2013-05-19(Sun)

いつのも場所で眠りたい。

いつもは川の字プラス1本の体勢で寝ている僕ら家族。

窓に近い方から僕と娘・R(9才)、タクと嫁がそれぞれ一緒のフトンで寝ている。僕ら家族が4人になってからほぼずっとこうであり、変わったことはない。

ところが、最近息タクが

「暑いよう」

と言い出して一番窓に近いところ、すなわち僕のポジションで寝るようになった。でも僕が寝る夜中になると、不思議なことにいつもの嫁の隣で寝ているのである。

どうやらいつの間にかむくっと起き上がって移動して寝直しているらしい。生まれた時からそのポジションなので、体が覚えているのだろう。だから僕もいつもの窓のそばで寝ることが出来たのだけれども…。

この日は違った。タクは移動しないまま僕のポジションで寝ていたのである。すなわち、僕が寝る場所にはタクがいて、空いている場所は嫁のフトンしかない。

久しぶりに嫁の隣で寝るかなー、なんてちょっと茶目っ気を出してみたり。朝、嫁が起きた時に

「あら、いやあん」

とかビックリしたりしてな。しかし悲しいかな、現実的には嫁は

「ふざけんな!寄るな!」という反応だろう。考えただけでも恐ろしいのでタクを嫁の隣に戻していつものポジションで寝た。

翌朝、

「たっくんは今日も元通りの場所に戻ってたね」

と嫁が言っていたので

「違うよ。僕が戻したんだよ」

そう説明した。そして

「僕が君の隣で寝たら怒るだろう?」

とも聞いてみた。もしかしたら

「たまにはいいかもね」

というウェルカム的なことを言ってくれる可能性が0.1%ぐらいあるかなあ、と淡い希望を持っていたのだけれども

「うんそうだね、絶対怒るよ。ふざけんなって怒鳴るよ」

予想通りの反応だったのでガッカリした。いつからこんな虫みたいに嫌われるようになったのだろう。昔はそんなことなかったのに。だから子どもふたりもできたのに…。

結局いつものポジションで寝るようになった。

僕は窓際族であり、嫁は壁女である。

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2013-05-16(Thu)

みなさんのトカゲです。

朝、学校に行く子供達が騒いでいた。

道路沿いの石塀の前に集まってキャアキャアやっている。僕が覗き込むと

「トカゲがいるんだよ!」

息子・タク(7才)が朝から元気だった。騒ぎの中心はこの子で、トカゲを見つけたので追いかけていたらこの石塀の隙間の穴に潜り込んでしまったのだという。

「おーい、でてこいー」

タクは葉っぱで穴を突っついてみるが、

「こっちの方がよくね?」

一緒に登校する友達の女の子が木の枝を拾ってタクに渡したりしている。そんなものでかき回したところで出てくるかなあ。ていうか学校行けよ。

「いい加減諦めて学校行こうぜ」

とっとと行かせようとしたところ

「ボク、トカゲの尻尾が欲しいんだよう!」

タクの狙いはそれだったのだ。

「尻尾、ねえ。アレって切り離された後もしばらくウネウネ動いてるんだよ~」

遠い昔、子供の頃の僕もこのようにトカゲを追い詰めて尻尾をゲットしたことを思い出しながら話した。

「だよね!欲しいんだよう…あっ!」

急にトカゲが穴から現われてするするっと走り出した。タクは不意を突かれ慌てて追い掛けたが

「でも手でさわるのイヤだからパパ捕まえて」

とかふざけてるので

「トカゲ触れないなら尻尾も触れないだろ」

思わず笑ってしまった。で、笑っているウチにまた逃げられてしまった。

「はいはい、もう学校に行く時間だよ」

トカゲを追って遅刻しました、とかマジ勘弁なのでようやく諦めさせて出発させた。

さきほど穴から現われてササッと走る姿をチラリと見ることが出来たが、アレ、もしかしたトカゲじゃなくてヤモリかも知れない。なんとなく色合いとか足がヤモリっぽかったし、ヤモリならよくウチの壁にへばり付いているのをよく見るからだ。

更にはトカゲかヤモリか、だけじゃなくてイモリかもしれない。あ、でもイモリは赤いから違うだろう。いやいや…。

トカゲか。ヤモリか、イモリか。通勤中、タクのせいで僕もこのことで頭が一杯になってしまった。

グラサンかけてたらタモリってのはすぐ分かるんだけど。

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2013-05-15(Wed)

寿司くえねえ!

