネラ"
こちらはアイドルブロマイド風にたたずむケンモチさん。

ライブの後せっかくだからと結城市のご当地グルメを食べたいと思い有名らしい某焼きそば店に行ったところ焼きそばそのものは良かったが店内がキタナシュラン過ぎて同行者をドン引きさせてしまった。ラーメン二郎で汚い店に馴れている僕でもどうかと思う程。どうもすみません。

でもまた来年もこのイベントがあれば結城市を訪れたいし、キタナシュラン以外のこの街の魅力をもっとたくさん余さず味わいたいものである。

そうさ、100パーセント結城~。なんちて。

【セットリスト】
01.オードリー
02.2アリス
03.シャクシャイン
04.ディアブロ
05.バッキンガム
06.モヤイ
07.織姫
08.卑弥呼
09.エジソン
10.桃太郎
11.一寸法師
12.招き猫

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2022-05-03(Tue)

栃木県那須烏山市烏山旭遊郭跡地を歩く。

栃木県東部にあり茨城県と接する那須烏山市の中心部烏山は那須氏が築いた烏山城の城下町であり、また煙草や和紙の産地、街のそばを流れる那珂川水運の中心地として栄えた。

かつてそこに「烏山旭遊郭」と名付けられ、通称「新地」と呼ばれた遊郭があった。遊郭に関する資料や現地を歩いてみたりして当時の面影を探ってみることにする。

烏山旭遊郭"
「烏山旭遊廓」の絵葉書(筆者所有)。大正時代のものか。



1.烏山旭遊郭の場所



烏山旭遊郭"
遊郭の場所は烏山市街から東南に離れた場所に造られた。地図上の地形を表す影から分かるが、烏山は市街の東を流れる那珂川の河岸段丘にあり、遊郭はその崖っぷちにあった。遊郭から外に出る事が禁じられていた娼妓を管理するには都合のいい地形だったろう。

烏山旭遊郭"
大正時代の地図(『烏山町史』より転載。遊郭の南に「福川庭園」とあるがこれは遊郭内貸座敷のひとつ福川楼を経営していたI川家別邸の庭園であろう。

烏山旭遊郭"
鳥瞰図『栃木県烏山町真景』(松井天山著)にも5軒の貸座敷の他、遊郭事務所、料理店なども描かれている(画像は福田川Facebookより転載)。

2.遊郭のルーツ「新場旅籠屋」という女郎屋



栃木県内の遊郭は、江戸時代の宿場町にあった飯盛旅籠(旅人のお世話をするという建前で「飯盛女」と呼ばれる売春婦を置く女郎屋)がルーツになっていることが多い。明治時代になってから「売春店が街中にあるのは風紀上よくない」という理由で町外れの指定された土地に移転する。これが遊郭である。

しかし『忘れられた郷土史 烏山旭遊廓』(大森茂宏著)』によれば、烏山にはもともと飯盛旅籠はなく、正式にお役所に届出て開店した売春営業店は1870(明治3)年の名目上「新場旅籠屋」と呼ばれる女郎屋が開業したのが遊郭のルーツだとされる。軒数は増減するが1871(明治4)年には13軒あったという。

烏山旭遊郭"
女郎屋が置かれたのは主に金井町で、現在の烏山駅すぐそばであるが烏山市街地としては南の端っこであった。後年の遊郭のように門や塀で囲んで区画されていたわけではないが、ゆるい意味での遊郭の意識はあったのかもしれない。

3.遊郭移転まで



栃木県では1899(明治32)年『遊廓設置規定』が発布され、県内25ヶ所の遊郭設置指定地が定められた。そのうち烏山は「烏山町東裏」という地名が指定地になり、貸座敷(この頃の女郎屋の公式名称)は遊郭内での営業に限られることになった。

当時の『下野新聞』によれば烏山では遊廓設置規定発布以前から遊郭地をどこにするか町役場派と貸座敷業者派で対立しており、町役場派は東裏、貸座敷業者派は高峰という場所を主張していた。高峰は東裏よりずっと街から外れた場所だが貸座敷業者側にはロケーション以外にも何か思惑があったと思われる。

