2009-11-07(Sat)

はじめてのハイチュウ

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あれは9月のことじゃった。

僕はキッザニア(子供達が楽しみながら職業体験できるテーマパーク)の予約を取ったのだった。娘・R(6才)と息子・タク(4才)はハンバーガー屋さんになるのかな?それともピザ屋さんかな?消防士かな?ふたりが一生懸命働く体験をしているところを見てみたかったのである。

既に約1ヶ月半後まで予約が埋まっていて、取れたのは10月中旬の土曜日。それまで首を長くして待っていたのである。ところが10月に入ってから仕事が忙しくなり、僕はどうしても休めなくなった。

キッザニアはお金を前払いしないと予約を受け付けてくれない。そして1度予約を入れたら最後、キャンセルが効かず、行けなくなっても絶対返金しないという非情なシステムである。僕の代わりに誰かが行かないともったいないので栃木から母を呼び出し、嫁と子供達で行ってもらうことになった。

「言い出しっぺのあなたが行けないんじゃかわいそうにねえ」

と苦笑いする嫁に

「頼む、せめて僕のデジカメで写真を撮ってきてくれ」

そう託して撮ってもらったのがコレである。

Rとタク
ジュース屋さん。

Rとタク
次はソフトクリーム屋さん。

Rとタク
そしてガソリンスタンド。

Rとタク
あと何故かもともとリアル幼稚園児なのにわざわざ幼稚園(しかも園児役)。

写真を見るだけでも悶絶するほど可愛いのに

「じゅーすやさんやったんだよ!そふとくりーむつくったんだよ!ばっくおーらいってやったんだよ!」

と興奮気味に話すのを聞かされ、ああ、やっぱり行きたかったああああ…。でもいいのさ、君達さえ楽しければ…とひとり枯れていたところに

「はい、パパのハイチュウだよ」

Rとタクが僕にお土産をくれた。森永のブースでハイチュウを作る体験もしたのだと言う。つまりこれはふたりが作ったハイチュウなのだ。

「あ…ありがとう…。これ、パパが食べてもいいの?」

「うん!」

ケースに入ったハイチュウは4個。全て僕が食べてよいのだという。

「うむ。パパはお土産をくれたという君達の気持ちだけで満足だ。もし食べたかったら食べてもいいよ?」

「いいの!パパ食べて!」

なんという思いやりのある子供達なのだろう。正直なところ、僕はハイチュウとか甘いものはあまり食指が動かないため、上記のように気持ちだけで充分ということにしたかったのだが、妙なところで律儀である。お菓子に目がないRとタクだから絶対飛び付くと思っていたのに…。

「ねえパパ食べて〜」

Rとタクはキラキラした瞳で僕を見つめる。うーん。正直、今、あんまり食べたくない。

「ぴっかぴっかちゅー」

「それはハイチュウじゃなくてピカチュウでしょぎゃはははは!」

逃れるためにダジャレでごまかした。

「はやく食べて〜」

「でぃすいずあぺーん!」

「?」

平成生まれにアライチュウは分からなかったようでごまかし失敗。

「今日はもう遅いからね。虫歯になっちゃうから明日食べるね」

とかなんとか言ってこの日は誤魔化した。で、次の日は食べなかったら

「パパ食べてない!」

ハイチュウのケースを持ったRのチェックが入ってしまった。

「一度に食べるともったいないからちょっとずつ食べるのさ」

慌てて言い繕って覚悟を決め、1日1つずつ食べたよあたしゃ。

「今日食べた?」

「うん。いっこ食べたよ」

こうして僕は4個のハイチュウを全て食べ終えるまで、Rに毎日チェックされたのであった。

ハイチュウよりチュウしてくれよ…。

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2009-11-06(Fri)

あなたすてきよ。いい漢字よ。

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息子・タク(4才)は漢字にはまっている。

毎日のように新聞などから漢字を拾って

「これ○○って読むんだよね!」

僕はこんなに読めるんだぜ、をアピールしてくるし、

「パパ、漢字の問題出してー」

と日々の勉強にも熱心。今どんぐらいのレベルかというと、「山本」と書かれた字を見て

「これ、『やまほん』って読むんだよね!」

まだ易しい字のみ、しかも音読み訓読みの区別が出来ていないが、娘・R(6才)よりも読めるのではないかと思う。

ある日、テレビを見ていたら

「わが心の大阪メドレー」

というド演歌ライブの番組が始まったのでチャンネルを変えようとすると

「やだー!みるー!」

Rもタクも大反対。

「演歌でもなんでも、こういうコンサート見るのが好きなのよ」

と嫁。はあそうですか。演歌でもえーんか。仕方がないので見ていると、ちゃちゃーんちゃちゃっちゃーちゃ♪と聞き覚えのあるイントロが。画面に

「浪花節だよ人生は」

とテロップが出た。そうそう。これだこれだ…と眺めていたら、タクが

「かつおぶしだよじんせいは!」

と叫んだので大爆笑してしまった。

「お前、『節』とか『人生』も読めるのか?すごいなあ」

タクは僕が思うよりもずっと漢字が読めるようだ。しかし鰹節だよ人生は…とはあながち間違っていないのではないかと思う。

いつも人のダシに使われて、身を削られる思いでございます。なんてね。

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2009-11-05(Thu)