母の日の夜は、嫁の好きな寿司を食べることにした。

無論回転寿司である。実際のところ嫁が食べたい、というよりも、息子・タク(7才)がめちゃくちゃ食べたがっているのである。

この日行こうとした回転寿司のお店は、かなり混んでいるので、早めに行こうと思い夕方6時に到着したのだが、全然甘かった。もう店の中がモッサモッサ待ち客で溢れ、回っている寿司より人が多い感じ。絶え間ない客のおかげで寿司だけでなく板前さんの目も回りそうな勢い。

「1時間ぐらい待ちます」

と言われたので、しょーがないなあ…と待っていたら、1時間経ってもまだまだ呼ばれず、

「もう2時間になるよ!」

とうとう嫁がブチ切れた。

「家に帰ってやることいっぱいあるのに!時間がもったいなさ過ぎる!」

はい、母の日なのに全然手伝わない僕らが悪いですすみません。嫁がナイフみたいに尖っては触るもの皆傷付けそうなぐらいギスギスしてきたし、ディズニーランドじゃあるまいし、なんでたかが回転寿司に2時間も待たなければならないのだ、と、

「じゃあ違う店行くか。バイオレンス寿司」

昔よく行っていた駅前の回転しない寿司屋に行こうぜ、と言ってみた。ちなみにバイオレンス寿司とは、もちろん本当の店名ではない。僕らが行くとお座敷で客がケンカしてきたり酔っ払いが絡んで来たり、と高確率で血のニオイがしそうな体験をするのでこう呼んでいる。

しかしタクは

「やだ!」

絶対ココがいいのだという。で、嫁も腹を決めて待った。2時間ちょい。ようやく呼ばれて寿司を食べることが出来た。さすがに寿司を注文する時は

「ねえ、何食べる?ノドグロ食べる?」

わずかに嫁がウキウキしているのが見え、ちょっとホッとしたような。ノドグロはいらないけどエログロなら、なんちて。

子供達はというと、タクは早速エビだのマグロだの注文し始める一方で、娘・R(9才)はボーッとしてるので

「君は何を食べたいんだい?」

とっとと頼め、とせっついたら

「…パイナップル」

寿司に混じって何故かひと切れのパイナップルがコンベアに乗ってゴワンゴワン動いていた。

「君は今日、何を食べに来たのかな?」

「おすしだけど、たべたあい」

「はいはい、デザートにね」

相変わらずRはマイペースだ。

待ち過ぎて空腹を通り越してしまったせいか、いつもよりは食べられなかった。それでもたまのご馳走なので満足していた…と思ったら嫁が

「もうお腹減り過ぎて、一気にがばっと食べちゃったからあんまり味わえなかったわ…」

また不満をこぼしていた。来月は嫁の誕生日も控えていたが、

「わたしの誕生日はお寿司じゃなくていいや。もう二度とこんな待ちたくない」

かなりげんなりして言った。母の日のお祝いがこんなことになってしまうなんて…。

「6時じゃ甘かったわ、5時、いや、4時半だな!あなただけ先行って順番取りしてればよかったんだよ!」

嫁の愚痴はまだまだ続く。そりゃお前、分かってる今だからそう言えるんであって…。

何を言っても時、すでにお寿司。

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2013-05-14(Tue)

ハアハアの日。

日曜日の朝、嫁は学校の図書室のボランティアに出掛けていった。

いなくなった後、

「チミ達、母の日どうすんの?」

と娘・R(9才)と息子・タク(7才)に聞いてみると

「えっとねーチロルチョコ4個買ってママにあげる」

とのこと。

「なんで4個なん?4は縁起悪いから5個にすれば?」

「ダメ!4個!なの!」

チロルチョコひとつ20円。たかがそれぐらいと思えども、なけなしの小遣いから出す子供達には大きな差のようである。

「買いに行くからコンビニいこ!」

ということで僕も付き合うことに。

コンビニには5種類のチロルチョコが売っていたので、4個と言い張っていた子供達もどうしようと迷い、

「やっぱり5個買う~」

ふたりでしばらく議論したのちそういうことになった。チロルチョコ5個入ったコンビニ袋をぶら下げて店を出る。こういうのは気持ちが大切だし、ちっちゃい子が少ないお小遣いから出すものだし、贈るモノのゴージャスさは問題ではないと思うのだが、あまりにもショボ過ぎに見えた。