遊廓設置規定により指定地は東裏に決まり町役場派の意見が通った形となったが、じゃあ東裏のどこにするか、でまた紛糾し、町役場側は自分達が既に買い占めてある土地を遊郭にして貸座敷業者に貸して賃料を取りたい思惑があり、貸座敷業者派も自分たち側の人々が所有する土地を遊郭にして町役場側が用意した場所なんかには移転したくないと両派とも一歩も譲らなかったという。

結局どう話がまとまったのかは不明だが『忘れられた郷土史 烏山旭遊廓』によると新場旅籠屋「福佐屋」を経営していたY田家が元烏山藩操練所跡地を入手し、そこが指定地となった。Y田家は土地を各貸座敷業者に提供し、遊郭への移転準備が始まった。。

4.遊郭の開業



『忘れられた郷土史 烏山旭遊廓』(大森茂宏著)』によれば、

『烏山旭遊郭として一ヶ所に集団移転して営業を始めたのは、種々の資料や聞き書きなどから推定して明治34年頃かと思われる』

と記されているが、この営業開始年には疑問が残る。

当時の『下野新聞』を調べてみると1902(明治35)年の「烏山町紅筆便り」という記事には

『貸座敷移転地の工事は着々歩を進め昨今外濠の工事中に候』

とあり明治34年どころか35年でもまだ工事をしているし、

1908(明治41)年の「貸座敷移転」という記事には

『那須郡烏山の貸座敷業福川楼を始めとしは先月中迄(筆者注:1月)に金井町東裏の新敷地に引移り』

と記されており、また同年の別の「烏山雑信」という記事には

『貸座敷業者が新敷地へ移転したのは本年1月中で』

とあり、これも同年の『烏山便り』という記事にも

『花柳界遊廓は3月末日迄でに全部の移転を了し我れ劣らじと何れも盛んに営業を開始せり』

とあるので一部先行して遊廓内での営業が始まっていた可能性もあるが、遊郭移転がすべて完了したのは1908(明治41)年3月末ではないだろうか。ちなみにこの年月日は栃木県が定めた遊郭移転猶予期間の最終期限日であった。

なので遊郭のグランドオープンは1908(明治41)年4月と考える。

遊郭移転直前の烏山にあった貸座敷は5軒で、そのうち福川楼は新築家屋に8千円もの大金をかけて大得意、一方ようやく新築したのは福伊勢楼で、浪花楼と福石楼は旧家屋を移すのみに留まった。最後の1軒福吉楼は主人が病死してから経営が悪化し移転費用が捻出出来ず廃業したので遊郭へ移転したのは4軒となった。

土地を提供したY田家の福佐屋の名前はない。いつ店がなくなったのかは不明だが、遊郭移転後に経営不振となった福石楼を買い取り福佐楼を開店している。また、浪花楼も後に福川楼の支店となり福二楼となった。

烏山旭遊郭"
『栃木県烏山町真景』にはもう1軒、福山楼が描かれている。1918(大正7)年の『下野新聞』に掲載されている烏山遊郭の広告には福山楼の名はなく4軒のみなので、おそらくそれ以降に開店したと思われる。遊郭内は最大5軒の貸座敷があった。

5.遊郭の賑わい



遊郭が出来た当初は道路の便がよくなく、遊郭に直結する道路を新設したところ大変栄え、関東一円に烏山旭遊郭の名が広まって行ったという。『忘れられた郷土史 烏山旭遊廓』によると

『店の構えや遊女の張り店等の工夫が他所と違う』

ことが栄えた理由のひとつとして挙げられている。張り店(張見世)とは娼妓が店頭の格子の内側に並び、客に自分の姿を見せることである。烏山では張見世を行なっていたのだろうか。1930(昭和5)年出版の『全国遊廓案内』では陰店を張る(張見世の反対で娼妓を表に出さない)と書かれている。

烏山旭遊郭"
新設道路と直結する遊郭入口。(『忘れられた郷土史 烏山旭遊廓』より転載)。大門も写っている。現在の川口市の業者に頼んで作らせた鉄製の赤門で、左右には

春入翠帷花有色
風來繍閣玉生香

という対聯(漢詩)が刻まれており、宇都宮遊郭の大門の対聯と同じであった。この写真には遊興客以外の人達でごった返しているが、町の祭礼余興や花見、盆踊り大会など町のイベントの会場として利用されることもあった。