どうしたの、うん、ちがでたの

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昨日の日記の続き。

音大の学祭の後、としまえんに行った。

としまえんには「木馬の会」というSMクラブチックな名前の会があり、僕ら家族はその会に入って年間パスを持っている。今日行くと会員限定の抽選会があるのだ、と嫁が言う。

嫁に従い木馬の会の事務所に行くと

「4回分どうぞー」

と言われたので娘・R(6才)と息子・タク(4才)に2回ずつクジを引かせると

「4って書いてある!」

「5って書いてある!」

タクが4等、Rが5等を当てた。4等はスケートタダ券、5等はサインペンセットであった。僕と嫁としてはどうせ冬になればスケートしに来ることになるので、それがタダになるのはありがたいことであり

「タク、やったな!」

とタクを褒め称えたのだが、タクにとってはタダ券なぞただの紙切れであり、Rがもらったサインペンセットの方が羨ましくて

「ぷー」

と拗ねた声を上げていた。

「まあまあ、Rちゃんにも貸してもらいな、ね」

と慰めながら入園すると、なんともうひとつクジがあるのだという。嫁が言うには

「東京ガスがガスパッチョのキャンペーンでとしまえん内に出店を出していて、そこでクジがうんたらかんたら」

とのことなので東京ガスの出店を見つけて行ってみると

「2回どうぞー」

とのことなのでRとタクに1回ずつ引かせた。

「2って書いてある!」

「3って書いてある!」

今度はタクが2等、Rが3等を引き当てた。えっ。2等?それって昔J-PHONEがやってた

「2等、携帯電話が当たりました!おめでとうございまーす」

とか言って契約を結ばせ、携帯本体はタダだが実は毎月ランニングコストがかかるんだよバーカバーカ、というものや、USENがやってた

「2等、無料有線放送チューナーが当たりました!おめでとうございまーす」

とか言って契約を結ばせ、チューナーはタダだが実は毎月使用料がかかるし解約すると何万円も違約金が取られますバーカバーカ、っていうインチキ商法じゃないよね…と身構えてしまったが、もらったのはでっかい箱に入ったシャンプー+ボディソープ+手洗い石鹸のセット。そしてRの3等は入浴剤。

「君達、すごいクジ運だな!」

と褒め称えたのだが、タクはやはりおもちゃか何かを期待していたらしく

「ぷー」

また拗ねてしまった。ま、そこはとしまえんなのでジェットコースターに乗せてやるとすぐご機嫌になりテンション回復。

「さ、次は何に乗るかい」

Rとタクに聞くとふたりのリクエストは全く別のアトラクションであった。両者とも譲らないので仕方なく嫁とタク、僕とRに別れてそれぞれ乗りたいものに向かうことにした。

「パパ、こっちだよ!」

全力で走っていくRの姿、そしてアトラクションに乗っている時のRの楽しそうな姿、どれを見ても可愛いったりゃありゃしない。可愛いって言うかいとおしいと言うかいうか、なんとも表現出来ないほどの暖かさが込み上げる。

「Rちゃん…」

「なーに」

「Rちゃんが大きくなったらパパをとしまえんに連れて来てくれるかい?」

「うん。いーよー」

嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい。どうせすぐ忘れてしまうだろうけれども、今「いーよー」と言ってくれることが嬉しい…。

そろそろ嫁タク組と合流するべと思い電話をしてみると、メリーゴーラウンドにいるという。早速行ってみると、嫁とタクはメリーゴーラウンドの馬に乗っているところであった。ところが今まさに動き出す、という時に嫁がものすごい形相でタクを抱え上げドドドドド…と出て来てしまった。

「どうしたんだ?」

と聞くと

「うんち!」

嫁とタクは同時にそう叫んでトイレに飛び込んで行った。そうか。タクのあの2等賞を引き当てたのは、まさにウンを腹に溜め込んでいたからだったんだな…。

「ねーパパー。ママとたっくんどうしたの?」

とR。

「タクがうんちしたくなったんだってさ」

今頃嫁がタクのズボンとパンツを速攻でずり降ろしているところであろう…とトイレの前でRと一緒に待つ僕であった。

クマの子見ていたかくれんぼ。お尻を出した子2等賞。なんつってな。

Rとタク
夕焼け小焼けでまたあした。まーたあーしーたー。

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2009-11-04(Wed)