ちょうど道の向こうから僕らのような父親と子供達がすれ違って行ったが、彼等は花束を持っていた。やっぱり小さくてもいいから花は欲しいよね、と思い

「花も買わない?パパも出してやるからさ」

と言ってみたところタクは

「えー。お金がもったいないよう」

ホントに母に感謝する気があんのか。

「多分あの花束はあそこの花屋だ」

と商店街の花屋を訪ねると、豪華絢爛な花束や鉢植えが並んでいて、どれも2千円とか3千円とか値札が書いており、

「ほら、だから高いじゃん、買えないよ」

タクが既に半ベソになっていた。

「いやいや、ほらこれならいいでしょう」

ちょこんと小さな花束が20束ほど並んでいるのを見つけた。これなら600円。

「パパが半分出すからさ」

とRとタクを説得して買うことにした。いろんな色の花束があったのだけれども、どれにするかは

「コレがいい」

Rが即決して譲らなかった。

「どうしてコレがいいと思ったんだい?」

「コレだったら青い花も赤い花も黄色い花も全部入ってるから」

「信号機みたいだね」

「ぎゃはははは!」

そんな感じで小さな花束も調達。午後になって嫁が帰って来る物音がすると、タクはドキドキしながら花束とコンビニ袋を持って待受け、玄関のドアが開いた瞬間に

「ママー!」

と渡したのであった。

僕はそのやりとりを後ろで見ていたのだが、嫁がママママとチヤホヤされる一方、僕はポツーンと放置プレイで、そのギャップに憐れみを持ったのか、嫁がチロルチョコを一個差し出し、

「みじめそうだからいっこあげよか?」

「いらぬわ」

捨て犬を見るような目をやめろやめろ。

子供達がきちんと母への感謝の気持ちを表わせればそれでいいのさ。

文字通り花を持たせてやったわ。

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2013-05-11(Sat)

母のヒイイイイ!

今度の日曜日は母の日なのであった。

ウチの嫁はよく出来た人で、栃木の僕の母にも毎年花を贈ってくれている。

で、子供達はどうするのだろうかと思い、今週の初め頃

「母の日はなんかするのか?」

と娘・R(9才)に探りを入れてみたところ

「するよ」

さすが、即答。

「なにをするの?」

「なににしよっかなー」

ダメじゃん。

「早く決めないと」

「でも5月のだい2にちようびだからまだだいじょうぶだよ」

「何言ってんだ、今度の日曜だぞ」

「あ!ほんとだ!」

さすが頭の中がお花畑だな、と再認識した次第である。

おそらくRと息子・タク(7才)の行動パターンからすると、イラスト付きのお手紙を書くとか、お手伝いをするとか、そんな感じだろうか。では僕も乗っかろうと思い、

「日曜日は洗濯掃除などやりましょうか?」

今日、嫁に言ってみた。裏を返せば普段はビタイチやってないダメ親父である。すると嫁は

「いいよ。私はあなたのお母さんじゃないし」

というクールなひとこと。そんな突き放さなくてもいいじゃんと思い

「ママー!」

抱き付こうとしたらハエのようにぴしゃりと叩かれた。それで

「Rとタクが何か考えてるようだから、あの子達が何かやるでしょう」

と嫁もなんかしらの動きを掴んでいるようだ、僕は冒頭のRの話の通り、何か考えてるようで実は何も考えてないのが心配なんだけど。さすがにもう何をやるか決まっていて、ネタを仕込んでいることを願うばかりだ。

ただ嫁が分かっていることは

「夜はお寿司食べに行きたいらしいよ」

ということらしい。ママが好きなお寿司を食べに行こう、というのはタテマエで、誰よりも食べに行きたいのはタクなのだ。本当はゴールデンウィークの栃木帰省中に食べる予定だったが、熱を出してお流れになってしまったので余計に執念を燃やしているらしい。

勿論子供達のお小遣いでママをご馳走する…わけはなく、お支払いは僕だ!食べたいモノより母の日のネタを考えろ!お寿司だけに。

そんなことを考えていたら、最後に嫁が恐ろしいことを言った。

「今年は栃木のお母さんには花を贈らなかったよ。去年あげた時、『もうお花はいいよ。気を遣わなくていいからね』って言ってたから」

「なにー!」

嫁のをあてにしていたのに。子供達に言ってたことがそのままブーメランになって返ってきたことよ。僕自身で何かしなくては。肩たたき券でも作ろうか。しかし僕が作らなくても、僕が会社から肩たたきされそうでイヤだなあ。何をやるにしても、もう当日には間に合わないなあ…。

時すでにお寿司。

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