烏山旭遊郭"
Y田家が経営していた福佐楼(『烏山旭遊廓 烏山に於ける公娼の起源と変遷』澤村儔著より転載)。

旭遊郭に移転してからは廓内の店名には必ず「福」の字を頭につけるようになっている。

これは遊郭になる土地を提供したY田家の先祖が宇都宮の福田屋にゆかりがあり、前述の通り烏山に初めて新場旅籠屋として女郎屋の許可を取り営業を始めたことや、遊郭移転の際、Y田家自身の所有地を同業者に提供し烏山旭遊郭として発足したり、Y田家と何か関係があって同業者となったり、その同業者の縁故者や店に永年勤めて功労があったものに分店させるとかで、福の字を頭につけた店名で貸座敷、飲食店等を経営するという風になっていた。

この人達を「福仲間」と呼んで堅い結束があったという。そしてY田家のご隠居さんを「福隠居」と呼び、集まりの際は必ず上座に据え平常でも尊敬の念を絶やさなかったという。

烏山旭遊郭"
遊郭の娼妓たち(『烏山旭遊廓 烏山に於ける公娼の起源と変遷』より転載)。

烏山にはどのくらいの娼妓が所属していたか、1882(明治15)年から1906(明治39)年までは『栃木県統計書』『栃木県警察統計表』で見ることが出来、1898(明治31)年の70名をピークに徐々に減っていく傾向がみられ、1913(大正2)年の『下野新聞』には51名との記事がある。栃木県内としては抜群に大きかった県都宇都宮の遊郭(亀廓)は別格として、それに続く堀米(現佐野市)、福居(現足利市)、合戦場(現栃木市)、大田原、等の遊郭と並ぶ程の娼妓数の多さだった。

また、明治34年の『下野新聞』には娼妓は大抵現新潟県柏崎市出身が多く、浪花楼だけは関東出身が多かったと書かれている。

遊郭には見番もあり芸妓が数名いたようで、お客に呼ばれた半玉(年少の芸妓)が帰り道迷子になって泣いているところを警察に保護された、などという記事も残っている。

当時の『下野新聞』には遊郭での事件やゴシップ記事は良いネタだったのか沢山見ることが出来る。金持ちの男が娼妓を身請けした話、娼妓にのめりすぎて田畑や財産を売り払ってスッカラカンになってしまった男の話、盗んだ金で娼妓買いした男の話、遊郭から脱走したが捕まってしまった娼妓の話、客と恋仲になったが客の遊興費がかさんで首が回らなくなり無理心中した娼妓の話…烏山に限ったことではないがだいたいこのような記事が多く残っている。

6.遊郭の消滅



1926(大正15)年に福佐楼にて製茶場の火の不始末から発火、妓楼全部が焼失した。幸い無風だったことと消防隊の活躍により両隣の福伊勢楼と福川楼は類焼を免れた。

再建され営業は続いたが昭和に入ると不況が続き、また、カフエーやバーといった新しい業態の進出に圧迫され貸座敷は次々と閉店していった。

『公娼と私娼』によると1929(昭和4)年には貸座敷3軒、娼妓10名まで減少している。


最後は福佐楼のみとなり、その福佐楼も1922(昭和7)年6月1日に廃業届を出し、ここに烏山旭遊郭は消滅した。1935(昭和10)年には大門も取り払われ古物商に売られて行った。

烏山旭遊郭"
福佐楼の広告(『下野新聞』より転載)。
ただし福佐楼は1921(大正10)年、烏山から少し離れた氏家遊郭にあった松石楼を買い取って福佐楼支店を出しており、氏家にて本店よりもう少し長く営業を続けることになる。1942(昭和17)年の電話帳には掲載されているが、おそらく戦後までは続かなかったと思われる。

7.遊郭跡地を歩く



遊郭があった場所を実際に訪ねてみた。

烏山旭遊郭"
烏山駅を出て西にまっすぐ歩くと市街を南北に貫くメインストリートにぶつかるので左折し南に向かう。

烏山旭遊郭"
このあたりが遊郭が出来る前の新場旅籠が出来た金井町。

烏山旭遊郭"
「福田川」の看板がある道を左折。ここが遊郭のために新たに設置した道である。

烏山旭遊郭"
遊郭エリアの手前にお寿司屋さんの「福田川」がある。さきほど転載した画像の通り、「福田川」は遊郭内で営業していたお寿司屋さんであり百年以上の歴史を持つ。遊郭消滅後は現在の場所に移り営業されている。