もうだめカンタービレ

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今日も大学の学祭巡り。

ウチから徒歩10分圏内に大学が3つもあるのである。今日行った大学は某オーケストラマンガのモデルになった音大。ここで高尚なクラシックを聴いて教養を高めよう…というのではなく、単に娘・R(6才)と息子・タク(4才)が

「わたあめたべたい!」

という執念によるもの。こないだ行った学祭にはわたあめの模擬店がなかったのだ。

「でも今日もあるとは限らないよ〜」

とふたりに釘を刺しつつキャンパスに入ると、こぢんまりながらなかなかの盛況。普通の学祭はサークルごとに屋台を出しているが、ここは楽器パートごとに活動しているのが音大らしい。また、○○県人会という故郷ごとに屋台を出しているのも特徴的であった。

「あっ!わたあめあるよ!」

目聡くわたあめの模擬店を見つけたRとタクはドドドドと突っ走っていく。

「ふ、ふたつ下さい」

必死に追いついて生女子大生の売り子に声をかけると

Rとタク
でけー!

「ゴメン…ひとつでいいです」

こんなでかいのRとタクで食べきれるわけがない。謝ってひとつにしてもらった。もうふたりとも手と顔がベッタベタ。

わたあめの目的を果たし、しばらくうろついていると広島県人会なる模擬店で広島名物「もみじまんじゅう」が売られていた。

「あ、私、食べたいな〜」

これには嫁が興味を示した。模擬店の看板には、おそらく生女子大生の手によるものと思われる可愛らしい字で本家本元のもみじまんじゅうであることの説明が書かれ、更には

「もみまん いかがですか」

と書いてあった。じょじょじょじょじょ女子大生のもみまん!おじさん、どうしてもソッチ方面の妄想をしてしまうではないか。けけけけ毛剃りプレイありっすか、とかセクハラ行為をしてしまいそうであり危険。

しかしもみじまんじゅうの由来は、茶店に伊藤博文が訪れた際、茶店の娘っ子がお茶を差し出す手を見て

「もみじのようなかわいい手。焼いて食べたらおいしかろう」

となんともエロい発言をしたことによるという。元々がセクハラなのだ。

女子大生のもみまんかあ…。僕はもう頭がそれでいっぱいになってしまった。

1121年、六波羅探題。
2009年、セクハラ音大。

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2009-11-03(Tue)

抱き締めてトゥナイト

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夜中、自分の部屋でインターネッツなどをしていたら

「ひーん」

隣の寝室から泣き声が聞こえた。娘・R(6才)である。すぐさまRに添い寝して

「おーよしよし。怖い夢見ちゃったのかい?」

と聞くと首を横に振る。

「目が覚めて暗くて怖くなっちゃったのかい?」

また首を横にフルフル。

「パパがいなくて寂しかったのかナ?」

と言うとコックリ頷いた。ああ、僕が恋しかったんだね…。

「ごめんねー。一緒に寝ようねー」

Rを優しく抱いてやると泣き声は寝息に変わっていった。

翌朝、

「Rちゃん昨日泣いてたねー。あなた一緒に寝てやりなさいよ」

と嫁が言った。そんなこと言ったって、夜中だってやることあるし…。男が夜中ひとりでやること。皆まで言わない。察しろ。ていうかお前が相手しないから。

「こないだも泣いてたよ」

「え、そう?」

「あの時あなたは隣の部屋でマンガ読みながら寝てたでしょう」

「あああ」

あの時は夜中ふと「ガラスの仮面」1巻から読み直したら止まらなくなってしまって、いつの間にか朝まで爆睡してしまったのだった。

「あなたのイビキが隣から聞こえてくるもんだから怖くて泣いてたんだって」

「そうなのか…」

この話を聞いていたRに

「そうなのか?」

と聞いてみると

「あのね、パパがRちゃんの隣にいないし、いびきがこわかったの」

とのことであった。

「ご、ごめんねー」

僕のイビキはそんなにうるさかったのか。これではギャルとホテルでウッフンとか出来ないではないか。ていうかイビキ以前の問題が多々あるけど。

その日は仕事が休みだったので夜は子供達と一緒に寝ることが出来た。

「パパ、ずっと一緒にいてね」

寝る時Rは僕にこう念押しをした。その言い方と仕草が結婚初夜の新妻のように初々しくて、なんだか胸が締め付けられてしまったことよ。

「フフ…わかったよ」

パパはな。その言葉を鵜呑みにするぞ。死ぬまで一緒に寝るぞ。将来どこぞの馬の骨、いわばホースボーンを好きになってねんごろになって、逢い引きするようになっても僕は地獄の底まで付いて行くぞ。そして一緒の布団に入り続けるぞ。

逢い引きをイビキで阻止するんだああああ。

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