せっかくなので暖簾をくぐると気さくなご主人と奥様がいろいろ話してくれた。

「福田川」はもともと宇都宮にいたひいお婆さんが当時那珂川水運で栄えていた烏山に来てお稲荷さんや巻物を売り出したのが始まりだったという。やがて代が変わってお爺さんが東京に寿司の修行に出て本格的なお寿司も出すようになったそうだ。

烏山旭遊郭"
百年以上継ぎ足し続けたタレで作ったお稲荷さん。名付けて「百年稲荷」。遊郭に登楼した客も娼妓に鼻毛を読まれながら食べたであろうと考えると感慨深くなる。奥様は

「昔ながらのものなので特別にすごいってわけじゃないんですけどね」

と謙遜なさるがいやいやこれぞ正しいお稲荷さん。絶妙なタレとお揚げと酢飯のバランス。

烏山旭遊郭"
海鮮丼もいただく。玉子焼きも評判がいいんですヨと奥様。海鮮のネタも大きく、

烏山旭遊郭"
イカ刺しもいただいてしまってとてもおいしゅうございました。

1904(明治34)年の『下野新聞』の「烏山の茶屋覗き」という記事には

『福田川は宇都宮から来たもので料理の他にお仙お國の姉妹を第一の目的に詰め掛ける客もあれど』

とあり、さきほど聞いたお話と合致する。福佐楼のY田家も前述の通り宇都宮の福田家にゆかりがあったというし、福田川のご先祖様ももしかしたらY田家と縁があり「福仲間」になったのではないだろうか。それにしてもお仙ちゃんとお國ちゃん、どんだけ美人看板娘姉妹だったのだろうか。

烏山旭遊郭"
福田川を後にして道を進むと烏山線の踏切がある。

烏山旭遊郭"
「新地踏切」とあり数少ない遊郭の名残りの一つ。踏切を渡ったそばに遊郭の入口である大門があったという。

烏山旭遊郭"
絵葉書の場所はこのへんだろうか。

烏山旭遊郭"
その他遊郭の名残りは何もない。

烏山旭遊郭"
遊郭跡地を南北に国道が貫いている。

烏山旭遊郭"
お稲荷さんが祀られている。2015年にもここに来たことがあるがその時はなかった。

烏山旭遊郭"
遊郭跡地の東端。大門の反対側にあたる。この先は崖。

烏山旭遊郭"
ここから直接崖の下には行けないので、坂道があるところまでぐるっと回って下りて行ってみた。この上が遊郭跡地である。『栃木県烏山町真景』にはこの崖にも道と大門の反対の裏門のようなもの描かれてるが崖の傾斜が急すぎてとてもそんな道があったとは思えない。この崖が前述した河岸段丘の崖であり、烏山市街の東端と那珂川の間を沿うように続いている。

烏山旭遊郭"
複雑な水路もあり山城みたいな防御体制である。それでも娼妓が逃げたという記録は新聞にいくつも残っており( これも烏山に限ったことではないが)、さぞ辛い環境だったのだろうか。

お稲荷さんの味の余韻に浸りつつ烏山を後にした。

「烏山はねー。古い建物がほとんど残ってないんですよ」

と福田川のご主人がポツリと言っていた。烏山は栃木県の遊郭にしては比較的資料は多かったものの、現存する名残りがほとんどなくて、烏山だけにCROWした。なんちて。

【参考文献】

・下野新聞社『下野新聞』
・澤村 儔(1984)『烏山旭遊廓 烏山に於ける公娼の起源と変遷』行人社書店
・大森 茂宏(2007)『烏山旭遊廓 : 忘れられた郷土史』
・加藤 晴美(2021)『遊廓と地域社会: 貸座敷・娼妓・遊客の視点から』清文堂出版
・日本遊覧社(1930)『全国遊廓案内』日本遊覧社
・烏山町教育委員会『写真で見る烏山町』烏山町教育委員会
・烏山町史編集委員会編集(1978)『烏山町史』烏山町
・栃木県(1886)『栃木県統計書』栃木県
・栃木県警察部(1887-1897)『栃木県警察統計表』栃木県警察部
・内務省警保局(1931)『公娼と私娼』内務省警保局
・『栃木県電話番号簿』昭和17年10月1日現在
・福田川Facebook https://ja-jp.facebook.com/fukudagawa/

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